このところ職場の労働時間が増して、ただでさえバテ気味のところに気温の上昇が追い討ちをかけ、ここ数日は肉体的にも精神的にもかなりヘロヘロだった。
それでも取り急ぎ、いや、結局全然急げてないけど、2日(水)に渋谷のEPO(環境パートナーシップオフィス)会議室で行なわれた「クジラどーなの?公開討論会」の参加報告だけは書いておきたい。会の内容はもちろん面白かったのだけど、それよりも僕が最近書いてきた一連の鯨肉横領告発についての記事に絡んで、自分として早急に言っておきたいことが出てきてしまったからなのだ。簡単に言うと、僕が一部憶測で書いたことが、思い違いを含んでいたことがわかったのである。
といって、実はその部分を、現段階であまり詳細に解説するわけにはいかない。逮捕されたGPJ職員の拘留延長が決定して、いまだ取り調べが続いている最中であり、GPJに迷惑をかける可能性があるからだ(それほどの影響力がこのブログにあるかは疑問だが、一応)。
と言いつつも、これまでGPJのホームページなどに掲載されてきた声明を詳細に読んでいる人なら、すでに僕の書いたものの中にある一部のニュアンスを「あれっ?」と不審に思った人も居たかも知れない。とりわけ7月1日の勾留理由開示法廷における、逮捕された二人の意見陳述(佐藤さん、鈴木さん)に目を通して、それと僕の前々回のエントリーグリーンピース・ジャパンを断固支持します・追記と読み比べれば、それがどの部分か、分かる人には分かってしまうはず。ややこしくて申し訳ないが、そんな具合に、現時点では遠回しに示唆するにとどめさせていただきたい。いずれ折を見てきちんと書くつもりだ。
ただ、これは現時点ではっきり言っておきたいのだが、その思い違いがあったからといって、今回の鯨肉横領告発とその手法の基本的な部分を支持する僕の考え・立場には、いささかの変化もない。心情的にはむしろ、それを支持する気持ちがより強固になったくらいだ。
公開討論会の様子については、主催者のブログで、ホントのところはどーなのよ、今の日本の捕鯨って7月3日のエントリーにて、YouTubeの動画の形で貼り付けてあるので、そちらを参照のこと(実はこの中に、僕の上記「思い違い」が明らかになる場面が記録されているのだが・・・)。
会の主催者、パネラーの人たち、それに参加した人たちおそらくほとんど全てにとって共通していたのは、今回の逮捕劇が「民主主義の問題」であるという認識だ。調査捕鯨のまやかしについては、知識の多少・濃淡は人それぞれだけど、それぞれの立場から、このような有志の者の思い余った行動が「逮捕」に値し・より壮大な悪事が「不起訴」になってしまうなら、この国の民主主義に未来はない、それだけははっきり見えてしまうということである。
メチャメチャ当たり前なのだけど、この国の大手のメディアにはその当たり前の見解が登場できない分野がバッチリある。クジラと原発と死刑がそれらしい。いや原発と死刑はわかるけど、なんでクジラやねん・・・・。
星川さんは最後の方に言っていた。今の日本はほんとに生きづらい。今回の鯨肉事件で一発逆転を夢見ているわけではないが、少しは風通しが良くなるためのきっかけになればと思う。市民運動はひるむことなく、言いたいことを堂々と言い続けてほしい、と。
今の日本には、たとえばGPJを「犯罪者集団」と呼んではばからない人間がいる。「クジラどーなの」のブログでも今回のパネラーの面々を「前歴が怪しい」連中、控えめに言っても犯罪を容認する連中だとなじるコメントが延々ぶら下がっている(悲しいかな、見慣れた光景だ)。
僕はこう思う。彼らが犯罪者なら、あるいは犯罪を容認する不届きな連中だというなら、そうした犯罪が蔓延する世の中に僕はぜひとも暮らしたい。それが僕の願い、僕の夢。逆に彼らを脊髄反射的に嫌う連中の考える、平和で清潔で善良な人たちがあふれる美しい国にいたら、恐ろしくて気色悪くて生きた心地がしねえや、と。
この討論会は第二回も計画中らしい。ぜひ次も参加したい。
追記:【諫早湾干拓問題】開門調査の実施を求める賛同署名
オンライン署名の宣伝です。
http://www.shomei.tv/project-69.html
着工前から大いに懸念されていたように、諫早湾の干拓がやっぱり環境・漁業被害を起こしていて、このままでは改善の兆しが見えない、という問題です。佐賀地裁が5年間の「開門調査」を行なうようにという判決を出したのに対し、農水省は間違いを認めず、最高裁に持ち込もうとしています。
GPJの佐藤潤一さんもブログでチラッと書いていましたが、燃料の原油の高騰でイカ釣り漁船が出港できないというニュースが伝えられる一方で、南氷洋までクジラを獲りに行く燃料はあるという不思議。沿岸漁業の苦境をこそ何とかするのが行政の仕事でしょうに、いわゆる国家のメンツのために(表向きはそうは言わないけど)、大規模公共事業をぶん回して農民・漁民の足を引っ張っている農水省、という構図がここでも見えます。
ページ中ほど「この署名プロジェクトに署名する」の所に名前を書き、匿名希望ならチェックを入れ、「今すぐ署名する」をクリックしてさらに細かい個人情報を入力し、送ります。賛同してもらえる方は、ぜひご参加を。署名は形を変えた「投票」です。自分がこうあってほしいと思う未来に対しての、清き一票を。
詳しくは署名ページ内の解説や、いさはやひがたネットをご参照ください。オンライン以外の署名の情報もあります(僕自身が知ったのは村野瀬玲奈さんの記事によってです。その村野瀬さんはリーフチェッカー’さめ’さんの記事を参照されています)。
それでも取り急ぎ、いや、結局全然急げてないけど、2日(水)に渋谷のEPO(環境パートナーシップオフィス)会議室で行なわれた「クジラどーなの?公開討論会」の参加報告だけは書いておきたい。会の内容はもちろん面白かったのだけど、それよりも僕が最近書いてきた一連の鯨肉横領告発についての記事に絡んで、自分として早急に言っておきたいことが出てきてしまったからなのだ。簡単に言うと、僕が一部憶測で書いたことが、思い違いを含んでいたことがわかったのである。
といって、実はその部分を、現段階であまり詳細に解説するわけにはいかない。逮捕されたGPJ職員の拘留延長が決定して、いまだ取り調べが続いている最中であり、GPJに迷惑をかける可能性があるからだ(それほどの影響力がこのブログにあるかは疑問だが、一応)。
と言いつつも、これまでGPJのホームページなどに掲載されてきた声明を詳細に読んでいる人なら、すでに僕の書いたものの中にある一部のニュアンスを「あれっ?」と不審に思った人も居たかも知れない。とりわけ7月1日の勾留理由開示法廷における、逮捕された二人の意見陳述(佐藤さん、鈴木さん)に目を通して、それと僕の前々回のエントリーグリーンピース・ジャパンを断固支持します・追記と読み比べれば、それがどの部分か、分かる人には分かってしまうはず。ややこしくて申し訳ないが、そんな具合に、現時点では遠回しに示唆するにとどめさせていただきたい。いずれ折を見てきちんと書くつもりだ。
ただ、これは現時点ではっきり言っておきたいのだが、その思い違いがあったからといって、今回の鯨肉横領告発とその手法の基本的な部分を支持する僕の考え・立場には、いささかの変化もない。心情的にはむしろ、それを支持する気持ちがより強固になったくらいだ。
公開討論会の様子については、主催者のブログで、ホントのところはどーなのよ、今の日本の捕鯨って7月3日のエントリーにて、YouTubeの動画の形で貼り付けてあるので、そちらを参照のこと(実はこの中に、僕の上記「思い違い」が明らかになる場面が記録されているのだが・・・)。
会の主催者、パネラーの人たち、それに参加した人たちおそらくほとんど全てにとって共通していたのは、今回の逮捕劇が「民主主義の問題」であるという認識だ。調査捕鯨のまやかしについては、知識の多少・濃淡は人それぞれだけど、それぞれの立場から、このような有志の者の思い余った行動が「逮捕」に値し・より壮大な悪事が「不起訴」になってしまうなら、この国の民主主義に未来はない、それだけははっきり見えてしまうということである。
メチャメチャ当たり前なのだけど、この国の大手のメディアにはその当たり前の見解が登場できない分野がバッチリある。クジラと原発と死刑がそれらしい。いや原発と死刑はわかるけど、なんでクジラやねん・・・・。
星川さんは最後の方に言っていた。今の日本はほんとに生きづらい。今回の鯨肉事件で一発逆転を夢見ているわけではないが、少しは風通しが良くなるためのきっかけになればと思う。市民運動はひるむことなく、言いたいことを堂々と言い続けてほしい、と。
今の日本には、たとえばGPJを「犯罪者集団」と呼んではばからない人間がいる。「クジラどーなの」のブログでも今回のパネラーの面々を「前歴が怪しい」連中、控えめに言っても犯罪を容認する連中だとなじるコメントが延々ぶら下がっている(悲しいかな、見慣れた光景だ)。
僕はこう思う。彼らが犯罪者なら、あるいは犯罪を容認する不届きな連中だというなら、そうした犯罪が蔓延する世の中に僕はぜひとも暮らしたい。それが僕の願い、僕の夢。逆に彼らを脊髄反射的に嫌う連中の考える、平和で清潔で善良な人たちがあふれる美しい国にいたら、恐ろしくて気色悪くて生きた心地がしねえや、と。
この討論会は第二回も計画中らしい。ぜひ次も参加したい。
追記:【諫早湾干拓問題】開門調査の実施を求める賛同署名
オンライン署名の宣伝です。
http://www.shomei.tv/project-69.html
着工前から大いに懸念されていたように、諫早湾の干拓がやっぱり環境・漁業被害を起こしていて、このままでは改善の兆しが見えない、という問題です。佐賀地裁が5年間の「開門調査」を行なうようにという判決を出したのに対し、農水省は間違いを認めず、最高裁に持ち込もうとしています。
GPJの佐藤潤一さんもブログでチラッと書いていましたが、燃料の原油の高騰でイカ釣り漁船が出港できないというニュースが伝えられる一方で、南氷洋までクジラを獲りに行く燃料はあるという不思議。沿岸漁業の苦境をこそ何とかするのが行政の仕事でしょうに、いわゆる国家のメンツのために(表向きはそうは言わないけど)、大規模公共事業をぶん回して農民・漁民の足を引っ張っている農水省、という構図がここでも見えます。
ページ中ほど「この署名プロジェクトに署名する」の所に名前を書き、匿名希望ならチェックを入れ、「今すぐ署名する」をクリックしてさらに細かい個人情報を入力し、送ります。賛同してもらえる方は、ぜひご参加を。署名は形を変えた「投票」です。自分がこうあってほしいと思う未来に対しての、清き一票を。
詳しくは署名ページ内の解説や、いさはやひがたネットをご参照ください。オンライン以外の署名の情報もあります(僕自身が知ったのは村野瀬玲奈さんの記事によってです。その村野瀬さんはリーフチェッカー’さめ’さんの記事を参照されています)。
「クジラどーなの?」討論会の様子拝見しました。
とりあえず星川さんが「釈然としない」と語っていたことが印象的でした。
直接行動を認めるにせよ今回の件では、
外国のGPが行っている直接行動との整合性を考えた上で多少躊躇するのが一般人の感覚でしょう。
その点星川さんの説明を聞けば、
一般人の感覚を逸脱しているものではないことがハッキリしたと思います。
タカノ弁護士が冷静な方だったことも好印象でした。
いくら不正義を正すために行ったことだと言ってもなかなか日本の裁判所は説得できません。
その点裁判官にありがちな役人の前例主義を突いた法律論を展開していた点は、頼もしく思いました。
佐久間さん、保坂さんの話を聞いて
不謹慎かもしれませんが今後の展開がちょっと楽しみです。
政府側がボロを出さないとも限りませんからね。
この討論会に敢えて苦言を呈するとしたら
パネラーが多すぎることでしょうか。
それと面白かったが「クジラどーなの?」のブログのコメント欄。
まあレイランダーさんの気持ち悪さもわかりますが、
それ以上に奴らの無知ぶりが表われていて、
本当に笑ってしまいます。
今の日本の左翼って共産主義を信奉しているんですかね。
共産主義の全体主義的思考を嫌ったからこそ宗旨替えしたんじゃないかなぁと思ったんですが。
結局ブッシュみたいな善悪二元論的思考がどうにも幅を利かしてしまっているんですね。
もう少し自分の頭で考えたらいいのに、と思ってしまいます。
あと相変わらず南氷洋で偽装調査捕鯨が行われていることが伝わってないようですね。
商業捕鯨をしているからこそ豪国辺りから批判されているのに。
調査捕鯨も下らないことのためにやっているんだなということは、この映像を見ればよくわかったと思うんですけどね。
本当に資源開発利権が問題とされているのなら、
日本は調査だけして捕鯨をしなければ良い。
それでも日本船が邪魔だと言われて初めて資源利権開発が周辺国の目的だと言い得るはず。
反捕鯨国から調査方法の見直しを求められているのに
日本政府が何もしないから批判されているんですよ、
ということに何故気づかないんでしょうね。
レイランダーさんが思い違いをしていたとおしゃっていましたが、
私もちょっと思い違いをしていたところがありました。
それはGPJって全然大きな大体じゃないということです。
このくらいの規模の団体なら国内には結構多くあります。
それに比べたら慎ましいもんですよ。
これでGPJがカルト集団だっていうのだから、
奴ら本当に頭がいかれているとしか考えられない。
そういえばマーズ・ヴォルタのライヴに行かれたんですね。
羨ましい・・・。
これから夏本番、ますます暑くなると思いますが張り切って頑張っていきましょう。
事後必ず「通報しますた」のコメントを。お約束ですから^^。
>星川さんが「釈然としない」と語っていたことが印象的でした。
僕にとっては「衝撃的」に近かったんです、白状すると。でも、考えてみれば当たり前ですよね、釈然としないのは。そこをいずれちゃんと書かなきゃと思ってます。今はちょっと時期が微妙なので。
>この討論会に敢えて苦言を呈するとしたらパネラーが多すぎることでしょうか。
この討論会は捕鯨についてというより、今度の「逮捕」の意味をめぐってのものだったんで、捕鯨にあんまり詳しくないパネラーも含めて、僕は結構一人一人の話が面白かったんですけど。大体この手の「討論会」と銘打つ企画って、意外と客席との討論に時間を割いてくれないんですけど、比較的ちゃんと質疑応答ができてました。ただ、僕としてはぶっちゃけ、パネラーは星川さん一人でも良かったんですが(笑)。
>私もちょっと思い違いをしていたところがありました。
それはGPJって全然大きな団体じゃないということです。
確かに日本支部は歴史も比較的浅いからそうですけど、本家というか、GPインターナショナル全体としては、やはり世界有数の組織でしょう。会員が290万人もいて、国連の「総合協議資格」を持っているわけですから。WWF(世界自然保護基金)の次くらいに大きい。
で、GPJを敵視する人達の頭の中では、要するにその巨大な海外組織(欧米の)の指令を受けて動く圧力団体、という幼稚なイメージがあるから、どんな正論を言われても「ニホンジンヤバンデース」としか聞こえないんじゃないですか。ある意味、環境問題における「朝鮮総連」のイメージというか。内向き思考にもほどがあります。
ただ、確かに日本支部だけで見るなら、意外と小さい。逆にGPJだけじゃなく、WWFの日本支部であるWWFジャパンにしても同じようなものみたいでけどね。
>それと面白かったが「クジラどーなの?」のブログのコメント欄。
いやあ、僕はもうあれを面白いとは思えない。もう飽き飽き。ネタが古過ぎ(笑)。要するに旧サヨクという仮想的の脅威をアンインストールできない、時代遅れの輩のマスターベーションみたいなもんですから。ウチにもよく来ますけど。
http://www.greenpeace.or.jp/press/releases/pr20090515oc_html
手前味噌でたいへん恐縮ですが、西松建設をはじめとする水産ゼネコンの捕鯨利権に関する記事をインターネット新聞さんに掲載していただきましたので、お暇なときにご一読ください。
「ODAで買うクジラ票(上)非捕鯨国をご接待」(5/15,JANJAN NEWS)
http://www.news.janjan.jp/government/0905/0905140329/1.php