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『おくりびと』試写会見ました~まさにファンタジー

2008-08-13 00:23:19 | テレビ等
納棺師-それは,悲しいはずのお別れを,やさしい愛情で満たしてくれるひと。


おくりびと (小学館文庫 も 3-4)

百瀬 しのぶ
小学館

「旅のお手伝いって,
 旅行代理店かな?」

年齢問わず、高給保証!実質労働時間わずか。
旅のお手伝い。NKエージェント!!


「あぁこの広告、誤植だな。
"旅のお手伝い"ではなくて、安らかな"旅立ちのお手伝い"。」
――求人広告を手にNKエージェントを訪れた主人公・大悟(本木雅弘)は、社長の佐々木(山努)から思いもよらない業務内容を告げられる。それは【納棺(のうかん)】、遺体を棺に納める仕事だった。戸惑いながらも、妻の美香(広末涼子)には冠婚葬祭関係=結婚式場の仕事と偽り、納棺師(のうかんし)の見習いとして働き出す大悟。美人だと思ったらニューハーフだった青年、幼い娘を残して亡くなった母親、沢山のキスマークで送り出される大往生のおじいちゃん・・・そこには、さまざまな境遇のお別れが待っていた!


この日,朝2時に起きて仕事もボロボロで,
映画の途中で寝ちゃうんじゃないかという体調だったのですが,
2時間10分,しっかり最後まで見入ってました。
すごい,完璧に構成された
プロの犯行のファンタジー

だなぁと思いながら。

主演がモックンですよ。
納棺の前に,ご遺体を拭いて着替えさせる
一連の所作が美しすぎますよ。

たった1度の公演で無職の身になったオーケストラのチェロ奏者,
2年前に逝った母親が残した山形の実家で
Webデザイナーの妻・美香とともに暮らしていくことに。
借金してまで買った高いチェロは手放していて
弾くことができるのは実家に残されてた子ども用の
チェロだけなんだけど,そんなの関係ない。
チェロを弾くモックンの姿,美しすぎますよ。

雪深い山形,ハクチョウが降りたつ地。その姿が
旅立つ故人の魂を象徴しているようでもあり
産卵のために川を上り,力尽きていく鮭の姿が
命の無常さを象徴しているようでもあり。
舞台もファンタジーです。

どこかつかめない,そしてにくめない。
存在感ありすぎの佐々木社長。
これは山崎努さんじゃないとという絶妙の配役。
これもある意味ファンタジーだ。

そして奥さんが広末さん。
なんだかんだいってもこの奥さんかわいすぎます。
ブリブリコケティッシュな姿とかしぐさとかもさることながら
夫を慕ってくれる明るさ,かわいらしくてもう,
男からすればファンタジー以外の何ものでもありません。

とにかく,厳粛にならざるを得ない人の死。
誠意を尽くした態度で遺体の顔や姿を美しく整える
NK(佐々木社長や大悟)。
感激の涙と共にお礼を言う遺族もいたりして
ああ,すばらしい仕事だなと感動しかけたら,
それもやっぱりファンタジーなんですね。
ウソではなくても,現実は概してそんな甘くない。

なんだかんだ言っても毎日死体に触る職業。
この仕事を何かの罰であるかのように言う人もいれば
「噂になってるぞ。もっとまともな仕事につけ」
「お願いだからほかの仕事にして!
 触らないで!汚らわしい!」
など,世間の“ふつうの”目から見ればどんなものか
という現実に一旦たたき落とされます。

そこから,うそだろ!
って何度も思うくらい,きれいに・完璧に話が進みます。
決していい出来事ばかりではないですが
このタイミングでこれが起こらないとどうにもならない
という出来事が大悟たちの身に降りかかり,
その度に,もつれていた問題が1つ1つほどけて
ホッと安堵のため息が出るエンディングが待っています。

石文(いしぶみ)…手紙のなかった時代,
河原で石を拾ってきて,自分の気持ちを託して手渡す。
受け取ったほうはこの石の感触から
相手の気持ちを読み取る…って,何ロマンチックな話
してんだか!その話を教えたのが大悟と母を捨て
女と駆け落ちした父親なんですけどね。
もう顔も覚えておらず嫌悪の感情すら起こらないくらい
否定している父親だけど,その父から渡された石を手放さなかった大悟。
父が集めたレコードを処分しなかった母とともに,
心のどこかで絆をつなぎ続けていたんですね。

クライマックスのあのシーン,
モックン(大悟)が手渡すあの石,
現実には相当抵抗あると思いますが
ごく自然に受け取る奥さん。
美しいです。ファンタジーです。

この物語,コミック版を描いたのがさそうあきらさん
というくらいですから,ファンタジックなところに
本質があると考えてもあながち間違いではないと思います。


メガホンをとるのは『木村家の人々』『僕らはみんな生きている』
『バッテリー』『壬生義士伝』でおなじみユーモアと感動の職人・
滝田洋二郎監督,脚本は『カノッサの屈辱』『料理の鉄人』
『進ぬ!電波少年』『トシガイ』などを手掛けた
放送作家の小山薫堂さんということもあって
随所にユーモアがたっぷり盛り込まれた映画となっていました。

しかしねぇ…
「各界から寄せられる感動の声」で「世代を問わずおすすめできる」
って感想があったんですけど,こと笑いに関しては
映画の中の3割くらいは,人によってはっきり反応が分かれますね。

確かにおかしい場面で,
映画館の中でゲラゲラ笑いも起こってるんだけど,
僕はしんみりしちゃって笑いにはならなかったってとこ
けっこうあるんです。※終盤の笹野さんのとことかね。
映画の後の帰り道,「私はすっごく泣けたのに後ろのほうで
ガンガン笑ってるの。わけわかんない」と言ってた子もいました。

逆に,大悟の初仕事の場面,
この手の小説や漫画ではお約束といってもいい
とんでもない修羅場を目の当たりにすることに。
もちろん映画には臭いなんてついてないんですけど
私,思わず鼻をつまんで息を止めてました。
こんな場面でもゲラゲラ笑いが出るんですよね…。

もしかして,近くお世話になる世代ほど心理的に身近で笑えるのかも
しれませんね。ナンテw

9.13 Road Show 「おくりびと」(主演:本木雅弘 広末涼子)
 http://www.okuribito.jp/


おくりびと (ビッグコミックススペシャル) さそう あきら/小学館

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■登場人物
小林大悟(新人納棺師)…本木雅弘
小林美香(大悟の妻) …広末涼子
佐々木生栄(NKエージェント社長) …山崎努
上村百合子(NKエージェントの事務)…余 貴美子
山下(大悟の同級生) …杉本哲太
山下ツヤ子(山下の母)…吉行和子
平田正吉(ツヤ子が営む銭湯の常連客)…笹野高史
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