プロ野球どうなる選手大移動

今年はプロ野球の移籍市場がなんか活発ですね。

巨人　仁志敏久内野手（35　１億6000万円）	→ ←	横浜　小田嶋正邦内野手（27　1200万円） プラス金銭
大阪神戸牛　谷佳知外野手（33）	→ ←	巨人　鴨志田貴司投手（22　年俸890万円） 　　長田昌浩内野手（22　同720万円）
広島　黒田博樹投手（31）		ＦＡ権行使せず４年総額12億円の契約で残留
巨人　小久保裕紀内野手（３５）		ＦＡ宣言　巨人の条件に不満，福岡復帰濃厚
ライオンズ　松坂大輔投手		ポスティング中 メジャー移籍確定的
タイガース　井川慶投手		球団，メジャー移籍容認へ
横浜　門倉健投手（33）		２年連続２ケタ勝利でチームの勝ち頭も序盤の不振を理由に大幅減棒提示に激怒
北海道　小笠原道大内野手（33）		ＦＡ宣言　巨人が最有力，ドラゴンズあきらめそうであきらめてない

それにしても，すごいですね～
ジャイアンツ愛憎。

巨人の仁志が横浜へ移籍＝小田嶋プラス金銭－プロ野球 2006年11月6日（月） 18時0分　時事通信 　巨人の仁志敏久内野手（35）と、横浜の小田嶋正邦内野手（27）プラス金銭のトレードが合意に達し、6日、両球団から発表された。 　仁志は1996年に日本生命からドラフト2位で巨人入り。以来チームの主力として活躍したが、原監督が復帰した今季は出場試合が激減。他球団でプレーすることを望んでいた。球団も「若返り」の方針の下、トレードを模索し、右打者で長打力がある小田嶋との交換でまとまった。 　11年間着た巨人のユニホームを脱ぐ仁志は、「チームの中での自分の位置が変わり、今後を考えなくてはいけなかった。大矢新監督の下、新しい気持ちでやれることはうれしい」と述べた。 　仁志は今季64試合に出場し、打率1割8分5厘、1本塁打。7打点。小田嶋は26試合に出場し、打率2割5厘、3本塁打、6打点の成績だった。

年俸１億６０００万円に対して金銭プラスとはいえ１２００万円の選手と交換。
プロスポーツ選手の世界では格差社会は当然なわけですが，
これって思い切りすぎですよね…。
選手本人のメンツもそうですが，主力として活躍してきた選手を放出したら
単純に考えて戦力ダウンしますよね。
しかも同一リーグでペナントレースでは敵同士なわけですから，
自軍が戦力ダウンして，もらった敵チームが戦力補強するとなると
相手からもらう選手はそれに見合った戦力でないと困りますよね。
てことは，要するに仁志いらねー。
敵に回しても怖くねー。
ってことになっちゃいますか？

仁志選手の放出は本人が出場機会を求めて移籍を希望してのもの
ですから，見合う相手がいないからと飼い殺しにされるよりは
よっぽど良心的といえますし，有名で年俸の高いベテラン選手が移籍で活躍できず，
逆に若い選手が移籍で急成長して主力にのし上がるというパターンも
珍しくはありませんから，フロントが選手の目利きに自信があって
責任をもてるなら，単純に年俸や知名度といったもので釣り合いを
とるより戦力上の分析・判断で決めたというほうがよっぽど偉いといえますが…。

どこかのスポーツ紙の第一報で書かれていた
「小田嶋選手は，原監督と同じ東海大出身」
ってデータが，すごいオチになってましたよね。

今年のペナントレース前半，首位独走からの急降下あたりから
ファンの間から原監督の選手起用の好き嫌いに対する批判が
かなり多くのブロガーなどから強く叫ばれていましたけど
なんか…ねぇ…
すごい…苦い気持ちというか，重たい気分になっちゃうんですけど
顔は思わず笑ってしまう，そんな感じです。

その戦力ダウンを補うべく（というか補うめどがとっくに立っていたのか）
着々と手を打ち始めました。

谷が給料半分で巨人入り、家族で東京 2006年11月8日（水） 9時46分　日刊スポーツ 　夫婦愛とジャイアンツ愛で優勝目指す。オリックス谷佳知外野手（３３）と巨人鴨志田貴司投手（２２）長田昌浩内野手（２２）との交換トレードが成立し、７日、両球団から発表された。谷は、女子柔道五輪金メダリストの亮子夫人（３１）からの応援も受け、新たな野球人生をスタートする。今季の年俸２億８０００万円から１億３０００万円ダウン提示を承諾しての移籍で、原辰徳監督（４８）のもと新天地での定位置どりを誓った。（金額は推定） 　谷の心はすでに、巨人の一員だった。「巨人は勝ち続けなければいけない宿命のチーム。強い意識を持って貢献したい」。前日６日に小泉隆司球団社長から、トレードを通告された。オリックスひと筋１０年の看板選手。しかし谷は「この世界はそういう世界。素直に受け止めました」と新たな挑戦へ腹を決めた。 　「原さんが大好きで、野球をやっていた。尊敬できる監督と一緒にプレーできることは非常に光栄です」。今季年俸２億８０００万円から、半額に近い１億３０００万円ダウンという厳しい条件さえ受け入れた。トレード移籍では、ほぼ現状維持が通例とされる。過去最大のダウンだが、尊敬する原監督の下で復活する思いが強かった。 　０１年から４年連続３割をマークし、０４年のアテネ五輪も日本代表として出場した。しかし、昨季は自己ワーストの打率．２４８。今季も中学時代に手術を受けた右ひじの痛みがシーズン中に再発し、球宴前に２軍落ちも経験するなど出場１１８試合で．２６７、３０打点、６本塁打に終わった。不動のレギュラーとしての地位も失った。 　神戸の町を愛していた。「できれば一生住みたいという思いは、ありました。オリックスでファンが応援してくださることで、自分は成長できた。一緒にやった仲間にも感謝しているし、いい話も聞かせてもらった。この経験を新しい球団にも、いい状況で持って行ければいい」。経験と復活への熱い思い胸に、谷は「ジャイアンツ愛」に染まる覚悟を決めた。【堀まどか】

おいおい！
ジャイアンツからしてみれば仁志の放出と合わせてプラマイゼロだけど
どっちも無茶苦茶なトレードだぞ！！
故障でレギュラー落ちしたとはいえ，せめて２人のうち１人は
久保裕也(5勝6敗5S)・矢野謙次(103試合.269)クラスをつけないか。
※鴨志田は今季13イニング登板(自責点9)，長田は今季出場１試合出場（打席数ゼロ）

小久保の無償トレードのときもすごく不可解な「密約トレード」
だったけれど，すごくバランスを欠いているよな…
昨オフのイ・スンヨプ移籍は人気も年俸も１番の巨人がいいと
本人が飛び出た面が大きいとはいえ，
パのチームはどいつもこいつもジャイアンツにホイホイ主力選手を貢ぎますね。
「１リーグを目指すナベツネとゆかいな仲間たち」の結束は強し，ですか。
これで，ファイターズ・小笠原選手までＦＡでとっちゃおう
（むしろこちらが本命ですわな）ってんだから…。
彼を獲るにせよ，失敗するにせよ，球界の宝である有力選手・有望選手を
いっぱい抱えているんですからスポイルしないでほしいものです。

それにくらべてカープ黒田投手のさわやかさ。
コイに生きる…黒田が広島残留表明（デイリー～yahoo11/7）
カープも「金がないからＦＡ選手は引き留めない」事情はわかるが
当時30そこそこにしてスポーツ選手にしては老成した感のあった江藤はともかく，
もっと大きな舞台(観客・ギャラ)を求めての移籍をファンも容認せざるを
得なかった金本アニキもともかく，…ともかくともかく，
あまりにも貧乏くさくて愛情を感じない，
心も懐もお寒い限りの選手への態度を一貫して続けてきましたが
すごく久々に，心と心が通じ合う，あたたかい話題を聞けた気がします。

ＦＡ権を行使しないから再契約金も発生しない，
４年契約だから，基本的には35歳までの選手として脂ののった時期を
カープ一筋でプレイすることになる。
「カープで他の強いチームを倒していくことを生きがいにやっていきたい。
このチームで優勝したいという気持ちが強い。ファンの人、球団の誠意も伝わってきた」
消化試合なのに「１５」のカードを掲げたファンがスタンドを埋め尽くした
今季最終戦の強い記憶，
５００人以上のファンの残留メッセージが記された“旗”
…いいですねぇ。

４年で１２億という契約も，出来高を含んでの額ですから
彼の実績・期待できる活躍に対する“相場”からしたらすごい安値。
男だねぇ…。
チームとしては精一杯の誠意だし，彼が残留した理由である
「このチームで優勝したい」という夢の実現に向けて努力するという
提言も受け止めたとのこと（まぁプロである以上，貧乏だろうがどうだろうが
毎シーズン優勝を目指して努力してもらわないと困るんですが）。
さらには契約途中でのＦＡメジャー移籍も
本人が希望すればいつでも認めるという要項つき。

ぜひ，頑張ってほしい！
今年新庄剛志選手の２年越しの熱い思いが北の大地にチャンピオンフラッグを
もたらしたように，男・黒田の心意気で広島を熱く燃え上がらせることができたなら
私はドラゴンズが優勝できなくても心から拍手を送ろうと思います。
（昭和末期，なぜか北別府に勝てないとか，高橋慶彦・山崎らの俊足コンビに
　かき回されるなどカープに例年やられていた思い出の強い竜ファンとしては
　直接対決でこてんぱんにやられるようだと辛いものがありますが…）

■で，われらがドラゴンズ，
シーズン中は固い結束力を誇示して圧倒的な一枚岩ぶりを見せつけていましたが
日本シリーズが終わったとたんに，本当にリーグ優勝チームなのかと
思うくらいコーチ陣の大量入れ替え。
「試合中は監督に全幅の信頼を得ている」と幸せを語っていた長嶋作戦コーチも
退団を強いられ「高代ヘッドコーチが俺を嫌ってるからだろ。
仲良しチームにはしないんじゃなかったのか」とぶちまけて去る事態。
事の善悪については判断しかねますが，
毎年毎年頂点まであと一歩のところで運に見放され続けているドラゴンズ，
運をつかむには強くなり続けるしかありませんから，静かに見守るのみです。

選手補強については，既存戦力のみでリーグＶした落合監督就任１年目の
反動で，昨年こそ補強がかみ合わず優勝を逃しましたが，
戦力としてはまさにリーグトップ，不動の優勝候補ですね。
動きとしては，４年間チームに貢献してくれましたが
守備力の落ちたアレックス・オチョア選手が退団，
この穴を千葉・サブロー選手(ＦＡ宣言するなら)か，
北海道・小笠原選手を獲得できたら
森野選手を外野コンバートして埋めるといった構想のようです。
ドラ１・堂上選手も無事入団しましたし，
若手の成長も楽しみです。

それにしてもドラゴンズ，メジャー挑戦をぶち上げる選手とか
ＦＡでとっとと名古屋を出て行ってしまう選手とか
あまりいませんよね。
昨オフＦＡでちゃっかりジャイアンツへ移籍した野口投手は
やっぱりさっぱりで活躍どころじゃない１年となり気の毒でしたが
宣言時点で予想はついたので残念なＦＡではなかったですし。


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