銀、金、黒、白、茶
この5つの色、なんだかわかりますか?
ポケモンのシリーズ?いやいや。
減らないクレヨンの順序?と、連想されたあなたは、なかなかの感性の持ち主です、が、違います。
確かに、白いクレヨンの存在意義は不思議でしたが。
小学校の写生大会で、テーマが「牛」の時がありまして、ホルスタインを描いたのですが
三越の包み紙のような奇妙な模様だけになってしまい、それ以来、白クレヨンの存在を疑問視しておりました。
パッケージデザインの大会ではなかったため、当然落選し、なぜ黒牛を選ばなかったか、今でも時々悔やみます。
「だって先生、白いんですよ?」
牛に「縁取り」なんかありませんよねぇ。どう見ても。
あ。ひとりタイムトリップしてしまいました・・・。
この5色、一昔前のサッシの色です。
これだけ建物の建っている国でありながら、窓枠のサッシは、おおよそこの5色しかありませんでした。
逆に言うなら、家を建てる人は、どのサッシメーカーを選ぼうと5通り以外の選択肢はなかったわけで
まぁ、なんと言いますか、嫁選びは「森三中」から。と、限定されたみたいなもの?
アルミサッシの草創期は、ご承知の通り、銀色のアルミ色しかありませんでした。
その後になって、茶(ブロンズ)、黒、ゴールド、白、といった具合に、ゆっくりとしたペースで
色が増えていったのですが、どういう訳か知りませんが、この5択で停滞します。
壁材が多種多様な色彩を展開していたにもかかわらず、ずっとこの5色で間に合っていた、というのも
また不思議な話ではあるのですが。
しかし、本当にごく近年になって
三協アルミというメーカーが、ゴールドを少しだけクリアにした「シャンパン・グレイ」という色を大ヒットさせ
各アルミメーカーの「オリジナルカラーブーム」に火をつけます。
実際には、三協アルミが最初にオリジナルカラーを手がけたわけではありません。
しかし、シャンパングレイが、その起爆剤となったことは業界も認めるところでしょう。
他社も、この時期には、さまざまなネーミングでオリジナルカラーを投入していますが
「シャンパングレイ」は、そのネーミングでも抜群のセンスがありました。
透明感があり、しかも容易に色が想像できます。
この後、トステムが「オータムブラウン」という色をヒットさせますが
それでも「シャンパングレイ」の垢抜けかたは、ドラえもんの中の「スネ夫」、
ちびまるこちゃんの「花輪クン」、いなかっぺ大将の「西はじめ」(これはちょっとちがう?)といった存在感がありました。

(三協アルミ/シャンパングレイの出窓)
そもそも、オリジナルカラーに名前をつける、というやりかたは、他の業界でも多用されています。
代表格は「車」。
自動車メーカー各社は、その多彩なオリジナルカラーをアピールするため、車の色ごとに
名前を決めていて、商標登録もしています。
ミッドナイトブルー、や、アルペンホワイト、といった類いのもの。
しかし、これらと比較しても、「シャンパングレイ」は、郡を抜いたネーミングです。
なにしろ色が想像できます。
「アルペンの白」と言われても、あまり見たことがありませんし
富士の高嶺に降る雪と、どうちがうか、と言われても困ってしまいます。
「ようは白だな」という結論に落ち着くわけですが、トヨタあたりは「白」だけでも数種類ありますから
そこそこに重要なわけですね。色のネーミング。
ちょっと前の「プロヴァンス様式」という住宅建築の一種のムーブメントが起きたとき、
サッシはこぞって「白」が選ばれましたが、この中でも、三協アルミは「シャンパングレイ」でひとり気をはいていました。
ただし。シャンパングレイというネーミングは、なにも三協アルミが考えたわけではありません。
もともと、「シャンパンゴールド」と「シャンパングレイ」という色のネーミング自体は存在していました。
しかし、これを「金属」であるアルミに用いたセンスは、すばらしいですね。
現在、住宅の流行はシンプルモダンとなり「ステンカラー」がその本流です。
最も流行しているのは、おそらくYKK-AP社の「プラチナステン」というオリジナルカラー。
色調もよく、これもなかなかのネーミングだとは思いますが、プラチナもステンレスも金属で、しかもアルミって・・・。
牛も、いつまでも「白、黒、茶」では芸がありません。
せめてシャンパングレイの牛がいれば、あの時、落選することもなかったのですが。
だって先生、白は白でしょう??
この5つの色、なんだかわかりますか?
ポケモンのシリーズ?いやいや。
減らないクレヨンの順序?と、連想されたあなたは、なかなかの感性の持ち主です、が、違います。
確かに、白いクレヨンの存在意義は不思議でしたが。
小学校の写生大会で、テーマが「牛」の時がありまして、ホルスタインを描いたのですが
三越の包み紙のような奇妙な模様だけになってしまい、それ以来、白クレヨンの存在を疑問視しておりました。
パッケージデザインの大会ではなかったため、当然落選し、なぜ黒牛を選ばなかったか、今でも時々悔やみます。
「だって先生、白いんですよ?」
牛に「縁取り」なんかありませんよねぇ。どう見ても。
あ。ひとりタイムトリップしてしまいました・・・。
この5色、一昔前のサッシの色です。
これだけ建物の建っている国でありながら、窓枠のサッシは、おおよそこの5色しかありませんでした。
逆に言うなら、家を建てる人は、どのサッシメーカーを選ぼうと5通り以外の選択肢はなかったわけで
まぁ、なんと言いますか、嫁選びは「森三中」から。と、限定されたみたいなもの?
アルミサッシの草創期は、ご承知の通り、銀色のアルミ色しかありませんでした。
その後になって、茶(ブロンズ)、黒、ゴールド、白、といった具合に、ゆっくりとしたペースで
色が増えていったのですが、どういう訳か知りませんが、この5択で停滞します。
壁材が多種多様な色彩を展開していたにもかかわらず、ずっとこの5色で間に合っていた、というのも
また不思議な話ではあるのですが。
しかし、本当にごく近年になって
三協アルミというメーカーが、ゴールドを少しだけクリアにした「シャンパン・グレイ」という色を大ヒットさせ
各アルミメーカーの「オリジナルカラーブーム」に火をつけます。
実際には、三協アルミが最初にオリジナルカラーを手がけたわけではありません。
しかし、シャンパングレイが、その起爆剤となったことは業界も認めるところでしょう。
他社も、この時期には、さまざまなネーミングでオリジナルカラーを投入していますが
「シャンパングレイ」は、そのネーミングでも抜群のセンスがありました。
透明感があり、しかも容易に色が想像できます。
この後、トステムが「オータムブラウン」という色をヒットさせますが
それでも「シャンパングレイ」の垢抜けかたは、ドラえもんの中の「スネ夫」、
ちびまるこちゃんの「花輪クン」、いなかっぺ大将の「西はじめ」(これはちょっとちがう?)といった存在感がありました。

(三協アルミ/シャンパングレイの出窓)
そもそも、オリジナルカラーに名前をつける、というやりかたは、他の業界でも多用されています。
代表格は「車」。
自動車メーカー各社は、その多彩なオリジナルカラーをアピールするため、車の色ごとに
名前を決めていて、商標登録もしています。
ミッドナイトブルー、や、アルペンホワイト、といった類いのもの。
しかし、これらと比較しても、「シャンパングレイ」は、郡を抜いたネーミングです。
なにしろ色が想像できます。
「アルペンの白」と言われても、あまり見たことがありませんし
富士の高嶺に降る雪と、どうちがうか、と言われても困ってしまいます。
「ようは白だな」という結論に落ち着くわけですが、トヨタあたりは「白」だけでも数種類ありますから
そこそこに重要なわけですね。色のネーミング。
ちょっと前の「プロヴァンス様式」という住宅建築の一種のムーブメントが起きたとき、
サッシはこぞって「白」が選ばれましたが、この中でも、三協アルミは「シャンパングレイ」でひとり気をはいていました。
ただし。シャンパングレイというネーミングは、なにも三協アルミが考えたわけではありません。
もともと、「シャンパンゴールド」と「シャンパングレイ」という色のネーミング自体は存在していました。
しかし、これを「金属」であるアルミに用いたセンスは、すばらしいですね。
現在、住宅の流行はシンプルモダンとなり「ステンカラー」がその本流です。
最も流行しているのは、おそらくYKK-AP社の「プラチナステン」というオリジナルカラー。
色調もよく、これもなかなかのネーミングだとは思いますが、プラチナもステンレスも金属で、しかもアルミって・・・。
牛も、いつまでも「白、黒、茶」では芸がありません。
せめてシャンパングレイの牛がいれば、あの時、落選することもなかったのですが。
だって先生、白は白でしょう??