城内側から見下ろした小峰大堀切。天端まで10m以上ある国内現存最大規模の空堀。50~60度もある急斜面は上杉謙信、武田信玄の攻撃を跳ね返した小田原城鉄壁の守り。
1月のブラタモリ、「江戸の原点は小田原にあり?」を見て、京都の御土居、江戸城外堀はじめ全国の城下町の基本形となった「総構」見たさに6月鷲さんと小田原にやって来た。
大堀切を出て駿河湾を望む。
正面緑の山の頂に突然姿を現した一夜城といわれる石垣城を見てやっと終わった小田原評定。三谷脚本は有働アナのナレーションで通り過ぎた。 北条早雲から五代100年、関東一円を支配した北条氏が全国の戦国大名16万の大軍に囲まれ秀吉の軍門に下った6月のNHK「真田丸」。 高嶋政伸演じる氏政が父氏康の言う汁かけ飯の器量なしの予言どおりに北条を潰したくだりが面白く出来ていた。ただ三谷作品は役者が重なって映画「清須会議」で秀吉役の大泉洋がいま大まじめ真田信幸だ。ハゲネズミひょうきん秀吉役をつい思い出して笑ってしまう。そもそも大泉は「水曜どうでしょう」見たことある人にとってはミスキャスト?でしょう・・。水曜・・思い出して吹き出すNG集たくさんあると思うけど・・。北政所鈴木京香はお市の方、秀吉小日向文世も丹羽長秀役だった。
三成「北条がまたもや上洛を断ってまいりました。」 家康「北条にも困ったものですなあ・・」 秀吉「関白をないがしろにしおって・・・徳川殿、北条氏政とはどのような男じゃ?」 家康「早雲より数えて四代目、関八州の覇者たる誇りと自信を一人で背負い込んだような男でございます。」 秀吉「打ち滅ぼすか?」
氏政は真田支配の沼田城引渡しを上洛の条件として挙げる。
昌幸「沼田を引き渡しましょう。一つだけ望みが・・沼田のはずれにある名胡桃(なぐるみ)城には我が真田家代々の墓がござる。あそこだけは渡すことは出来ませぬ。」 三成「ならば名胡桃はそのまま真田に残す。あとは殿下の御上意に従うのみだ。」 ・・有働「裁定が下った。沼田領のうち沼田城を含む石高2/3が北条の・・名胡桃を含む1/3が真田のものとなった。かくして沼田裁定は決着した。」
有働「沼田城が北条の手に渡ったことで本能寺の変に端を発した東国の動乱はひとまず幕を下ろした・・・かに見えた。」
真田の城となった名胡桃城を沼田城代猪俣那憲が攻略。大名間の戦いを禁じた秀吉の総無事令に反したとして小田原征伐の大義名分が出来たと歴史にある。このとき反撃奪回の戦をしなかった真田は賢かったのだ。4年前、鷲さんと東京からの帰り道R17水上で偶然立ち寄った名胡桃城跡。火坂雅志「真田三代」を大河ドラマにと運動はじめた旗の並ぶ新設観光施設に立ち寄った。新潟からと聞いたスタッフが「オーイ!上杉が来たぞー。」と叫んだのを思い出した。こんな小さな城を奪ったばかりにそれが原因で滅んでしまった北条氏。
氏政「秀吉が攻めてくる。この小田原城がある限り負けはせん。」 氏直「上杉、徳川、真田に加え、中国、四国、九州の大名達までも・・・見たこともない大軍勢でございます。」 氏政「望むところだ。こちらとて奥羽の伊達との盟約がある・・・。」秀吉の力を見誤った氏政。
先週は世界を騒がせた英国のEU離脱。今日のTVでリーダーの役目決断を放棄して安易な国民投票(衆愚政治)という「毒まんじゅう」を食ったとキャメロン首相を手嶋龍一が批判していた。
リーダーの判断の甘さは致命的なのだ。
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