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光司イ…(3)名門の継承…光司と義明

2005-06-19 07:11:23 | ニュース
※過去のエントリー
光司イ…(ToT)
 身内への怨念をさらけ出す貴乃花親方は器が小さい
光司イ…(2)(ToT)自分探しの旅の始まりなのか
 あの視野の狭い潔癖ぶりは思春期のそれを連想させる

一代年寄・貴乃花親方こと花田光司氏の
マスコミでの身内糾弾運動はその勢い・止まることを知りません。
先週,週刊文春が彼の独占インタビューを掲載したことがさらに波紋を呼び,
ブログを見ても多くの人が衝撃を受けたようで
兄・勝氏らのイメージを貶める効果はかなりあったようです。

で,今週の週刊文春はたたみかけるように光司氏と対立する
花田家親族たちの中傷キャンペーンを展開,
故二子山親方の元妻・藤田憲子(母)…身内を後援会職員に引き入れて
 法外な給料を払わせるなど金を引っ張り放題,
 慰謝料の残金(月25万円×3年)に相当する「あと1千万円はもらえる」発言
前二子山親方・花田勝治(おじ)…権勢を良いことにやりたい放題,
 韓国人女性に生ませた隠し子を二子山部屋に入門させていた。
 若ノ花(勝氏)の付き人も務め勝氏も「俺には弟が2人いる」と認める存在だった。
 二子山と藤島部屋の合併に憲子さんが反対したのも勝治氏の横暴に
 がまんならなかったため
元三代目若乃花・花田勝(兄)…だらしないお金と女性関係で夫婦関係もどん底。
 ただし財布の紐は妻・美恵子さんに握られているので離婚できない
 
これに対して,週刊新潮が,
文春における光司氏のコメントのウソを片っ端から潰していくという
真っ向から対決する構造になっています。

…まぁ,どこからどこまでが本当なのやらという感じはしますけどね。

うちのかみさんのテレビ情報によると,
洗脳騒動のとき裁判沙汰になってまだ継続している文春にインタビュー記事を
出す貴乃花親方の行動は理解に苦しむという指摘がなされているだの,
葬儀の頃は1対9くらいで世間の支持もほとんど得られなかった貴乃花親方だが
連日のマスコミ出演の甲斐あって,今では4対6くらいまで巻き返しているだの。
それも,貴支持派は男性に多いとか。これは意外。
理屈的に考えると世間をお騒がせしている光司のほうがイメージ悪いと思うのだけれど
男性からしたら,勝のほうが男らしくないという相対評価で光司の勝ちとなるのだろうか。
また,女性から見て顔もいいししっかりしてるし真面目な光司のほうが
好感度高くなるだろうと思ったら,こちらではあまり支持率が上がっていないとな。
昔のハンサムな貴サマからの落差が大きいからか,テレビ的にあのイッちゃってる目が
気色悪いからか,母性的に「お兄ちゃん」を傷つける弟という像はかわいくないからなのか。


さて,本題。

私の花田家騒動に関するスタンスは,
どちらがよい悪いという話ではなく(勝の悪いところ・至らないところなんて
今さら暴き出さなくたって,引退後の迷走ぶりから想像つくでしょうに)
光司,やるならもっとうまくやれよというもの。

前回
> 光司氏については,ある著名人と共通点を感じた
と書いた著名人ですが,他ならぬ,今ちょうど西武鉄道株の虚偽記載問題で
公判中の堤義明氏(1934生)であります。

義明氏が西武グループの創業者・堤康次郎氏(1889-1964)の5人の息子の1人
(上の4人までで「4兄弟」と呼ぶ場合もあり)であり,
三男,しかも非嫡出子でありながら西武グループの中核である
コクド・西武鉄道を継承したのは有名な話。

堤康次郎氏の妻子(■正妻 □愛人 ◆嫡出子 ◇非嫡出子)
■最初の妻
 ◆長女 淑子(夫小島正次郎西武鉄道社長)
■川崎文 (子はできていない)
◇長男 清(元近江鉄道社長)
■青山操 (清二,邦子をもうけた後結婚)
 ◆次男 清二(セゾン文化財団理事長)
 ◆次女 邦子(エッセイスト)
□石塚恒子(石塚三郎元衆院議員の娘)
 ◇三男 義明(前コクド会長・元西武ライオンズオーナー・元JOC会長)
 ◇四男 康弘(豊島園社長)
 ◇五男 猶二(東京テアトル取締役、元プリンスホテル社長)


大正時代に軽井沢,箱根と財界の大物を巻き込んで次々にリゾート開発を展開,
並行して鉄道会社を買収(現箱根登山鉄道や西武鉄道など)・開業(多摩湖鉄道),
太平洋戦争中も土地を買いあさり,戦後は臣籍に落とされた旧宮家から
都心の土地を次々と買いたたくなど抜け目のない商売で西武王国の礎を築いた康次郎氏。
典型的な政商で強引な土地開発・リゾート開発で稼ぎまくり,
44歳で衆議院議員になり衆院議長まで上り詰めた康次郎氏は
財閥内・そして家庭においても人間味のない暴君であり,正直,実の息子たちも反発,
ついていけない存在であった。そんな中,義明だけが堤家の財産を守るという
父の命を絶対厳守できる存在ということで西武グループの継承者になったわけです。

松下幸之助氏が亡くなった際,約800億円の遺産に対して
200億円の相続税がかかったのに対し,
1兆円とも言われる康次郎氏の遺産を継承した義明氏はあらゆる手法を駆使して
相続税を約8億に“節税”。堤家の財産を減らさぬことだけを使命に,
相続した巨額の株式を忠実な社員・役員名義に分散し,個人名義の資産は持たず
あらゆる財産を会社名義に(会社の物は俺のもの・俺のものも俺のもの)。
その会社も借金を重ねることで帳簿上の利益を消して法人税の支払いを免れる。
上の命令に絶対逆らわないエリートロボットたちからなる企業ピラミッドを構築し
その頂点に君臨し続けてきた義明氏。

西武鉄道の総帥を継いだ後,東プリや高輪プリンスホテルを相次ぎオープン,
スキー場開発も積極的に展開,バブル期の若者文化の形成に大きな影響を与えた存在でした。
(ホイチョイプロのカラーに象徴される「クリスマスイブには高級ホテルを予約し,
 フレンチのディナーのデートとジュエリーのプレゼントでHに持ち込む」といった
 ナンパ文化とか『私をスキーに連れてって』のようなリゾートラブの風潮)
海の近くにプールを作るという奇抜な発想の大磯ロングビーチも成功させ
「神様の息子は天才」とまるで北の国の将軍様のような存在だった義明氏は
マスコミの扱いもまさに時代の寵児で,貴乃花親方とはかなり扱いが違ったような気がします。
そう,義明氏に対するマスコミの誹謗など,せいぜい兄・清二氏との確執を取りざたする
くらいでした。

現役時代の貴乃花親方は,マスコミには一面ではちやほやされましたけれど
勝って当然,負ければ批判されるプレッシャーはずっと強かったですからね。
横綱に昇進するにも2場所連続優勝という条件をかなり厳しく要求され
横綱昇進に3度失敗。
(内規には「またはそれに準ずる成績」とあるのですが,これがその時の情勢によって
 「優勝の翌場所に2位」の成績でよかったり,同点決勝以上を要求されたり,
 横綱空位が長いときには「2場所連続準優勝」で昇進させたりとかなり運用に幅があります。
 貴ノ花の場合,甘く昇進した横綱が完全に期待を裏切った反動で著しく
 割りを食ったわけです)

角界のプリンスと呼ばれる華やかさとは裏腹に,2世力士ということによる
いわゆる七光りのメリットはまるで無し。
孤独な厳しい闘いを続けてきました。
だからこそ,今も,頼りになるのは自分自身だけという過剰な自負があるのかもしれません。

妾だった母親の立場を守るために家を継いだというのが
大きな動機のひとつだったといわれる義明氏。ただ,同時に
自分を“妾の子”と見ていた周りの人間を見返してやろうという気持ちが
心の中で大きく渦巻いていたことは想像に難くありません。

二子山親方の協会葬でいわゆる“喪主”にあたる遺族代表を務めた貴乃花親方。
4800人も参列者がつめかけた盛大な式の場で,兄の前で貫禄の違いを見せつけ,
その後日テレ番組の生インタビューに「してやったり」という顔で揚々と鼻息荒く登場した姿,
あそこまで執拗に兄(の面子)を潰そうとマスコミで批判・中傷する姿を見ると,
本当に兄の上に立ちたいという執念に駆り立てられて行動しているのだ
というのがまざまざと伝わってきます。
それは前の2回のエントリーでも書いたことの繰り返しになりますが,
小さい頃から平等ではなく,求めたものの殆どを兄にもっていかれた
という思いが彼をそうさせているのではないかと強く思わせます。
その求めたものとは,ほかならぬ親の愛情ではないか。

当の両親からすれば平等に2人に愛情を注いできたつもりのはずでしょうし,
周りの大人だってむしろ顔のかわいい弟にちやほやしてたであろうことは
子ども時代の花田一家のVTRを見れば感じられるのですが…。

ともかく,貴乃花親方の言動からは,彼の相撲人生は兄を超え
親に認められるための道程だったのではないかと思わせられます。
厳しい稽古に耐え,敵を倒して相撲に勝ち・横綱という番付の頂点を極め
厳格な父の相撲精神を体現して名横綱と呼ばれるにふさわしい実績を残した。
それでも足りない。
相撲の実績で兄に勝ったといっても,兄も最高地位まで上り詰めたため
最終的には並ばれたことになり,しかも平成7年九州場所での優勝決定戦では
直接対決で兄に敗れてしまっている。

そうなると,兄が一度継ぎかけて放り出した父の二子山部屋を継承して
発展させていくことが兄に決定的な差をつける手段であると,
引退後も彼の闘いは続くことになる。
それが,すべては「部屋を守る」という目的のためだという
貴乃花親方の言動に表れているのではないかと思います。

そうなるとその二子山部屋改め貴乃花部屋を「看板だけじゃないか」という
兄は許せないし,そんなふうに貴乃花部屋を軽く見ている兄なら,
遺産相続の権利主張で部屋の存続に必要な分までむしり取っていきかねない
(法律上は兄弟それぞれ半分の権利があるので,分けられない分は土地や親方株を
現金化してよこせと要求するのでは)と危惧したのも無理はないでしょう。

ただ,部屋の運営が大変だということや兄弟のことを誰よりも知っている
故二子山親方が生前贈与や貴乃花親方に有利な遺言証書などの
手を打ってくれていないというのは貴乃花親方に何らかの瑕疵があったわけで
勝氏が口がうまいから・光司氏が口下手だから騙されているとかいう考えは
故親方をばかにしているとしか思えません。
やることやってりゃ人はちゃんと見てますよ。

やっぱり兄を超えるため,貴乃花親方は一足飛びに親(の二子山部屋)を
呑み込もうとしていたのではないか。
本人は部屋を発展させることが親の意にかなうことであり,
そのためには自分(妻・景子さんの入れ知恵が大きいという説もありますが
ここでは考慮しません)のやり方が最善であると信じていた。
それが,弟子が住み込み・親方夫婦が通いという他に例のない形態や
後援会軽視とも言われかねないサポーター制度など,しきたり軽視,
相撲界であつれきを生みかねない“実験”につながり,
他ならぬ父親を困らせることになった。

「お兄ちゃんと呼ばないのはなぜか」(いい大人が人前で呼ぶかよ)
などくだらない観点で取り上げるマスコミもマスコミだけれど,
自分の考えが絶対的に正しいと妄信して「常識」をふりかざす光司氏。
二子山部屋に関する財産は光司氏が継ぐべきだと私も思っていますし,
それで故親方の遺産が2等分できなければ兄・勝氏が譲歩すべきだと思っていますが
ほんとうに部屋を守ることが目的ならそれは相撲界全体で守るべき利益なのだから
いくらでも口を利いてくれる人が出てくれて解決できたはず。
家族を中傷して自分の立場を有利にしようというのは見苦しいからやめてほしい。
「宮沢りえさんとの縁談は母と兄に潰されたというのがすべて」
など,どう考えてもおかしい話をばらまかれると,ただの妄想野郎にしか思えません。

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堤 義明 闇の帝国
七尾 和晃
光文社
淋しきカリスマ堤義明
立石 泰則
講談社
西武を潰した総会屋 芳賀龍臥 狙われた堤義明
平井 康嗣
WAVE出版
人を切らない会社が伸びる―堤義明の「人を生かす」経営戦略
永川 幸樹
青春出版社


セゾングループの総帥の地位にあり,パルコなど80年代までの積極経営では
もろ義明氏の不動産事業と張り合って義明氏との確執・競争心がとりざたされた兄・清二氏
ですが,清二氏のほうはもともと学生運動や共産党に走るくらい
財産や権勢に背を向けていた人ですから,理想を求めた活動での挫折・肺結核に倒れた末,
親に拾われて議員秘書を経て西武グループの歯車になったわけで,
もともと義明氏と争う意識などなかったという評価もあります(異論は多かろうと思いますけど,
少なくとも実業家から足を洗い,文筆家・辻井喬として暮らす現在の彼の姿には
そんなドロドロした影は見いだせないようです)。
1991年にセゾングループの破綻により代表を辞任,
グループの不良債権解消のために2000年に100億円といわれる私財を手放しています。
父の肖像
辻井 喬
新潮社(2004。第57回野間文芸賞受賞)
終わりからの旅
辻井 喬
朝日新聞社
本のある自伝
辻井 喬
講談社


群青、わが黙示 辻井 喬 思潮社(詩集。第23回高見順賞受賞)

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4 コメント

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TB御礼 (枇杷)
2005-06-19 20:37:31
ええと、私はどっちが正しくてもそんなことは裁判所が判断するからいいと思います。そういったことを表に出すこと自体を嫌われる結果となったことは事実で、連日相撲協会の電話回線パンクの抗議電話がそのいい証左かと。



それも日本の家裁というのはまずもって「家業」を考慮します。

と言いますのは、私の友人でお寺の僧侶と結婚した人が居ましたが、諸事情で離婚となりました。通常の場合だと『親権』は母親に行きますが、どうしても後継ぎは渡せないとお寺側が譲りませんでした。家裁の調停以上のところまで行ったのですが、子供を取り戻せなかったのです。(最後は裁判所から和解提案、お寺がそれなりの慰謝料を払う形で決着しました)…肉親のことからしてこうなるのですから、司法が仲立ちをしてほぼ(相撲部屋を存続するに当たって)間違いない判決はもらえると思います。その代わり、法廷相続分の不足分があれば現金決済という形を取るでしょう。しかしそれは権利ですから。遺産相続の放棄を承諾する書類にサインするにも、それなりのハンコ料を常識的に考慮してくれる、などといったお互いの信頼関係がないと成り立たないので。



勝氏については「放蕩息子の帰宅」みたいなものだった、と考えれば理解できるのではないかな。



気の毒なのは貴ですけども、あの状態からして有能な代理人を見つけて一任して、いいカウンセラーに出会ったほうがいい。これ以上いじられたら、自壊するかも知れないという心配をしています。マスコミというのは持ち上げるだけは持ち上げたあと、あとは突き落としますから。
返信する
男じゃない (redq)
2005-06-20 05:16:51
TBありがとうございます。

正直言って、身内の喧嘩に過ぎないと思うわけです。

すべての家族にはそれぞれの事情があるはずです。

のこのこテレビの前に出てきて言う話ではありません。

僕、個人としては、昔の話を持ち出して、「あの時はああだった」とか、もう過ぎた事に言及した時点で、「男じゃない」と思います。過去に何があろうと、自分の現在(いま)を見つめて、そして前に進むのが男だと。横綱の威厳なんて吹っ飛んでしまってるじゃないですか。

陰で朝青龍がほくそ笑んでいると思いますね。

「もっと、やれやれ」って。
返信する
はじめまして (ころころ)
2005-06-21 08:48:19
 流れ流れてこちらにたどり着かせていただきました。

すごい情報量ですね。

 それに皆さん、きちんと考えもっていららっしゃるんですね。

私はずっと↓のように思っていました。こちらで勉強(?)しなおします!

<花田家の陰謀 >

 二子山親方の臨終の床、花田家親族と若貴兄弟は遺言書と財産目録が公開され目が点になった。

 実は親方の財産は治療費や土地価格の下落などでかなり目減りしていたのだ。

勝治 「片方だけが相続したとしても部屋を物納しなければ相続税なんて払えん」

若貴 「そっそんな、それじゃあ親父の意志は・・・」

勝治 「まてっ、こうなったら起死回生の策がある、いいか、貴お前はこれから若を勝さんと呼べ!」

貴「はいっ?」

勝治「まず葬儀では徹底的に仲が悪い兄弟を装い、マスコミで兄を糾弾するんだ。日ごろから不機嫌そうなお前なら説得力がある。発言がひと段落したらこんどは若がマスコミに売り込みそれも落ち着いたら、二人で暴露本を出して印税を稼げ!」

若貴「いやしかしそんなことしたら相撲界が」

勝治「安心しろ!ことが終わったら二人で手を取り合って和解宣言をすべて丸く収まる」

若貴「・・・・・なるほど」

勝治「いいかすべては二子山のためだ、こうなったら花田家が団結してがんばるぞ!」
返信する
↑の人いいね! (ピノコ)
2005-06-28 03:05:27
はじめまして。

若貴で検索してここに来ました。

貴が巻き返してるんですか?へ~~私は大大失望しましたよ。

あんなに子供だったなんて・・・

アスリートだった人が、ああなった肉体を晒してなんともないなんて、おかしいと思うけどなぁ。90キロの体でぶつかり稽古ですか?相撲を舐めてませんか?変です。潰れないか心配です。
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