流行語大賞2005 総括/落選した本命語の事情

昨日の日曜に試験があったんで，先週はテレビやブログを控え気味にしておりまして
毎年こだわっている流行語大賞予想・分析についても
速報版のUpにとどめておりましたが，週が明け通常モードになりましたんで
トップテンを見て改めてコメントしてみたいと思います。

◆ユーキャン新語・流行語大賞公式ページから

トップテン大賞 「小泉劇場」　（自由民主党幹事長 武部勤　さんほか４名 ） トップテン大賞 「想定内（外）」（ライブドア社長 堀江貴文　さん） トップテン 　「クールビズ」（環境大臣 小池百合子　さん ） 　「刺客」（該当者なし） 　「ちょいモテオヤジ」（ＬＥＯＮ編集長 岸田一郎　さん ） 　「フォーー！」（タレント レイザーラモンＨＧ　さん ） 　「富裕層」（すみしんウェルスパートナーズ社長 田中嘉一　さん ） 　「ブログ」（「鬼嫁日記」のブロガー カズマ　さん ） 　「ボビーマジック」 （千葉ロッテマリーンズ サブロー　さん、今江敏晃　さん ） 　「萌え～」（秋葉原のメイドさんグループ 完全メイド宣言　さん ）

とりあえず“速報版”で「ちょいモテ」「富裕層」「萌え～」に対してツッコミ入れましたけど
改めてトップテンについてひと通りおさらいしてみたいと思います。
私の最終予想記事は→こちら

【大賞】クールビズ　（小池百合子環境相） 　【トップテン】 　　郵政民営化　（竹中平蔵郵政民営化担当大臣） 　　小泉チルドレン／小泉シスターズ（杉村太蔵衆院議員） 　　想定内(外)　（堀江貴文ライブドア社長） 　　日勤教育（該当者なし） 　　ボビーマジック（バレンタイン監督） 　　電車男　（山田孝之と中谷美紀） 　　フォー！（レイザーラモンＨＧ） 　　ブログ（真鍋かをり） 　　愛・地球博（モリゾーとキッコロ） 【特別賞】ＭＯＴＴＡＩＮＡＩ（ワンガリ・マータイさん）

…トップテン入り予想的中，…ちょいハズレ，…予想ハズレ，…不当選出

トップテン大賞 「想定内（外）」（ライブドア社長 堀江貴文　さん）
文句なし。
「想定内って去年のことだと思ってた」人…時のたつのって早いですね。
「そんなに流行ったか？」という人…流行りましたよ。まちがいなく。

「想定の範囲内」ではなく「想定内」でノミネートした時点でおかしい，
ホリエモンの連続受賞はちょっと与えたくないんじゃないかという
げすの勘ぐりで大賞から外して予想しましたが，見事選出。
私は表彰する人として，小池百合子環境大臣が一番無難だろう
という理由で「クールビズ」を大賞に予想しましたが，
単純に，今年上半期は抜きんでて世間に広まった「想定内(外)」を
選べばよかったんですね。反省。
トップテン入りは当然的中です。

トップテン大賞 「小泉劇場」　（自由民主党幹事長 武部勤　さんほか４名 ）
「小泉劇場」について，「流行ってない。」というツッコミを
入れるブロガーの方々が山ほどいらっしゃいましたが，
私は，「政治部門でノミネートされた語はすべて小泉劇場の一部にすぎない」
と書いたように，選ぶほうとしては「この言葉で１年をくくりたい」という考えが
はたらきますから，まあ妥当といえば妥当（しかたない）。

ですが，予想としてはトップテンからも外しました。
理由は「小泉首相は，イメージ戦略上，絶対出ないから」。
ね，実際に出なかったでしょ。
（人間ドックの予定入れちゃってたとは思いませんでしたがｗ）

ところが大賞に選ばれちゃって（トップテンに入れるんなら大賞級の扱いをせざるを
得ません。９・１１総選挙は国民が熱狂した2005年のトップニュースなんですから），
やってきたのは武部勤ほか４名（授賞式に呼んどいて「ほか」扱いは
ひどくないか？公式ページにくらいちゃんと書きなさいよ。片山さつきと…
飯島ゆかり，川条志嘉。…誰？）。
あの脳天気に喜んでいるイエスマンの姿を見苦しいと思った方，
私も同感です。
「小泉劇場」が大賞で，小泉首相本人の代理となったら，
確かに総選挙大勝の総責任者である幹事長は「劇場」の主役のひとりとして
受賞して当然なんですが，去年の「サプライズ」受賞のイメージが悪すぎます。
過去の記事で何度も批判してますが，公式HPでの解説でも，武部氏が幹事長に
選ばれたときの内閣改造人事は「サプライズレス」と言われたって…
彼が受賞する理由ゼロ！
相手が野党だとあんなに堂々としてズバッと正論で斬り返し，
格の違いを見せつける勤氏なのに，先日も設計強度偽装問題で
「犯人捜しをするとバタバタ倒産が出る」などとバカな発言をして
牛肉食ってたことと何も変わっていないところをしっかり露呈。
クールビズのセンスも(自分のキャラに合った着こなしをするという意味で)
なかなか評判良かったのに，やっぱバカだあの男は。

◆以下のトップテン流行語，ひどいもんですね…
「クールビズ」（環境大臣 小池百合子　さん）
　　妥当。文句ありません。

「刺客」（該当者なし）
　　「候補者辞退のため受賞者なし」。
　　単なるウケ狙いで本当は最初から打診していないでしょう。
　　（該当者は萩山教厳・堀江貴文・長崎幸太郎・小池百合子など）
　　政治部門から「小泉チルドレン」とどちらを選ぶかだけの問題で
　　「小泉劇場」と受賞者がかぶらない言い訳のできる「刺客」を選んだということでしょう。

　　過去，同様の扱いとして
　　2001年「抵抗勢力」（受賞候補者が全員辞退のため、受賞者なし），
　　2002年「貸し剥がし」（その当事者を特定不能のため「受賞者保留」）
　　2004年「自己責任」（該当者なし）
　　などがあります。

「ちょいモテオヤジ」（ＬＥＯＮ編集長 岸田一郎　さん）
　　ノミネート語ですらない（ノミネートは「ちょいワル／ちょいモテ」）
　　こんな言葉が選ばれたことについて，「予想しづらい奥の深さ」と好意的(皮肉)に
　　みる考え方もありますが，これは遠慮なくブーイングしていいと思います。
　　「悪を肯定するのか」というクレームがあるとでも気にしたのでしょうか？バカ

　　１万歩譲って「ちょいワル」が選ばれたとすれば(それでもトップテンはきついと
　　思いますが)，受賞者はレオンの編集長でしかたないですね。
　　ジョン・レノかジローラモさんあたりのほうが絵になりますが，
　　そこまでこだわる必要はないでしょう。

「フォーー！」（タレント レイザーラモンＨＧ　さん）
　　「これが大賞だろ」という意見の方，超多数。
　　気持ちはわかりますが，これが大人の世界ってやつです。
　　トップテンに選ばれて受賞会場に呼ばれただけでも快挙ということでいいじゃないですか。
　　（スポーツ選手や芸能人が彼のコスプレをしたり，ＨＧ氏自身も「トレンド大賞」
　　に選ばれるなど，もう全然タブーになっていない感はありますが）
　　あとは，過去のお笑い系の大賞「だっちゅーの」「なんでだろう～」と比べると
　　単なる奇声で，言葉じゃない（正確に文字にできない）という点が
　　歴代の受賞語と並べて大賞にしようとした場合にマイナスだったんでしょうね。

「富裕層」（すみしんウェルスパートナーズ社長 田中嘉一　さん）
　　ひどいもんだ。
　　2001年の「ｅ－ポリティックス」と肩を並べるくらい，
　　どこから見ても流行語の要素なし。
　　まさかネットで検索してヒット件数が多いから流行ってると
　　判断したんじゃないだろうな？！（ふつうの言葉だから膨大にヒットする）
　　あとは，マーケティングの世界の人は「これからは富裕層をターゲットにした…」
　　を最近になってやたら話題にしているはずだから，世間で流行っていると
　　カンチガイしてしまったのか。

「ブログ」（「鬼嫁日記」のブロガー カズマ　さん）
　　「ブログの女王・真鍋かをり」といえば，「２時間ドラマの女王・片平なぎさ」
　　と同じくらい人口に膾炙した言葉ですよ。
　　それなのに受賞者がカズマ氏ィ？！
　　「ブログ」から鬼嫁日記を真っ先に連想する人がそんなに多いか？
　　受賞して顔出しＯＫなのか？
　　「鬼嫁」が受賞したとしても北斗晶・佐々木健介夫妻にかっさらわれた
　　であろう彼が「ブログ」で選ばれる師走の怪。
　　かをり嬢は当日「ブジオ」(TBSラジオ夜８時～９時放送)のレギュラー出演が
　　あったんでそれとの兼ね合いかなという気もしますが，
　　それにしても…ねぇ。

「ボビーマジック」 （千葉ロッテマリーンズ サブロー　さん、今江敏晃　さん）
　　今年のマリーンズの快進撃からいってトップテン入りは当然視していましたが
　　唯一の心配はボビーが帰国しやしないかということ。
　　で，案の定，前日に帰国してやんの。
　　でも代理で日本シリーズ連続安打記録の今江選手らが受賞。
　　たしかに，選手が起用に応えて活躍するからこその「マジック」なんですが
　　ショボさは否めませんｗ。

「萌え～」（秋葉原のメイドさんグループ 完全メイド宣言　さん）
　　これは，完全に，メイドを呼びたくて執着しまくっている人間が内部にいます。
　　去年，「メイド・コスプレ」と「萌え」をノミネートし，
　　両方とも落選するや，今年も再び「メイドカフェ」と「萌え○○」をノミネート。
　　で，最終的には，さらにノミネート語からも変更した「萌え～」ですと。
　　去年，長井秀和氏の「間違いない」を「前年にノミネートされたから」という理由で
　　除外していたあのポリシーはなんだったんでしょうか？
　　「サンケイプロモーションアドバンスの強烈なプッシュがあったんだろう」
　　という意見も拝見しましたが，この２年越しの執拗さぶりといい，
　　ありそうな話ではあります（同グループのCDデビューは今年7月）。

　完全メイド宣言公式ページ

ということで…真剣にｗ予想したことから考えると
脱力度満点，有力候補がもっとあったことを考えると
例年以上におかしなトップテンだなというのが感想です。

さあ，今度は賞金付きの読売新聞10大ニュース予想だ！

■関連記事。今読み返しても結構おもしろいです。
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流行語大賞関連の予想問題も，当然，あります！
完全無料でけっこうポイントたまります。