中村正直の「頑張れプロ野球」

ベテラン野球記者の本音ブログです。

「上原」と「川上」の今後

2009-01-12 09:35:43 | Weblog
 メジャー球団と交渉していた前巨人・上原と、前中日・川上の所属先が、前者はオリオールズ、後者はブレーブズに決まった。2人が笑顔で出国していく様子が先日、テレビに映っていた。

 ふーん…。このおっさん記者の感想は、以上である。

 関心がないわけではないのだ。野球記者をしている以上、どんなことにも関心を持たないといけないし、一応彼らの動向はチェックしていこうと思っている。だが、それだけの話で、頑張ってもらいたい、とかいう個人的感情はない。それは、取材をしたことがあるとか、ないとかということが原因ではない。「日本」という場所でプレーをしない「日本のファン」に頑張っている姿を見せず、アメリカのファンを楽しませるだけの選手には、特別な感情を持たないことにしているからだ。

 これは、イチローや松坂だって同じ事(松井と藪はちょっと違う)。過去に日本のファンを楽しませたからいいではないか、という方もいよう。己の夢を実現させようとしている選手をそんな目で見なくても、とも言われるかもしれない。それはごもっともな話。俺は器量が小さい、と自覚している。

 だが、日本の野球界の発展をそっちのけにして、メジャー、メジャーと言って海を渡っていくその傾向が、嫌なのだ。メジャーでやることがステイタスなのか…。俺はそうは思わない。日本で一途に頑張っている選手こそ、大きな拍手を送りたい。子供たちが“直接”見ているのは、そんな選手たちなのだ。日本のファンは、彼らを間接的にしか見れないし、応援できない。直接喜ぶのは、向こうの人間だけなのである。

 賛否両論あるのはわかってます。だけど、俺はこうなのだ。だから、上原と川上がどこに行こうが、どんな成績を残そうが、別に心動かない。成功しても失敗しても、ふ~ん、なのである。

 話は変わる。大相撲の朝青龍。初日に勝って、テレビ、ラジオは「よかった」「すごかった」などと大騒ぎしていた。そんなに騒ぐほどの話か?横綱が出る以上、勝って当然ではないか。何を大騒ぎすることがあらん。