DayDreamNote by星玉

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drop67.幻詠

2023年03月11日 | 星玉帳-Deep Drops
【幻詠】


詩人は幾年月も星を彷徨っていた


詠う言の葉はおおかた儚い虚言なのですよ、


と詩人は言う

星を渡り続ける彼女は


そっと棘や傷や哀しみの現を


(いわれのない)幻覚で


包むのみなのだ


あの夜


仰いだ漆黒の空に


ひとつ瞬く星を抱くように



drop67『幻詠』




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