中村正直の「頑張れプロ野球」

ベテラン野球記者の本音ブログです。

来日「メンチ」を見た感想

2009-01-28 22:14:04 | Weblog
 人は見かけによらない、とよく言われる。外見だけで判断しては、その人の本質は見抜けない―ということだろうが、去年阪神に来たフォードとかいう助っ人は見た通りだった。初めて見た瞬間、いかりや長介ではないが「ダメだ、こりゃ」と思った(古いか!)と思ったのだが、実際にダメだった。茫洋とした風貌だけならまだしも、グラウンド内の姿もよろしくなかった。その前は誰だっけ?もう名前も出てこない。スペンサー?キンケード?そんなヤツもいたな。

 で、来日を果たした新助っ人・メンチだ。皆さんはどんな印象を持たれたか。私は現場で取材をしてないので詳しいことは言えないが、テレビで映った感じだけを言うと「フォードよりましかな」というぐらい。注目したのは彼の目で、多少は日本投手相手に戦える目をしていたように思った。

 来日会見の様子と同時に、彼がメジャーで試合をするVTRも流され、外角へ沈む球をうまくバットの先で拾って左中間に打っていた。もちろん、右方向に打つのが一番理想だが、フォームが崩れていなかったから、評価してもいいのだろう。あんな打撃がしょっちゅうできれば、フォードのようなことはない。

 だが、何度も言ってきたように、キャンプが終わるまではじっくりと見定めた方がいい。おそらく、2月中旬くらいにはある程度の予測はつけられると思うが、かつていたフィルダーのようなケースもある。キャンプ、オープン戦と全くダメ男ちゃんでいながら、シーズンで大化けした。外国人選手は、いかに日本野球にフィットするかで評価が決まる。

 あくまでも「+α」という程度の期待でちょうどいい。球団首脳と渉外担当者は悠長に構えることなんかできないだろうが…。球団のメンツがかかったメンチ。語呂だけでなく、日本野球との相性もピッタリ合っていてほしい。きょうのところは、このくらいにしといたろ。