静岡ラーメン放浪記2

ラーメン大好きな管理人が、自ら食べ歩いた静岡のラーメン店を巡る紀行文。
最近では居酒屋放浪記になりつつあります。

新新京北@ベトコンラーメン

2024年01月29日 07時11分29秒 | ラーメン(静岡市内)

新新京北@ベトコンラーメン

 

 今日のランチはラーメンです。
2024年初めてのラーメンは横浜中華街で、二杯目は第二美濃屋さんでした。
そして今回が静岡市内では初めての通常のラーメンということになります。
やってきたのは紺屋町にある、「新新京北」さんでした。

 お店の開店時間は午前11時半で、私はその開店直後に入店しました。
もちろん一番乗りで、他にお客さんはいらっしゃいません。
いつものカウンター席の右端に座りました。
まずはランチメニューでの確認です。

 

 この新新京北さんにはほとんど夜に訪問しているので昼の時間帯に来たのは三回目ぐらいでしょうか。
炒飯がサービス価格のようで、500円は安いですね。
しかし今回の目的はこれではありません。
店員さんに直接、「ベトコンしょうゆでお願いします」と声を掛けます。

 今日は久しぶりにベトコンラーメンが食べたくなってこのお店に来ました。
すぐに厨房からは鍋を振う小気味よい音が聞こえてきました。
そしてジョッキに入れたお冷やも出てきます。
ああ、これがチューハイだったらなあ。

 

 ノンアルのチューハイを飲みながらラーメンの出来上がりを待ちます。
するとそれほど待つこともなくラーメンが出てきました。
「おまたせしました」
おお、これが久しぶりに見るベトコンの雄姿か。

 

 具にはモヤシにニラ、豚肉にニンニクを炒めたものが乗っています。
この塊のままのニンニクがベトコンラーメンの名物なんです。
そして麺は私好みの細麺ストレートで、適度の腰があります。
この麺もなかなかいい具合に出来上がっていますね。

 

 

 さらには醤油味のスープがまた美味しいです。
スッキリとしているんですが、ニンニクのせいかコクがあって実に美味しいですね。
ベトコンってこんなに美味しいスープだったのかと驚きました。
もちろんコショーをしっかり掛けていただきましたが、これもよく合いますね。

 

 久しぶりにいただいたベトコンラーメンでしたが、まさかここまで美味しいとは思いませんでした。
いやあこれはくせになる味ですね。
なお、こちらのお店はランチタイムはそれほど混まないようで、私が食べ終わるころにようやく二人目のお客さんが入ってきました。

 さて、この「ベトコンラーメン」ですが、歴史は古いです。
初めてこれを出したお店は愛知県のお店だそうですが、私も昔そこでラーメンをいただいたことがあります。
販売された当時はベトナム戦争が行われていて、アメリカ軍がそこに介入していました。
その巨大なアメリカ軍と対抗していたのが、「ベトコン」です。

 南ベトナム民族解放戦線の略称ということですが、これが近代装備をしたアメリカ軍と五分以上に戦いました。
最終的にはベトコンが勝利してアメリカが撤退したわけですから、とんでもない底力です。
そのベトコンのパワーにあずかって、「ベトコンラーメン」の名前ができたそうです。
見るからにパワーのあるラーメンですからこれが大評判になって爆発的なヒット商品になりました。

 ところが好事魔多しです。
評判が大きくなると一部のメディアから「ベトコン」を商品名に使うのは戦争を商売にしていて不謹慎だという声が上がってきました。
中には戦争反対だという非難の声もあってお店も困惑したようです。
しかし一度広まった「ベトコンラーメン」の名前は消すことができません。

 そこで知恵を絞って、いい考えをひねり出しました。
それはベトコンの由来を変えたことです。
「ベトコンとは、ベストコンディションの略です」
と決めたわけでした。

 たまたま同じ呼び方になっただけだという理屈です。
これがなんとか成立して今ではこちらのほうが正式の名称になっています。
まあ名前などはどうでもいいんですが、ベトナム戦争もはるか昔になりましたから、ベトコンを知る人も少なくなりましたね。
由来はどうでも、美味しいラーメンならいいんじゃないでしょうか。

 

 私は美味しいベトコンラーメンを食べきってお会計をしました。
これが1杯800円ですから、今時のとんこつラーメンよりもかなりお得だと思います。
これは定期的に食べたくなる味ですね。
ごちそうさまでした。

コメント
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