弱い文明

「弱い文明」HPと連動するブログです。 by レイランダー

トラックバック承認制にあたって

2008年06月25日 | Weblog
 (写真はもちろん本文と関係ありません)

 当ブログでは本日より、これまで自動的に表示されていたトラックバックを、オーナーの承認制に切り換えることにしました。以前、コメントを承認制に切り換える際にも、その事情について説明しましたので、今回は今回で説明させていただきます。

 といっても、普段からウチはそんなにTBの多い方ではないし、最近特にうっとおしいTBが増えた、というほどでもありません。ただ、TBのある種の傾向変化を受けて、あらためて考えさせられることがあった、という感じです。
 コメントと違って、TBは相手が自分のブログを持っていることが前提です。TBを送るためには、まず自分の記事をブログに書かなければならないわけで、コメントでお手軽な自己主張や嫌がらせをするしか能がないような輩には、少々ハードルが高い。また、TBを通じて自分の方に火の粉が降りかかる可能性もあるので、気の弱い荒らしや妬み屋には無理でしょう。
 しかし一方で、ある程度の専門知識や文章能力、そして暇がある(笑)人なら、たいして手間もかけず努力もせずにそれらしい記事が書けてしまう。そういう記事のTBがちらほら目につき始め、今後増えていくような予感があります。このブログもそれだけ客層が広がったと喜ぶべきかもしれませんが、同時にその手のTBを無条件に表示するのはどうなんだ、という考えも湧き起こってきたのです。

 僕は、自分と全く違う意見、対立する意見を、一方的にこの場から排除しようとは思いません。人が最低限のモラルをもって、自分や自分の関わる社会の要求を身に感じながら、一生懸命自分の頭で考えて書いたものなら、見てくれがどうあろうと、(僕の考える)文章のクオリティがどうあろうと、排除したくはありません。
 ただ、偏見や憎しみ・嘲笑を煽ることに終始するものや、人を見下した書生のマスターベーションに与する気も、毛頭ありません。そうした腐った言論が世の中に存在していても一向構わないですが(というか、知ったこっちゃない)、自分が統括する責任を負う表現の場において、それらの宣伝につながるTBを甘やかして放置するのは、無責任とまでは言わないまでも、取り得る措置を取っていない状態ではないか。その一個一個を取り上げて反論記事でも書くならともかく(ごめんだぜ)、それができない以上、きっぱり表示を拒否することでこちらの意志を示すこと、それも“表現”ではないか──そんな風に思い至ったのです。
 そうしたわけで、本当はめんどくさいんですが、当ブログでもTBを承認制に切り換えることにしました。ま、今までTBを送ってくれたほとんどの人にとっては影響のない話ですけど。

 それにしても、以前コメントを承認制にしたのも、捕鯨問題を取り上げたのがもとで、くだらないコメントが増えたことがきっかけでした。今回も実は捕鯨がらみ、特にグリーンピースの職員逮捕がきっかけ、みたいなものです。つくづく、捕鯨の話になると「湿った石の下から這い出してきたハサミムシのような連中」((C)K・ヴォネガット)が大挙してハッスルし始める、この国の不思議な言論状況に汗タラ~、です。その無益な情熱のほとばしりを発電にでも回せば、温暖化対策に一役買えるんじゃないかと。
 要するにこれ、ある種の日本人においては明治以来常態化している、欧米コンプレックスの変形ヴァージョンだったりします。トラウマの遺伝というか。プラス「行動する人」への憎しみ、か。

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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (いよいよ)
2008-06-26 00:58:59
言論統制も本格化かwww 左翼の恐ろしさを教えてくれたレイランダーに感謝
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どういたしまして (極左レイランダー)
2008-06-26 02:38:38
一種の地獄だろうな、おまえのように生きるのは。
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不思議ですよねぇ (ところ)
2008-06-28 23:33:20
こんばんは。

今回の措置は良いことではないかと思います。
コメント以上にトラックバックのほうが極端な内容のものがあったりするので、読者の混乱を防ぐためにも必要だと思います。
>言論統制
なんて書かれてますが私は十分誠実な対応をしていると思います。私ならきっと屑コメントには徹底無視してますよ。

それにしても何故、捕鯨・死刑の話題になった途端コメント欄で感情的な反応をしてくるのか不思議ですよね。
レイランダーさんが取り組んでいるパレスチナ問題でも、結構日本政府の取組みを批判しているはずなんですがコメントへの反応がほとんどありません。
問題が難しすぎるって訳でもないでしょうに。


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Unknown (kkneko)
2008-06-29 14:42:07
うちもウヨウヨさんが羽虫のように沸いてきました。。
TBは相互がマナーだと思いますし、一方的に張って相手の情報にはアクセスさせないというのは、フェアなやり方ではありませんよね(ウヨさんらしいとはいえるけど。。)
他人のリソースに便乗しづらくなることを"言論統制"とは、そんな表現を思いつく人たちがよくいるもんだニャ~
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言論統制その他 (レイランダー)
2008-06-30 03:40:03
>ところさん
そもそも言論統制だとしても、たかだか地球上の一個のブログだけの統制で(笑)。世界は広いんだから、どこへでも好きなところに行って好きなこと言えばいいだけですよ。

>パレスチナ問題でも、結構日本政府の取組みを批判しているはずなんですがコメントへの反応がほとんどありません

そうなんですよ。捕鯨問題なんかと比べると、それこそ水と油みたいにくっきり違いが出る。
ひょっとして共感してくれてるのかしら?(笑)まさかね。
要するに縁遠い話だということじゃないですか。縁遠い問題としか読めないとしたら、書いている僕の至らないところでもあるんですけど。

>kknekoさん
ある程度なら「便乗」しての宣伝、もありかと思います。自分もブログやり始めの頃は名前を売るため(笑)せっせと送った時期がありますし、今でも時たま「ちょっと宣伝させて~」っていう感じの送り方をする時があります。ただ、全然関係ない話題のエントリーに送ることは、「宣伝目当て」が露骨過ぎて、相手を不快にさせるからしませんけど。要するに、自分が送られて嫌なものは相手にも送るな、ってことですよね。
ただ、自分が送られて嫌なものでも、今までは「まあいいや」って放置してたけど、それが自分にとっても相手にとっても良くないことだ、って気づいたわけです(今頃)。やっぱりできることはやっておかないと、後でしわ寄せが来るしね。
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Unknown (ライアン・コネル)
2008-07-01 21:06:00
うちもウヨウヨさんが羽虫のように沸いてきました。こんな奴らは無視するのが一番です。承認制に賛同します。
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パレスチナ関連 (月の子)
2008-07-02 11:46:10
こんにちは。ちょこっと宣伝させてくださいませ。
『カーター、パレスチナを語る-アパルトヘイトではなく平和を』という本が出ました。カーターとは、元米合衆国大統領のジミー・カーターです。彼が、パレスチナについて激しく語っています。パレスチナ問題に詳しいひとには「今さらなに?」とゆう内容かもしれませんが、イスラエルの悪口を言うことは絶対タブーなアメリカ政治社会で、訳者(中野真紀子)あとがきによれば「……イスラエルの政策の是非に ついて沈黙が支配するアメリカの言論界で、あろうことか元大統領がイスラエルの占領政策を正面きって批判し、イスラエルがパレスチナ人の領土を占領しつづけ植民地化していることこそが、中東和平を妨げる最大の要件だと訴える本を出すという事件……」というわけです。
最初の頃のカーターの語り口に、パレスチナ支援者は「ムカッ」とくるのですが、段々と彼の認識がかわってくるのです。
パレスチナは縁遠いことと思われている方も読みやすいのではないでしょうか。
レイランダーさんも、ぜひ、どうぞ。
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>ライアンさん、月の子さん (レイランダー)
2008-07-02 23:54:37
>ライアン・コネルさん
はじめまして。
まあ承認制は僕にとっては選択的削除の方法なわけです。全面的ではなく。つまり、自分がいじりたいネタはあえて泳がすこともあるという。非常に性格が悪いわけです、わたくしは(笑)。

>月の子さん
その本のことは確かこないだ(6/21)のたミーダーンのセミナーでもチラッと話題に上っていました。読んでみたい本です。
そのセミナーの報告を書かなきゃと思いつつ、うまくまとめるのが大変そうで、悩んでおりますが・・・・近々書くと思います。

TUP-Bulletin で個人的にすごく興味深い記事を読みました。ご存知かも知れませんが、読んでなかったらおすすめです。

 速報769号 オバマ候補と親イスラエル団体の危険な関係
 http://groups.yahoo.co.jp/group/TUP-Bulletin/message/795
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