ある司法書士の修行時代

司法書士の修行の日々に思う徒然事

嫌な感じ

2005-04-30 00:00:20 | 徒然
中田秀夫監督の出世作は「女優霊」だろう。
この作品のおかげで〝ホラーが得意〟のレッテルが貼られたようものだ。
しかも「リング」が大ヒットしたせいでその評価は不動のものとなった感すらある。

しかしホラー監督の宿命を義務付けられた監督は、
往々にしてその宿命に抗おうとするものだ。
カーペンターのように宿命に殉じる者もあるが、
クレイヴンにせよフリードキンにせよ黒沢清にせよ、
その作品からは「俺は単なるホラー監督じゃないんだ」という叫びが、
作品に登場するヒロインの恐怖の叫びより悲痛に聞こえてくるから不思議だ。

僕にとって「女優霊」は実のところ怖かった。
僕は怖さに理由を求められると興ざめするからか。
「リング」は全くと言っていいほど怖くなかった。
貞子の怨念なんて理由は興ざめだったからだ。
それより映画が原作を台無しにしているようで駄作だと思った。
「女優霊」の怖さはまさに「理由がない」からじゃないのか。
理由のない怖さそのものを描こうとしているのは、
恐怖の本質そのものに接近していると思った。

人間は理由のないものが怖いのだろう。
だから理由を捏造して強引に安心する。
貞子の怨念がテープに染み込む?
蛇や虫が怖いのは、遺伝子の記憶のせい?

JR西日本のお偉方も損害賠償がいくらになるのか、
社会的責任がどれほどに至るのか怖かったに違いない。
だから「置石」なんて事を言い出した。
しかし、それは、

左様、実に、嫌な感じだ。

本人確認情報②

2005-04-29 18:09:45 | 司法書士
色々疑問点があって、ご高齢の登記相談員を煩わすのもなんだが、
相変わらず法務局に行ったら疑問点を彼らに聞いてみる。
もちろん各法務局月一回程度の割合で聞く。
煩い奴が来た、思われないように。
だから地方の支局や出張所が狙い目だ。
基本的に暇だから親切に対応してくれる。
刺激が欲しいなら刺激してあげるのも国民の役目だ。

①本人確認情報とは、本人確認情報本体、職印証明書、
 業務権限証明書、(代取の)資格証明書、
 (代取の)印鑑証明書をひっくるめて言うのか。

②申請書に添付書類として記載するのは、本人確認情報のみなのか、
 他の書面もいちいち書くのか。

③還付できるのはどれか。

抵当権の抹消で本人確認情報を添付して申請する場合、
昔の保証書パターンと同様に義務者の印鑑証明書は必要だ。
この場合、義務者が法人だと代表者の印鑑証明書になる。
だから業務権限証明書に添付する印鑑証明書は兼ねることになるから
わざわざ業務権限証明書用に添付する必要はないのかもしれない。

しかし、そもそも業務権限証明書に代取の資格証明書や印鑑証明書を
添付してその真正を担保する必要があるのか、分かんなかった。

ある田舎の登記所では、添付する印鑑証明書は委任状の印鑑証明書であって、
本人確認情報の真正は司法書士の職印が、全てを担保するから
業務権限証明書の代取の印鑑の印鑑証明書は不要だ、と言われた。
つまり業務権限証明書の代取印は、認印でも何でもいいことになる。
このときははっきり行って納得いかなかった。

ある都会の登記所では、登記官じきじきにお出ましになり、
業務権限証明書には、資格証明書と印鑑証明書は必要です、と明言した。
でも、わざわざ別に添付する必要はないでしょうねとも言った。
添付書面でも「本人確認情報」のみでオッケーです、とも。
この人は忙しそうじゃなかったけど、
迷惑そうに話していたんで、僕もさっさと退散した。
しかし僕もそうだと思うし、納得したものだ。
例え実務的には意義のあるとは思えない納得であっても…

③は委任状で添付する資格証明書を除けば、
とどのつまり職印証明書のみと言うことになるのだろう…

しかし職印証明書って高いな…

代表者の記載②

2005-04-29 16:45:34 | 司法書士
連休の半ばももちろん出勤はある。
今抱えている事件のうち、いまいちよくわかんないのは、
住宅金融公庫や年金福祉事業団が抵当権者になってる抵当権
の借換えによる抹消登記の申請人の記載方法だ。

両者とも括弧書きで横に取扱店の銀行支店が記載されている。

みうら先生曰く:
>代表者として、代理人 氏名を記載しますよ。
>独立行政法人等登記令に言う代理人
>具体的には、公庫地方事務所長を言う。

独立行政法人等登記令より

(代理人の登記)
第十条 別表の名称の欄に掲げる法人のうち、同表の根拠法の欄に掲げる
  法律中に、主たる事務所又は従たる事務所の業務に関し一切の裁判上
  又は裁判外の行為をする権限を有する代理人を選任することができる
  旨の規定があるものは、その代理人を選任したときは、二週間以内に、
  これを置いた事務所の所在地において、代理人の氏名及び住所並びに
  代理人を置いた事務所を登記しなければならない。

上記の代理人が申請人を代表するものとして記載されるのか…

初めてのケースだけど、
いつだって書類を渡される前に自分なりに答えを見つけたいものだ。

anti-pianist

2005-04-29 15:05:14 | 徒然
司法書士試験の受験生時代ピアノの音には散々悩まされた。
上の住人が音大生で、平日・休日問わず平気で弾き散らす。
その愚か者も卒業しどっかに行った。
二度と戻ってくるな、と常々思う。
昔は、死ね、と思ってたから随分丸くなったものだと我ながら思う。

ピアノを弾く人間は自分の撒き散らす〝騒音〟が周囲の人たちにとって、
どれだけ迷惑なのか考えないのだろうか。
マンションの規約に「ピアノ可」とあるから、
「規約を守っていればどれだけ弾こうがそれは〝権利〟であり、
他人が迷惑しようがしまいがそれはその勝手だ」と思っているのか。
「ピアノの演奏は芸術であり、自己表現であるから
ラジカセの音なんかとは違って騒音ではない」と思ってるのか。

うんにゃ、僕に言わせりゃ、ピアノの音は立派な騒音です。
あんたの〝演奏〟なんか金貰っても聞きたくない。
例え階上のあんたがアシュケナージやバレンボイムであっても
休日の午後まどろんでいる最中にご立派なショパンやモーツァルト
なんか聞きたくないのです。

気密性の高いフローリング敷きのマンションでピアノの音が
どれだけ階下や周囲の住人にとって苦痛なのか考えて欲しい。
考えるだけの知力がないなら我が家に招待してあげるから
一遍苦痛を味わって欲しい。
その暇がないなら金槌で自分の指を思い切り叩いてみて欲しい。
他人が感じている苦痛はそれ以上かも知れないですよ。

ピアノ会社も消音機能をつけるようにするのが最低限の
マナーなのではと思ってしまう。
ピアノなんかそもそも必要なものじゃないんだから…

中年、自転車に乗る

2005-04-27 23:52:00 | 徒然
近くの法務局に行く時は、大阪の都心部を自転車で行く。
電話で法務局に確認して、通勤ラッシュの冷めた頃出かける。
しかし高層ビルに画された晩春の空は青く澄んでいて、
自転車を漕ぐ僕を頬を撫でる風も心地よい。

活人画のようなサラリーマンやOLたちの人波を縫って、
スイスイ漕いでると不思議なことに、
生きてて良かったな、と思えてくる。

たいした意味もなく淡い感動すら感じながら
その時、僕は自然と口ずさんだりするのだ。
自分のテーマ曲と決めた歌を。

 I've loved, I've laughed and cried,
 I've had my fill; my share of losing.
 And now, as tears subside, I find it all so amusing.
 To think, I did all that, and may I say --- not in a shy way,
 "Oh no, oh no not me,
 I did it my way".

すれ違う人たちは僕が何か口ずさんでいることは分かっても
何を口ずさんでいるのか分からないだろう。
人間なんてそんなものだからだ。

灰とダイヤモンド

2005-04-26 23:30:38 | 徒然
今日は堺支局へ商業登記の申請…
商業登記は月一件の割合しかないんで、
はっきり言って相当忘れている。

堺支局は、活気がある。
僕が行った法務局の中では1番賑々しい。
どんよりした(河内)長野や四条畷とは大違いだ。
「えっ、法務局の職員なの?」と思ってしまうような
非常に可愛い子もいたし…
可愛い子は結構散らばってる。
それは塵灰の中にダイヤモンドを発見する喜びに通ずる。

そう

       『灰とダイヤモンド』

  灼熱の焔が 燃え上がる松明の如く 君から噴き出るとき
  君は知らず 自由の身なるを
  君は知らず すべて失われしとき
  残るはただ 灰と嵐の深淵に落ちゆく昏迷のみなるを
  その灰の底に ダイヤモンドが横たわり
  永遠の勝利の暁に 星の如く輝けることを


明日行く法務局にも可愛い子はいる。

よく考えたあとで、よく考えたら

2005-04-23 23:44:40 | 司法書士
慢性的に疲れているので、頭の回転が止まっているのか…

仮に表記が「かわらぶき」が正しいものになったとして、
改正以前に表示登記が申請されたので、
「瓦葺」の表記になっている場合、
滅失するまで「瓦葺」のままなのか?
仮に変更されたとしても権利部のような
付記登記がなされるわけじゃないと思うが…

こんなどうでもいいことに拘ってるのも体調のせいなのか?

なんかスキッとしたいなあー

来月辺り、みうら先生お勧めの五条支局に行けそうなのだが…
それも楽しみだが、個人的には舞鶴とか福知山とか豊岡とか
あっちの方に行ってみたいな。

ゴールデンウィークに法務局を巡ってみるか…閉まってるのに。

よく考えたら

2005-04-23 21:11:13 | 徒然
下の話題はおかしい。
僕が表示を書いているわけじゃないから、
権利の申請で表題部の表示が変わるとは思えないからだ。

でも申請書の内容が勝手に登記所で書き直されてたこともあるし、
こないだは同時申請の謄本と比べていたら
原因日付に明らかな間違いがあったので、
その場で職権更正させたりと、

登記所もそれほど厳密じゃないなと思い始めてたからか…

いづれにしても体調がすぐれぬ。

葺よさらば

2005-04-23 16:49:40 | 司法書士
建物の表題部で「構造」ってのがある。
鉄筋コンクリート造陸屋根2階建とか木造瓦葺2階建など。
で、屋根の構造部分に関して、新法施行以後は知らないうちに

葺が『ぶき』になっていた。

といっても申請書に「葺」で書いて出すと、
同時申請の謄本も「葺」だし、「ぶき」で書いて出すと、
謄本は「ぶき」だったり「葺」だったりする。
要するに登記所でも登記官のその日の気分次第というわけか。

ところで準則によると

「瓦葺」が「かわらぶき」になっていた。
しかしこないだの申請書には「瓦ぶき」と書いて出したら
「瓦ぶき」のまんまの謄本が上がってきた。

で、ためしに今度の申請書に「かわらぶき」と書いてみたら
上司に「補正にはならないだろうが、表題登記の記載に合わせるように」
といわれてしまった。

ちっ。

本人確認情報

2005-04-23 12:13:47 | 司法書士
を作ってくれと言われて作った…
だいたいうちの事務所は表示はそうでもにいが、
権利の受件は少なくて申請書類一式は90%僕が作っている。
報告方式の登記原因証明自体も事務所の方針として避けていたのだが、
それより先に本人確認情報が必要となるとは…

保証委託契約による求償債権を担保する抵当権の抹消の登記で
抵当権者は、いわばその業界では大手大企業。
そんな代取にあえないということで業務権限証明書も作らされた。

最初は包括的な権限の委任ではなく、
個別的なその登記に関する委任にして、
その企業の知り合いの人と面接する方が安易でいいのでは、
ということになりかけたが、
僕が珍しく「でも、それは司法書士の倫理が絡みますからね…」と
上司に言ったところ「社内規定があれば倫理も何もないだろ」と
結果的に上司たちの再考を促したようだ。

で、部長クラスの人を確認することになったのだが、
本人確認情報での記載事項で、
一号書類(免許証など)などの下に『規則以外の書類』とかあって、
権利取得の経緯の正確性や合理性を補強する書類を書くことになっている。

例えば、所有権移転の場合は契約書とか評価証明書など。
抵当権設定の場合の雛形がないので、
なんなのかよく分からんな。
主債務の金消の契約書とか設定登記の受領証なのか?

そもそも登記済証をなくしているのに受領証などがあるとは思えないのだが…

復活

2005-04-21 22:50:28 | 徒然
を初めて読んだ時、「んなあほな」と思ったし、
♪カチューシャ恋し とは思わなかった。
ニェフリュードフに肩入れしてしまうところが
僕の僕たる所以か…

大阪の謎の一つに「ガキの使いやあらへんで」
を放送してないというのがあった。
お笑いのメッカといいつつも日本で一番おもろい番組を
東京制作だからといって放送しないところに、
大阪人のせこいプライドと度量の小ささを日々感じていたものだ。

しかし先週から放送されだしたらしい。

大阪人よ、いい加減、「それに比べて、東京は…云々…」
は止めたらどうでしょうかねー

賃借権質権設定登記②

2005-04-21 22:28:50 | 司法書士
この登記には賃貸人の承諾書を添付するらしい。
もちろん譲渡転貸可の特約がない場合だが…
と言うことは賃借権を質に入れると質権者は
賃借人のように土地を利用できるのか…

なんだか勉強不足でいまいちパッとしないなぁ。

それより住宅金融公庫が申請人で取扱店が銀行の場合、

質権者  住宅金融公庫
     (取扱店 株式会社アーサー銀行安達支店)

と書いていたところに、代表者を追加するとなると…

質権者  住宅金融公庫
     (取扱店 株式会社アーサー銀行安達支店)
     (支配人 ダンプ松本)

とでも書くのかな。
体裁的に不恰好で納得いかんな。

その日をつかめ

2005-04-21 22:21:39 | 司法書士
とは言うものの…日々それほど懸命ではないようだ。
最近は更新をサボリ気味なので、とりあえず。

おっとそういえば司法書士受験生の掲示板が見れないのだが、
なぜだろう…

地役権の設定について…

甲乙丙共有の要役地があって、承役地は甲単有。
この場合、地役権の設定は地役権者甲乙丙、設定者甲で、できる。
観望地役権らしいのだが、こういう変な登記の依頼があるとは…
地役権は承役地を要役地の便益アップに役立てるための権利で、
あくまでも主役は土地らしい。

権利者兼義務者の甲のおかげで、
乙丙が地役権を取得できないのは地役権の趣旨に悖るのか…
地役権者甲、設定者甲だとそもそも最初から設定できない。
後に甲が土地の一方を取得した場合も混同で取得できない。

説例の場合は地役権者は『甲乙丙』、設定者は『甲』で、
『』を一括りで見ると一致してないので、設定可。

そういう変な登記を申請してみたいものだ。

なんとなくクリステル

2005-04-17 22:30:16 | 徒然
①堀江氏は一般的に好かれているのだろうか?

②中国人って暇だなー

③巨人って何で役立たずの外人ばっかり採るのだろう?
 なぜスカウトは責任を取らせられないのだろう?

④ディープインパクトは強いね。やっぱし。

⑤ジーコは無能だね。やっぱし。

⑥モウリーニョはぐうの音を言わせないだろう。やっぱし。

⑦滝川クリステルを見るたびに思う。なんとなく…

限りなく透明に近いブルー

2005-04-17 16:45:52 | 徒然
今の気分はそんな感じだ。
と言うのも懸念があるからだ。

職場のことは、懸念じゃない。
所長はなぜか僕のことを気に入ってくれてるし、
上司との関係もいろいろここで愚痴を書いてても、
悪くいない。

上司は僕が年齢の割にはあまりにも子供っぽいんで、
自分の子供でもしかりつけるような感覚で
僕を叱るのだが、それはそれで幸せかなとも思うからだ。

他の調査士さんや測量士さんとの関係も悪くないし、
向こうはどう思ってるか知らないけど、
補助者の人たちとの関係も僕は悪くないと思ってる。
仕事のできない有資格者と仕事のできる無資格者の関係
ということすら意識せずに和んでいる。

要するに人間関係では、ない。

懸念は来週は片がつくと思う。
ここに書いても良いが、書くのも憂鬱なんで、書かない。
まあ、来週には書きたい。
そんな感じ。