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蔡英文氏勝利

2016-01-17 20:02:30 | 台湾旅行

蔡英文氏勝利

予想通り、蔡英文氏勝利おめでとうございます。

また、国会議員選でも民進党が過半数を獲得、蔡英文氏の政権は安定度を増したと思われる。

3月台湾を旅行するが楽しみだ。

 

 産経新聞の記事

【台湾新時代-蔡英文の挑戦・上】目指すのは理念の近い日米との連携強化だが 民主主義の力が通用しない「巨大な中国」とどう向き合うか

産経新聞

7 時間前

「目の中に涙が残っているなら、さあ拭いて。台湾新時代の始まりを迎えよう」

次期総統に当選した民進党の蔡英文主席は16日夜、台北市内の選挙本部前で、集まった支持者を前に勝利を宣言した。12年1月の総統選の敗北宣言で「泣いてもいい。でも、落ち込まないで」と呼びかけた蔡氏は、言葉通り雪辱を果たした。「今日からが改革の新たな1マイルだ。2300万人とともに前に向かって走り、国家の困難を打ち破ろう」。

前回選の敗北後、蔡氏は再起に向けて直ちに動き出した。8月には愛称の「小英」を冠したシンクタンク「小英教育基金会」を設立。研究者や行政経験者を集めて経済・福祉政策の準備を始めた。地方の農家や零細企業に足を運び、有権者との距離を縮めた。

中国との関係を強化すれば台湾経済は「馬上好(すぐに良くなる)」と宣伝して就任した馬英九総統が、2期にわたる対中優先政策でも公約を達成できず、社会の不公平感や閉塞(へいそく)感が強まる中、蔡氏は「新経済発展モデル」や低所得者向け住宅政策などを打ち出していった。党財政は少額募金で改善し、陳水扁政権(2000〜08年)末期の金銭腐敗の印象を払拭した。

中でも特に意を尽くしたのが、前回選で痛手となった対中政策と米国の信頼回復だ。昨年4月に「現状維持」方針を発表した蔡氏は6月、ワシントンで講演。10回以上修正した原稿に直前まで手を入れる周到さで、米側の支持を取り付けた。

蔡氏はその後、「一つの中国」原則に基づく「1992年コンセンサス」について、受け入れを決して表明しない一方で「精神を尊重する」とも述べる曖昧戦略で選挙戦を乗り切った。中国側も表立った圧力は示してこなかった。

だが、陳政権で要職を占め、蔡氏にも影響力があるとされる人物はこう語る。

「中国は投票が終われば、圧力をかけてくるだろう。5月20日の就任演説で何を語るのか。陳政権の時と同様、水面下の交渉が始まる」

選挙戦最終日の15日夜、台湾のテレビやネットである映像が流れた。韓国の女性アイドルグループ「TWICE」に所属する台湾人の周子瑜さん(16)が謝罪文を読み上げる動画だ。

「中国は一つしかなく、両岸(中台)は一体です。私は中国人であることを誇りに思います。本当に申し訳ありませんでした」。表情はこわばり、顔色は青ざめていた。

きっかけは、韓国のテレビで「中華民国」の「国旗」の小旗を振ったこと。メンバー9人の中には日本人も3人おり、片手には日章旗。もう一方の手には周さんを含む全員が韓国旗を持ち、演出であることは明らかだった。だが、周さんが中国で「台湾独立派」だと批判されると、所属会社は「中国のファン」に謝罪。周さんの中国での活動中止を宣言した。

16日の台湾メディアはこの話題を繰り返し報道。投開票日の直前に勃発したこの騒動が、台湾人のナショナリズムを刺激したことは想像に難くない。

選挙期間を通じて蔡氏は「包容と団結」を掲げ、台湾住民の自己認識が対立する話題で極力、中立的な立場を取った。蔡氏の側近は「民進党の総統ではなく、全ての台湾人の総統になるためだ」と解説する。自らを「台湾人」と認識する人が大勢を占める一方、世論の6割が中台関係の「現状維持」を求める台湾社会の中間層を意識した戦略だ。だが若年層で強まる「台湾人意識」は反中ナショナリズムと表裏一体でもある。

「選挙の結果は台湾の民意の表れだ。十分尊重されるべきで、いかなる圧力も両岸(中台)関係の安定を損なう」

蔡氏は当選後の海外メディアとの記者会見でこう述べ、中国を牽制(けんせい)した。だが、淡江大学中国大陸研究所の張五岳所長は「台湾が民主主義の力で北京の対台湾政策を変更できると考えるのは、致命的な誤りだ」と指摘する。香港の一昨年の民主化デモで、中国当局は学生らの要求に一切譲歩せず、警察力で解散させた。

民主主義を尊重する姿勢を示さない巨大な中国と向き合う蔡氏が目指すのが、日本や米国など「理念の近い民主国家」との連携強化だ。中国への経済依存度を下げるためにも、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)への加盟や日本との自由貿易協定(FTA)締結が優先課題となる。蔡氏は内外の圧力にどう対処し、日米とどう連携していくのか。国際社会の視線は、5月の総統就任前から注がれている。

台湾の総統選 台湾の元首にあたる総統を副総統とペアで選ぶ選挙。1996年から台湾住民の直接投票で選ばれている。任期は4年で、3選はできない。次期総統は、台湾が正式な「国号」とする「中華民国」の初代総統、蒋介石から数えて14代目で、民選総統としては4人目。就任は5月20日だが、前回から選挙時期を前倒しし、立法委員(国会議員に相当)選と同日選になった。

1992年コンセンサス(合意) 「一つの中国」原則をめぐり中台当局が92年、窓口機関の協議を経て達したとされる共通認識。文書はなく、当時総統だった李登輝氏や民進党は存在を否定。国民党が野党時代から、中国共産党との関係を再構築する上で活用した。馬英九政権は「中国」が「中華人民共和国」か「中華民国」かは中台が各自で解釈するとしているが、中国は認めていない。