中村正直の「頑張れプロ野球」

ベテラン野球記者の本音ブログです。

「小室初公判」の“当選券”を求めて…

2009-01-21 16:44:30 | Weblog
 簡単な競馬の馬券すら当たらないものが、確率十数倍の傍聴券が当たるわけもない。音楽プロデューサー・小室哲哉の詐欺事件が初公判を迎えるということで、我がデイリースポーツの報道部員他が出動し、わずか60枚の“当たりくじ”を求めて大阪地裁に向かった。

 朝8時半の抽選に間に合うよう、自宅を7時に出て地裁に8時前に着いたら、もう黒山の人だかりで、各社の知った顔がズラリ。空には計5機のヘリコプターがけたたましい音を立てて旋回している。一機などは、ビルの合間から飛び出てくるようなアクロバティックな飛行をして、地上の我々を驚かせた。

 しかし、ヘリまで使って空中撮影をせなあかんことかいな?アメリカではオバマ新大統領の就任式に約200万人が集まったというが、それは世界中に影響力のあるアメリカ大統領の檜舞台だからいい。それに比べてこっちはどうよ…。そないなことを思いつつも、当たりたいと秘かに願った自分もたががしれている。

 結果はやっぱり外れ。「10574」の券を持って掲示板をのぞいたら、一つ前の「10573」が当たっていた。ニアピンか…。そんなもんだよな。単勝を勝ったら2着になるし、連複を勝ったら軸馬は3着に終わる。早起きが報われず、徒労に終わったわけだが、他の連中が見事に当て、傍聴席ゲットに成功した。

 1000人を超える人が傍聴券を求めて並んだのだが、一昔前の「オウム裁判」はすごかった。当時東京勤務で再三動員をかけられ、日比谷公園での抽選に出掛けたもんだ。万を超す人間が、わずかな傍聴券を求めて公園を埋め尽くしたのだから、事の大きさがわかろうというものだ。それに比べれば、何ほどのこともない。

 寒さが比較的緩くて助かった。午後から降ってきた雨が一足早く来ていたら…。てなことを思いながら、地裁前を足早に立ち去った。