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おめでとうございます・『おくりびと』オスカー受賞

2009-02-24 20:01:25 | テレビ等
「おくりびと」日本映画初の外国語映画賞!(サンケイスポーツ) - goo ニュース
『おくりびと』アカデミー賞受賞直後に記者会見!滝田監督「オスカー像貸し出す」【第81回アカデミー賞】 - goo 映画

カンヌやベルリン映画祭といった映画コンペティションでなら
グランプリを受賞したとしても全然不思議ではないと思っていましたが
アメリカのアカデミー賞で外国語映画賞を…
すごいですね。

『千と千尋の神隠し』あたりから日本の情緒や文化を解する
センスがアメリカの人々にも具わってきたというところでしょうか。

まあ,エキゾチックな映像の数々が彼らにとって
インパクトのあるものだったという考え方もありますが
どちらにせよ,今回の「おくりびと」の受賞においては
納棺師の方々の作法,ひいては日本の文化の底流に流れる
「型」がいかに強い力を持っているか
見せつけたといえるのではないでしょうか。

日本伝統の作法と勘違いしている人も多いようですが
納棺師という仕事のルーツをさかのぼると,
わずか40年前,1969年に起きた函館の漁船沈没事故が
きっかけだという説に行きつくのだそうです。

死化粧の文化自体はむしろ欧米のほうが日常生活になじんでいるんじゃないでしょうか。エンバーマーというとちょっとおどろおどろしい感じがしちゃいますけど欧米の映画などでは取り上げられてきた題材ですし,
映画『マイガール』でも主人公ベーダの父が葬儀屋で,
死化粧師として招いた美容師と…でしたよね。

にもかかわらず,「おくりびと」でアメリカのアカデミー会員たちが
心を動かされたのは,柔らかな救い・癒しが,様式化された納棺の作法,
「型」の力によって確実に届けられたからだと思います。
茶道にしても華道にしても,剣道にしても柔道にしても
特に「道」とつく習い事に代表されるように,
日本人は本当に「型」を大事にしますよね。
まずはひたすらお手本のトレースをくり返して型を身につける,
それがあればこそ柔軟に応用が効かせられる。
イチロー選手の意外性と確実性を兼ね備えたプレーなどは
その最たる例でしょうね。

そして,そもそもの企画の発起人でもある本木雅弘さんが
撮影の半年も前から本職の納棺師さんについて
作法を身につけて,万全の状態で臨み,
15年間もあたためてきた映画を,気負うでもなく
まさに自然に演じてあの映画の空気感をつくりあげた。

ほんとうに心からおめでとうとお祝い申し上げます。

ほぼ日刊イトイ新聞 - 死を想う
~モックンと「おくりびと」について話した

http://www.1101.com/okuribito/index.html


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 http://www.okuribito.jp/


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おくりびと旋風に度肝!圧巻の60冠ゲット(サンケイスポーツ) - goo ニュース
 ※日本アカデミー賞10部門受賞で。

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