DEEP ACIDなんでもかんでも日記・ヤプログ!より移行

恋愛カルトと宗教カルト

 先日の三鷹女子高生殺人事件の犯人を見ると、予想に反してモテないダサい系の男ではなく、むしろ精悍でワイルドな出で立ちのモテ系の男であることに少なからず驚かされる。まあだからこそ女優活動をやっているような華のある女の子と付き合えた、とも言えるが、そうは言ってもネット(Facebook)で知り合ったと言うあたりにどうしても引きこもり系の寝暗男を予想してしまう、しかし実際はそうではなかった。まあオレオレ系で自分が世界の中心の自己チュー男で、フラれたことが信頼を裏切られた、と言う仁義をフイにされたように感じて深く憤ったのかもしれないが。
 それはともかく、個人的に似てるな、と思ったのが、ノーベル平和賞候補マララさんを狙うイスラム過激派の男たち。彼らもこの容疑者同様、精悍な顔つきだが、世界的に名が知られているとは言え、まだ幼い少女であるマララさんを見つけたら必ず殺す、と言う強烈な粘着質のあたり、まさに池永容疑者とそっくりの心理状態だ。
 おそらく、それぞれが激しくカルトに心酔しているのだろう。池永容疑者は恋愛カルトに、イスラム過激派の男たちは宗教カルトに。
 イスラム圏は生活が貧しいため、過激なカルトがどうしても多いが(イスラム教そのものが過激な訳ではない。そのことは世界中に幅広く信者がいて平和に暮らしていることでも明らか)、日本も最近の犯罪は生活の貧しさとは趣を異にする、何か狂信的な信念に取り憑かれたような犯罪が少なからず見られる。私みたいに一方で魂を抜かれたような生き方をする人が増える(うつ病の蔓延)一方で、強烈な執着心を持って物事に取り組むオタク文化も日本の大きな特徴。
 今の日本は単に生活が貧しい、と言う話ではなく、一度高度経済成長と言う栄光を味わって、その後真綿で首を絞められるように脱け出し難い不況に襲われ、深くプライドを傷つけられた状態にある。だから中国韓国を刺激し敵対状態を作って国威発揚(こんなもの北朝鮮みたいなプロパガンダ国のやることであって、日本みたいな先進国がやるのははなはだ見苦しい)してみたり、何かと他の国と比べる報道(例えばオリンピック招致なんて他のニュースを差し置いてまで報道する価値のある話題とは到底思えない)をしてみたり、いかに今の日本人のプライドがナイーブな状態であるかをよく物語っている。
 日本はオウムと言うカルトを経験し、カルトに対して強烈な警戒感を持っている。だからたまたま宗教カルトが目立たずに済んでいるが、代わりに恋愛カルトのような別の形で日本を蝕もうとしている。カルトとは個人毎の心の病でもあるが、何より社会全体の不安がもたらす公共的病である。そのためには日本人が仏教的な寛容の精神を取り戻す必要があると思う。
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