万葉集の時代はメジャーではない(一首しかない)ですが、平安時代には詠まれるように。伊勢物語より、愛された女が亡くなった後にホタルを見て、女性にメッセージする話。もしくはホタルそのものが亡くなった女性の魂と言う説も。草が腐ってホタルになる、と言うのは毛虫が蝶になることを考えると、この発想も納得。さらにあの世とこの世をつなぐ生き物と認識され、さらに死者の魂ととらえられるように。たかが昆虫に豊かな感性。
後半、泉式部の代表作の和歌。思いが、自分の魂がホタルになって飛んで行くと言う発想が面白いですね。今の人は生きて魂が抜けるとは思わないですからね。
現代でも死者が魂になって帰って来ると言う発想があり、高畑勲監督の「火垂るの墓」について語られます。実にいろいろな例えがされているのですね。
昔の日本語は1文が長い。焦点は決まっていないので、受け手のイマジネーションを掻き立てますね。火垂るの墓もそうした古典文学を踏襲しているとのこと。8月の再放送だったか、そりゃ何度も聞くなあ。
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