長年闘病生活をしていた母を看取り、喪失気味なセス。そこに幼なじみのマイクが現れ、アパラチアン・トレイルを提案する。それは歩いてアメリカを横断するというものだった。
トレイル中に彼からのプロポーズを待つ女子大生や病と過去のトラウマに嘆く山男、老練なヒッピーなどに出会い、二人は過去を振り返る。そして、時折現れるもう一人の幼なじみエイミー。
高校までは一緒だった三人だが、母のために地元に残るセス。そして、マイクとエイミーは付き合うが、プロポーズという処でエイミーが事故死してしまう。
マイクのプロポーズを受けての不慮の死と思っていたセスだが、実はプロポーズを断れ、自暴自棄になったマイクの運転による事故死だった。その事実と不運な事故により、難航するトレイルだが、全ての事実を話したマイクをセスは許し、トレイルを続け、幕。
藤岡@セス
一応、主役。ここ半年続けて観ているので、やっと彼の持つ独特な発声を覚えた。一言でいうと、ミュージカル発声ではなくポップス発声よりかな、と思うけど、埋もれない声質は流石、元アサヤン。と言いつつ、自分がマリウスで観た時は埋もれていたような…。
今回は『ブラッドブラザーズ』以来の子供演技も。妙にハマる子供演技。また、朗読+ミュージカルというスタイルだが、表情演技が細かい。若干、ワンパターンかもと思う処もあるが、『はっ』とする表情が特に印象に残る。
四宮@マイク
アンサンブルでは観ていたが、個別認識は初。普通にウタウマ路線だが、藤岡氏とのハモリというか声質的な相性は流石アンサンブル俳優。この人の歌うミュージカル曲が聞きたいと思わせるウタウマ路線なのだが、その役で観たいと言われると…。単に、華が無いというか、取り立てて惹かれるモノが無い。
RiRiKA@エイミー
時折、好みな音域・発声になるが、取り立てて…。後半、ずっーとステージに居るのは演出によるものか?ただ、『サイゴン』のエレン女優と聞いた時、納得。そして、元ヅカと聞いて、なおびっくり。
小此木@女子大生などなど
かなり印象に残る声。『INTO THE WOOD』の"赤ずきん"と聞いてちょっと納得。ひたすら明るい役で、この作品では浮きそうなのに、それが無いのは役の在り方がシッカリしているから?
山崎@ヒッピーなどなど
今回のお目当てキャスト。やはり好みな声。それも、老け役でアクの強い役なため尚更。
なのに、一幕はほとんど出ないし。私的ムダ使い起用その1。
岡@山男などなど
友情出演。なので、ムダ使い起用その2な事は分かっていたが、山男の老け演技はかなりオイシイ。そして、普段の舞台ではあまりお目にかかれない歌い方。
朗読劇+αな舞台。まさか椅子を俳優自ら持って歩く形式とは。勿論、その動作一つとっても、役になりきって入退場するのだが。
また、過去・現在が行き来するので、背景等が変わらないと少しわかり辛い演出。トレイル中なのか、近い過去なのかが特に。
そして、気になったのが、台本。右開きなのか、左開きなのか。そもそも、ミュージカルの台本は左開きだと思うのだが、右に捲って見えたのは気のせい?
脚本そのものはメロドラマ感はあるものの、話の流れがしっかりしているので、普通に翻訳ストレートで、芝居が出来る劇団で観たいかも。
曲は取り立てて、残るものは無し。聞いていて、『RENT』を思い出したが、これは曲調と出演者によるものか?
ギリシャ神話のオルフェが出た段階で、冥府的な亡霊の対話になるんだろうなとは思っていたが、トレイル中に登場するエイミーが幽霊設定なのは…。亡霊になると、完全、主人公の都合のよい存在になるため、オチもエイミーはマイクを許すとなり、死ぬ直前段階でのエイミーの気持ちが無視されているようで、なんだかなあ、と。
トークショーでの気になったことのレポ。
相変わらずの岡氏の仕切りのうまさ。
アメリカのフェスティバル参加作品で、本公演を観た四宮氏が脚本家と知り合いで、今回の上演に。
とりあえず、セス=藤岡氏ありきの企画。他出演者は、舞台の共演者で、特に岡氏への気の使い方が(笑)。
後はそれぞれの役のイメージ・作品感想。
質疑応答。
レンジャーの衣装は、ホンモノでなくそれっぽいものを用意。(岡氏、曰わくシマムラ)
劇中のマイクの寝起きの腹痛と精神的腹痛には、特にリンク作用は無い模様。また、山男が腫瘍で苦しむ描写があり、その時にマイクに向かって『お前も』というが、別にマイクに不治の病設定はなし。最初、セスをトレイルに誘ったのは、それが理由かと思ったけど、単にエイミーの亡霊から逃れたいだけ?
エイミーの死因の事故死について。
こちらも山男のトラウマが仕事中に人轢いたことで、エイミーの死因もマイクの暴走によるもの、雨で見通しが悪い、フロントグラスに乗り上げるというキーワードから、マイクが轢いてしまったのかと思っていたが、マイクの同乗する車に同乗していた模様。
『なぜ、エイミーだけでマイクが助かったのか?』という疑問に対し、シートベルトの大切さを話す岡氏の臨機応変振りがナイス(笑)
トレイル中に彼からのプロポーズを待つ女子大生や病と過去のトラウマに嘆く山男、老練なヒッピーなどに出会い、二人は過去を振り返る。そして、時折現れるもう一人の幼なじみエイミー。
高校までは一緒だった三人だが、母のために地元に残るセス。そして、マイクとエイミーは付き合うが、プロポーズという処でエイミーが事故死してしまう。
マイクのプロポーズを受けての不慮の死と思っていたセスだが、実はプロポーズを断れ、自暴自棄になったマイクの運転による事故死だった。その事実と不運な事故により、難航するトレイルだが、全ての事実を話したマイクをセスは許し、トレイルを続け、幕。
藤岡@セス
一応、主役。ここ半年続けて観ているので、やっと彼の持つ独特な発声を覚えた。一言でいうと、ミュージカル発声ではなくポップス発声よりかな、と思うけど、埋もれない声質は流石、元アサヤン。と言いつつ、自分がマリウスで観た時は埋もれていたような…。
今回は『ブラッドブラザーズ』以来の子供演技も。妙にハマる子供演技。また、朗読+ミュージカルというスタイルだが、表情演技が細かい。若干、ワンパターンかもと思う処もあるが、『はっ』とする表情が特に印象に残る。
四宮@マイク
アンサンブルでは観ていたが、個別認識は初。普通にウタウマ路線だが、藤岡氏とのハモリというか声質的な相性は流石アンサンブル俳優。この人の歌うミュージカル曲が聞きたいと思わせるウタウマ路線なのだが、その役で観たいと言われると…。単に、華が無いというか、取り立てて惹かれるモノが無い。
RiRiKA@エイミー
時折、好みな音域・発声になるが、取り立てて…。後半、ずっーとステージに居るのは演出によるものか?ただ、『サイゴン』のエレン女優と聞いた時、納得。そして、元ヅカと聞いて、なおびっくり。
小此木@女子大生などなど
かなり印象に残る声。『INTO THE WOOD』の"赤ずきん"と聞いてちょっと納得。ひたすら明るい役で、この作品では浮きそうなのに、それが無いのは役の在り方がシッカリしているから?
山崎@ヒッピーなどなど
今回のお目当てキャスト。やはり好みな声。それも、老け役でアクの強い役なため尚更。
なのに、一幕はほとんど出ないし。私的ムダ使い起用その1。
岡@山男などなど
友情出演。なので、ムダ使い起用その2な事は分かっていたが、山男の老け演技はかなりオイシイ。そして、普段の舞台ではあまりお目にかかれない歌い方。
朗読劇+αな舞台。まさか椅子を俳優自ら持って歩く形式とは。勿論、その動作一つとっても、役になりきって入退場するのだが。
また、過去・現在が行き来するので、背景等が変わらないと少しわかり辛い演出。トレイル中なのか、近い過去なのかが特に。
そして、気になったのが、台本。右開きなのか、左開きなのか。そもそも、ミュージカルの台本は左開きだと思うのだが、右に捲って見えたのは気のせい?
脚本そのものはメロドラマ感はあるものの、話の流れがしっかりしているので、普通に翻訳ストレートで、芝居が出来る劇団で観たいかも。
曲は取り立てて、残るものは無し。聞いていて、『RENT』を思い出したが、これは曲調と出演者によるものか?
ギリシャ神話のオルフェが出た段階で、冥府的な亡霊の対話になるんだろうなとは思っていたが、トレイル中に登場するエイミーが幽霊設定なのは…。亡霊になると、完全、主人公の都合のよい存在になるため、オチもエイミーはマイクを許すとなり、死ぬ直前段階でのエイミーの気持ちが無視されているようで、なんだかなあ、と。
トークショーでの気になったことのレポ。
相変わらずの岡氏の仕切りのうまさ。
アメリカのフェスティバル参加作品で、本公演を観た四宮氏が脚本家と知り合いで、今回の上演に。
とりあえず、セス=藤岡氏ありきの企画。他出演者は、舞台の共演者で、特に岡氏への気の使い方が(笑)。
後はそれぞれの役のイメージ・作品感想。
質疑応答。
レンジャーの衣装は、ホンモノでなくそれっぽいものを用意。(岡氏、曰わくシマムラ)
劇中のマイクの寝起きの腹痛と精神的腹痛には、特にリンク作用は無い模様。また、山男が腫瘍で苦しむ描写があり、その時にマイクに向かって『お前も』というが、別にマイクに不治の病設定はなし。最初、セスをトレイルに誘ったのは、それが理由かと思ったけど、単にエイミーの亡霊から逃れたいだけ?
エイミーの死因の事故死について。
こちらも山男のトラウマが仕事中に人轢いたことで、エイミーの死因もマイクの暴走によるもの、雨で見通しが悪い、フロントグラスに乗り上げるというキーワードから、マイクが轢いてしまったのかと思っていたが、マイクの同乗する車に同乗していた模様。
『なぜ、エイミーだけでマイクが助かったのか?』という疑問に対し、シートベルトの大切さを話す岡氏の臨機応変振りがナイス(笑)
(予想しないでもなかったけどw)
現在の時間に現れるエイミーはセスの幻想で、マイクには見えてません。最後のくだりは、だから「彼女ならきっとこう言うよ」という形で、セスがマイクを許したということでは。
マイクがセスをトレイル歩きに誘った動機は、12年間も言うに言えなかった、彼女の死因を懺悔することだと思いますが、どうでしょう?
山崎さん、いい味出してましたね♪
そして、トレイルの動機も。
実は順調にみえるマイクの人生にも闇があるという設定。
そういった細かい複線を丁寧に拾っていく、ミュージカルには珍しい緻密に計算された台本ですよね、今作。
そういった意味で、英語の原作を読んでみたいです。
最前列で観ていた友人曰く「楽譜も書いてあった」と。
そもそもミュージカルの台本がどっち書きなのかも分からないのですが、ああいう途中に歌が入る場合って、どうなっているのかちょっと気になったので。
素朴な疑問に解答ありがとうございました。
山男の岡さん…。
“むさくるしい“とまでは言ってないですけど(笑)
『ミスサイゴン』のジョンをより男臭くした雰囲気でした。
勿論、それでもサマになるのは、
流石、岡さんなんですけど。
それ以上にダミ声で歌うのが、また。