木全賢のデザイン相談室

デザインコンサルタント木全賢(きまたけん)のブログ

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「形態は機能に従う」

2009年01月13日 | 造形の構成原理(コツツボ)
<パワーショベル>


◆「形態は機能に従う」
285:【デザインのコツ・デザインのツボ 100連発!】第85発 デザインワーク


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 「工業デザイン相談室」木全(キマタ)です。一般の方に向けて工業デザインのエッセンスについて書いたり、デザイナーとの付合い方などについて書いています。御相談がありましたら、コメントをくださいね。コメントによるご質問には基本的に無料でお答えいたします。

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「形態は機能に従う」

 工業デザインを語る際、よく「形態は機能に従う」という標語が出てきます。

 これは一九世紀末のアメリカで生まれた言葉で、「Form Follows Function」の和訳です。韻を踏んだ心地いい標語です。

 しかし、二〇世紀の一〇〇年間に格段の進歩をした現代の工業製品に、一九世紀の標語がいまだに有効かどうかは、少し冷静に考えてみなければなりません。

 実は一九世紀の工業製品のデザインは「機能」ではなく、「歴史」に従っていました。自動車は馬車の形を真似ていましたし、家具なども猫足のまま大量生産されていました。

 それも仕方のないことで、芸術家でもない限り、人間は見たこともない形は作れないからです。

 そのような一九世紀の生産の現場で、「歴史」ではなく、作りやすさ・使いやすさなど、製品の「機能」に従った形にしたほうが、より生産性がよく誰にでも使いやすくわかりやすい製品になることを、普及させるために生まれたのが、「Form Follows Function(形態は機能に従う)」という標語です。

 心地よい響きをもったこの標語は、時代にもフィットして説得力を持っていたのです。

 そういう意味でいうと、現代の製品は基本的に「機能」に従っています。つまり現代において、この標語は製品をデザインする際ではなく、製品デザインを評価する際に有効な標語なのです。

 特に、業務用の製品デザインを評価する際には、いまだにかなり有効です。

 上の写真のような建設機械のデザインは「Form Follows Function(形態は機能に従う)」ことが重要な製品群です。形が機能を表していることにより、どこが動き、どこが危険かということが見ただけでわかり、自然に危険を回避することができます。


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