2分半で美術展の見どころをチェック!【見るアート噺】没後200年 江戸の知の巨星 大田南畝の世界 たばこと塩の博物館
「七へ八へへをこき井出の山吹の三のひとつだに出ぬぞきよけれ」
7、8回も屁をこいたが山吹色の実(う◎こ)は出なかったので良しとしよう。太田南畝作の狂歌です。「井出」とは京都府にある地名で清流で知られる地あることからいつしか和歌の歌枕になり、「古今集」にも登場します。
「しっか屋のけふりをふすへこく時ハぶと鳴くかのよりもつかれす」
「しっか屋」は賤ヶ屋(しずがや)=まずしい住まい。「けふりをふす」=萱や杉を焚いて煙を出すことです。蚊遣り火(かやりび)といい防虫に役立ちました。南畝はそれを「ふすへ」=音のない屁。つまりすかしっぺに置き換えて蚊の羽音を「ふっ」というすかし屁の静かな音にかけています。いづれも当時の人気狂歌として人気を呼んでおりました。平和な世の中でしたね。
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