新・定年オジサンのつぶやき

残された日々をこの世の矛盾に対して勝手につぶやきます。
孫たちの将来に禍根を残さないよう、よき日本を「取り戻したい」。

今から国会軽視発言をする首相候補

2020年09月09日 11時58分30秒 | 菅義偉

8日に告示された自民党総裁選で、石破茂元幹事長、菅義偉官房長官、岸田文雄政調会長の3候補は所見発表演説会に臨んだらしいが、まったく興味がなかったのでスルーした。
 
そして今日の朝刊記事で違和感を覚えたのがこれ。
 
チャートで見る自民総裁選3候補のスタンス
 
  
          【東京新聞より】
 
自民総裁選3候補の演説を分析 菅氏は「生い立ち」に力点
 
  
       【東京新聞より】 
  
 
国民が直接投票して選ぶことができる「大統領制」ならともかく、自民党員でも投票できない今回の「緊急事態対応総裁選」。
 
下町レストランのショーウィンドウに並べられた、それなりに特徴のあるメニューだが、いざ店の中に入ったらその3メニューをお客が注文することができないメニューだった、という案配。
 
とりわけ5派閥の談合により総裁どころか総理大臣の椅子も保証されている菅義偉官房長官の発言がプアで陳腐であった。
 
そもそも自民党総裁は自動的に総理大臣になるわけなので秋田の農家の出身で叩き上げの苦労人なんてことを頭から言われても、「オイオイ、昭和の田中角栄じゃないんだよ」とツッコミを入れたくなる。
 
とにかく、携帯電話料金だのデジタル庁だの、一見具体的なんだが、あまりにもレベルが低い。
 
菅義偉官房長官は5日には自ブログで、「『自助・共助・公助』で信頼される国づくり」を掲げていたが、昨日も最後は「自分でできることはまずやってみる、次に地方自治体、それでも駄目なら国がやる」と原稿に顔を落としたまま棒読みしていた。
 
この「『自助・共助・公助』に対してはテレビで示された直後から、「順番が違うだろう」という批判が殺到した。
 
もちろん、「自助・共助・公助は順番が違う?」というブログ主は「自分の道は自分で切り開く,自分の力だけで足りなければ仲間同士で助け合うor共同で立ち向かう,不幸にして病気や失業などで自分の力ではどうにもならない時は公(おおやけ)がセーフティネットとして機能してくれる・だから安心して全力で人生を生きていく,というのが当たり前の生き方ではなかったのだろうか。」と主張していた。
 
さらにこのご仁は、「高度経済成長期を日本が駆け抜ける時,そのいずれにもその順番通りにお世話になった自分の家庭を振り返った時,納得するところ大だった。」とも言っている。 
 
この生き方に一読すると間違いはないように思えてしまう。
 
ソーシャルセイフティネットが完備されていれば、「自分でできることはまずやってみる」ことは大いに推奨する。
 
 問題は世の中には生まれついてから「自分でできることはまずやってみる」というわけにはいかない人々が多くいる。
 
一人暮らしの障害者や、障害の子供を持つシングルマザー、介護離職したが自分も持病持ち、さらには老々介護等々、枚挙にいとまがないほどである。 
 
ましてや、「高度経済成長期を日本が駆け抜ける時」に置き去りにされてきた人々が多くいた。
 
国民の命と財産を守ると言ってきた安倍晋三の継承者ならば、まづは「公助」が必要な国民がどれほど存在するのかというところから勉強が必要であろう。


 
今朝の朝刊で違和感を覚えたたもう一つの記事。
 
『ポスト安倍』、菅氏が逆転の理由 世論調査を読み解く
 
   
       【朝日新聞DIGITALより】 


 
大手マスメディアがもっとらしく「読み解く」などとは笑止千万。
 
なにしろ昨年9月から今年の6月までは、いわゆる安倍政権の末期であり、そのような状況では国民は安倍晋三に批判的な石破茂に期待感を持つのは当然である。
 
そして安倍晋三が退陣を表明後、利権集団のトップである二階幹事長の水面下の狡猾な動きにより一気に5派閥連合が菅義偉官房長官を支持した後の世論調査では、当然のごとく菅義偉官房長官の期待感が高まるのは、日本の国民性からも十分に予想できることであった。
 
菅義偉官房長官の話にもどると、こんなことを言ってしまったらしい。
 
首相の国会出席は限定すべきだと菅氏
       

菅氏は、首相に就任した場合の国会対応について「出席は大事なところに限定すべきだ。そうしないと行政の責任をなかなか果たせない」と述べた。

 
予算委員会はもっとも大事な委員会であり、基本は全閣僚出席である。
 
さらに各種委員会が開かれるが、そこには担当大臣らが出席すればよい。
 
しかし長期政権でまともな大臣候補は希薄となり在庫一斉が続き、多くのポンコツ大臣が登場しては消えている。
 
このような場合は必ず任命責任者の責任が問われ、首相の出席は必至であろう。
 
それはケースバイケースであり、就任前にこんなことを言うとは明らかに後ろ向きと批判される。    


やれやれ、いまからこんな体たらくならば、もう先が見えているので、早く「所信表明演説」を聞きたいものである、とオジサンは思う。
 
 

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