D.D.のたわごと

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87%第10話(3/16)

2005-03-17 07:36:45 | テレビ等
■87%最終話 『今日を生きる明日を行きたい』

「私たちは事実を隠蔽し,いくつか虚偽の事実を病院のデータベースに記入しました。」
「では,医療ミスを認めるんですね」
「手術そのものにミスはありませんでした。ただ…妻には運がなかった」
「運?」
「運命と言ってもいい。いや,世の中には人の力では買えようのない
とても理不尽な力があります…」
妻の百合はステージⅣで肝臓にも転移,乳腺外科の手術の範囲を超えていた。
それ以前に,手術自体をすべきか否か判断しかねる状態だった。
それでも百合は陽平の手による手術を望み,
この手術に後ろ向きだった聖和医大は,製薬会社と共同で開発を行っていた
ハイレンという麻酔薬を使うことを,手術を行う条件に指定してきたのだった。
陽平は,妻に臨床例の少ない薬を使用することを告げ,
拒否することもできると説明したが,
百合はすすんで研究の役に立ちたいと手術を臨んだ。

――土砂降りの雨に打たれながら
倒れ込み嗚咽・号泣する陽平。
「なぜ気付かなかったんだ,医者のくせに…
 百合…ごめん…」

病室の百合に,「手術は必ず成功します。同期の俺が言うのも何ですが,
陽平は非常に優秀ですから」と声をかける杉山。
百合は杉山に,「彼に伝えてください。私に万一のことがあっても,
決して自分を責めないで。医者を辞めたりしないで」――

百合は,手術中,ハイレンによる悪性高熱による合併症が原因で急死した。
何万人に1人という体質に合わない物質が,
当時のハイレンには含まれていたのだ。
陽平と杉山,江梨子の3人は当時の聖和医大の町村医局長と,
ハイレン開発担当だった製薬会社の黒木清十郎と協議した結果,
事実は製薬会社の新薬開発資料のみに残し,外部へは虚偽の報告を行うことにした。
妻のケースは非常に稀な例で,これがスキャンダラスに扱われることで
以後の新薬の開発に広く支障が出,この薬によって救われるであろう
多くの患者たちに影響が出ることを避けようとしたのだ。
杉山「付け加えさせていただきますと,当時,医療ミスによる死亡事故が
 多発しており,十分な検証なしにハイレンにネガティブな
 キャンペーンを張られる恐れが非常に高かったということです」
「人の命より,新薬の将来性が大事だということですか」
詭弁だ!と騒ぎ出す記者達。
「妻の命を無駄にしないための判断でした。
 ハイレンは…妻の事例を元にさらに詳細に研究され,
 さらなる改良が重ねられました。
 現在,新型のハイレンαは多くの病院で使用され,
 多くの患者さんの手術を安全なものにしています。
 皆さん…妻の死を忘れないでください。
 妻は,医学の発展に貢献した者の一人です…」

「黒木先生,医師免許の剥奪は,覚悟の上ですよね」
「私たちは,いかなる処分も受けるつもりです」

タクシーで聖和医大に駆けつけた晶子の目の前では,
会見場を出た陽平が記者達に囲まれていた。

「あまり無理をしないでくださいね。そうでなくても
 放射線治療をしている間は疲れやすいんですから」
公園のベンチに座る晶子に,暖かい缶の飲み物を手渡す陽平。
「私,ちょっと混乱してるみたいです。
 色々なことがありすぎて…」
「実は,僕も混乱しているんです。
 …あれはあれでよかったと思ってるんですが」
医師免許の剥奪を心配する晶子,
医者でなくなると,晶子と共に闘うことができなくなると詫びる陽平。

ガンの告知から,手術を引き受け,執刀し,
共に闘ってきた思い出が走馬燈のように駆けめぐる――

「生きていれば,きっといいことありますよね。
 …ありますよね。あるって言って下さい」
「あります。絶対に。
 …絶対にという言い方は,医者としてどうかと思いますけれど,
 絶対に。…絶対に」

陽平らに対する処分を協議する会議の場。
中途半端な甘い処分では医師会全体のイメージが悪くなると
全会一致で,3人の医師免許剥奪が決まろうとしていた。
そこへ一人,事情を知る証言者として出席していた宇月院長が
一言申し上げたいと言って立ち上がる。
「たしかに,彼らのしたことは,建前上よいことではありません。
 ですが実際,何千何万という患者さんが救われました。
 彼らは,決して私利私欲で動いたんじゃありません。
 多くの人たちを助けるためにウソをついた。
 ですから,どうか…そこのへんをもう一度じっくりと思い返していただいて
 前途ある彼らの医師としての処分をお考えいただきたい…」


会場のビルを出る宇月院長。迎えに来た陽平にVサインを出し
「ブイV!
 医業停止2年。それくらいは仕方ないか」
「そうですか…」
「不満?」
「いえ,医者をまた続けられると思ったらうれしくて…」
安堵のため息をもらす陽平。

江梨子もやってきて,3人で歩き出す。
「どうしてそんなに平気でいられるんですか。
 みんな私が原因なんですよ。
 もっと責めればいいじゃないですか」
「人に頼って楽になろうとしたらいけないですよ。
 あなたはもっと苦しんだほうがいい。
 すぐに立ち直れないってことは,命のことを大切に考えてるってことです。
 だから,もっともっと苦しめば…ね」


立ち去る宇月院長を涙で見送る江梨子。
陽平が歩み寄り,
「江梨子は江梨子の自由にしたらいいと思う。
 でも,おれの希望をそっと独り言として言うとしたら,
 江梨子も,できれば医者を続けてほしいと思う。
 どんな形でも」

陽平と杉山は,2年間カンボジアへ医療支援に旅立つことにした。
(医療行為はできないので,担架を運んだり薬品の整理など)
「包帯巻くくらいはするかも。俺たち,ウソつきだから」
見送る晶子・蒼太と三沢

「小谷さん,いつも前向きに,ポジティブに。
 自分は大丈夫なんだって信じること。
 ストレスをためないこと。
 夜は早く寝て,多少食欲がなくても,規則正しく,
 バランスよく食べること」

「はい」
「じゃあ,行ってきます」

「黒木先生…たった2年です。
 私はこの先も闘い続けるんです。5年先も10年先も。
 ずっとずっと…だから,戻ってきて下さい。
 たった2年ですから。私,生きて待ってますから」
「当たり前です…じゃあ,行ってきます」
「行ってらっしゃい!」

――2年後,わかば生保のセールスレディとして
(ここでも営業成績はよくないけれど)頑張っている晶子。
 3ヶ月に1回,検査に通っているけれど

「脅かすわけじゃないですけれど,
 10年後には89万人が新たにがんになるという予測もあるんですよ。
 年齢は関係ありません。年間に3万5千人の人が
 新たに乳がんと診断されていますが,これが5年後には4万8千人。
 もう珍しい病気とはいえないんじゃないですか?」

私は忘れない―病気になったときの不安と悲しみを。
でも,病気になったからこそ気づけたこともある。
病気になったからこそ出会えた人もいる。
私は,がんになったことを嘆くだけの人生は送りたくない。
前向きに,一歩ずつ歩んでいきたい。
だって,未来のことなど誰も予測できないのだもの。

宇月医院も変わりなく。患者は相変わらず少ないけれど。

卓己も,聖和医大でバリバリの執刀医として頑張っている。

江梨子も医師として復帰した。
弓子は相変わらず男日照りで,集団検診のときでさえも
いい男の医者と出会えないか虎視眈々としてる。

百合の両親も穏やかな日々を過ごしている。
蒼太も相変わらず遊びに来るが,孫と思い込んだりはしていない。

そして3ヶ月検診でいつものように宇月医院を訪れた晶子。
全員で出迎える宇月医院の一同。
「どうしたんですか?」
「いいからw。診察室へ」

晶子が診察室に入ると,そこには陽平が。
「約束通り,帰ってきました」
「約束通り,生きてました」
「一緒に頑張りましょう」
「はい」

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4年前のスキャンダルが発覚して,変にごちゃごちゃした騒ぎで
話が乱されたらいやだなと思っていたのですが,
晶子を中心とした皆の人生をまっすぐに描いていて
とてもいい最終回でした。
晶子と陽平の距離は,結局最初の時点から全く進展しなかったわけですが,
ことさらに公私ともに寄り添わなくても,それぞれが自立していける,
すてきな関係が保たれているなと思いました。
しかし,振り返って考えると,すごく接近しかけた?ときって
すごく不安だったり精神的に揺れ動いてた時期。
恋って,魔物かもw。
それでも,互いに依存する関係でなしに,ここから徐々に
関係を深めていくのもありじゃないですかね。
周りは完全に公認してると思うのですが…w。


小谷晶子(夏川結衣)…9歳の息子を持つシングルマザー(34→36)。
「私はこの先も闘い続けるんです。5年先も10年先も。
 30年先も40年先もずっとずっと…平均寿命超えてる?w」

黒木陽平(本木雅弘)…宇月病院医師(36)。

小谷蒼太(川口翔平)…晶子の1人息子(9)。
 「蒼太が中学になったら言おうと思ったんだけれど実は…」
 「知ってたよ母ちゃんの病気のこと。あれだけ色々あったらさ。
  俺だって馬鹿じゃないんだから」

剣崎 護(渡辺いっけい)…晶子の元上司。
 本屋で「恋と結婚運」の雑誌を手にするところを晶子に目撃される。
「私には,コーヒーを美味しいと感じる心の余裕があります」
「小谷さん,その話はもう…」
 でもまぁわだかまりなく喫茶できるなんていい関係ですよね。
 ケンケンのほうは未練ありそうな感じでしたが,
 晶子のほうは完全に“なかったこと”になってましたね ^_^;)

寺田弓子(杉田かおる)…晶子の元同僚にして隣人。
藤城真奈美(杏さゆり)…晶子の後輩生保レディ。

黒木正十郎(細川俊之)…陽平の義父(百合の実父)。
黒木友恵(大谷直子)…陽平の義母(百合の実母)。
「この子は,生まれてきて幸せだったのかしら…」
「幸せだったさ。確かに,百合は人より短い命だったかもしれない。
 でも,人の幸せは人生の長さでは計れない」
「あなた…ありがとう」
 正気に返った友恵さん,こんなに若くてきれいな人だったんですね。

宇月寅蔵(橋爪功)…宇月病院院長。
「最近知り合いに孫が産まれまして,初孫で
 見に来いとうるさいんで仕方なく行ったんですが
 おせじにもそうかわいい赤ん坊ではなかったんで仕方なく
 賢そうだなとか他の子より髪の毛が濃いなとか
 適当にごまかして帰ってきたんですけれど…」

「君!一体何の話をしているんだね」 
「ええ,ですから,人には本音と建て前があるということです。
 ウソによって物事が円滑に進むと言うこともありまして
 医者というのはそれの最たるものです。」

「いやぁ,小学校の学芸会以来だよあんな緊張したのは」


宇月 薫(酒井若菜)…宇月院長の娘。
・神部みなみ(北川弘美)…宇月病院看護師。→公式ページ(オスカープロモーション)
・細川真希(氏家恵)…宇月病院看護師。
 処分が決まり帰ってくる陽平と院長を遅くまで待っていて,
 院長には,3ヶ月早い誕生日プレゼント。
 →老眼鏡。
 「2年間は院長しかいないんですからね。
  黒木先生には,2年後に何かさしあげます」

杉山紘一郎(古田新太)…聖和医大・第一外科医局の医師。
「お前,できてんのか?空港まで見送りに来て。
 俺なんか三沢だけだよ」
「冗談は顔だけにしろよ…でもその顔,カンボジアでもてるかもよ」
岡田江梨子(相川七瀬)…聖和医大の元麻酔科医

三沢卓巳(柏原収史)…聖和医大の新人医師。

・川上勇介(今井雅之)
・川上千絵(高橋かおり)
・川上琴音(薄井千織)
・東史郎(長井秀和(声))…晶子の元・夫。
・東冬美(栗田よう子)…史郎の妻。
・桜井ひとみ(岩佐真悠子)



『87%~私の5年生存率』番組公式サイト(日テレサイト内ランク9位)
SCCL+++夏川結衣+++-
 非公式サイトということですが,とても充実しています。

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夏川結衣さん主演映画
DISTANCE(ディスタンス)バンダイビジュアル(2002/06/25)
 映画は2001年公開(第16回高崎映画祭・最優秀助演女優賞受賞)

『卒業』2003年公開(東宝) 長澤雅彦監督.内山理名,堤真一共演
公式サイト
→Amazon~メモリアルディスク~(2003/09/26)

本木雅弘さん主演ドラマ(DVD)
幸福の王子 DVD-BOX
バップ

DVD「ブラック・ジャック」
DVD「ブラック・ジャックⅢ」

◆CHEMISTRYが歌う主題歌『キミがいる』
最後の場面,ほんとうに「君がいる!」でした!
 →ソニーミュージックのCHEMISTRY公式ページ。試聴可。


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コメント (2)
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