『スカイライト』NTライブ

ざっくりなあらすじ。


キーラが帰宅すると、エドワードがやってくる。

二人の会話からエドワードはキーラにとって
久しぶりにあった男で有ることが分かる。

エドワードとキーラが会話を交わすうちに、
エドワードの母親アリスが病気で亡くなったこと、
エドワードの父親トムが一人で引きこもっていること、
そして、キーラが過去、勝手に
トムとアリスから離れたことが分かる。

一方、キーラは現在、教師をしていること、
現在の暮らしがエドワードに
とって不便な場所であることが分かる。
そこで、『今、何が欲しいか』と聞くエドワード。
そこで、『朝食』と答えるキーラ。
エドワードは帰る。

(この段階で、現在、教師という
過去からキーラは半住み込みの
家庭教師設定とかを想定していた)

エドワードが去ると、今度はトムがやってくる。

一方的に、自分の置かれた状況を
話すトムだが、途中の話から
過去、キーラが弁護士の父親の庇護から逃げてきたこと、
働き口を探して、トムのレストランで働いていたこと。
しかし、突然、去ったことが分かる。

そして、それは、6年の愛人関係が
妻にバレた事が原因だったことも分かる。

キーラに取ってトムは過去の関係、
しかし、トムにとってはまだ忘れられない関係。

そして、トムが待たせている運転手付きの車を
帰した時、トムを受け入れるキーラ。


数時間後、今度は、キーラの近況が語られる。

レストランを辞め、学校に勤めたキーラ。
それは、過酷な環境だが、生き甲斐を感じているという。

しかし、トムに『あえてそういう状況下に居る』
と指摘され、単に皆に愛されたいだけ、
ただ、過去、キーラにプロポーズをした男を除いては、と。

不倫がアリスにバレた翌日、
トムはキーラにプロポーズしたが、
なにも言わずにキーラは失踪したのだった。

そこで、不倫がバレた前日が語られる。

ある日、休暇をもらったキーラは、
トムに、トムへの思いを手紙に綴った。
しかし、それがアリスに見つかり、
キーラは姿を消したのだった。

キーラは、トムが全てを手に
入れようと、欲張った結果だと告げるが、
トムはキーラに家族を与えたかった、と話す。

ここで、キーラにとって過去だったトムを、
今もまだ愛していると伝えるキーラ。
が、迎えのタクシーに乗り帰るトム。

キーラが床につくとブザーが。
そこに来たのは、エドワード。
それもホテルの朝食を持ってくる。

キーラが欲しがっていた朝食を
エドワードが用意し、二人が食べ始め、幕。


で、アラスジの補足。

病気のアリスのために、アリスの病室に天窓を取り付けたトム。
しかし、それでもアリスは自分を許さずに死んでいった。

トムはアリスへの罪悪感を持ちつつも、
キーラが忘れられず、キーラとやり直そうとするが、
キーラにとって、トムは既に過去。今を生きているキーラ。

キーラ自身が、トムを過去から現在と認識した時、
エドワードが朝食を持ってきて、
寒く暗い、キーラの部屋にスカイライトが降り注ぐ。

もしかしたら、この後、キーラは、
トムを受け入れるかも知れないし、
やはり過去の人なのかもしれない。
ただ、キーラがトムを、過去を受け入れたという解釈をしてみる。


ビル・ナイ＠トム
このNTシリーズで、役者を観たいと思ったのは初。
とりあえず、色々とツボ。そして、ストプレだけど生で観たい。


基本はトムとキーラの二人芝居。
それぞれが、ひたすらに主張していく。
一幕はトムが、二幕はキーラが。

そして、両者の主張は平行線を辿っていき、
このまま、ケンカ別れになるのかと思いきや、
双方が、忘れられない相手ということを再確認するラスト。



今年のラインナップで、一番、楽しみにしていた今作。
以前、緒形拳氏がトム役だったverをテレビで
観たことがあったが、詳しい設定はほとんど忘却。

とにかく、緒形氏が若村さんに言い訳というか、
色々と、訥々と喋り倒し、最後は朝食を食べるという、
結構、シュールなラストシーンだけの記憶。

でも、今回、ビル・ナイ氏が喋っていく内容を、
緒形氏なら、多分、こう喋るだろう、という、
脳内変換出来る程度には、復元出来た。

でも、叶うことなら、
もう一回、PARCO版を観たい。