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お仕事(精神科看護)日記

精神科看護歴20年以上が経過しました。
なのに、なぜか現在訪問看護に在籍中!

あるがままに

2008年04月15日 | 精神科看護
この数日、あるメンバーとの関わりの中で、
私自身、いろいろな思いを抱くことがありました。

そのメンバーというのが、先日看護学校に合格したAくん。


彼は入学後すぐから、10歳も年の離れた子たちとの関わり方が見えず、
苦しんでいました

この2年間は、彼にとって自分の病気のことを理解してくれている人に囲まれた、
彼曰く『守られた環境』での生活でした。

そこから踏み出した一歩は、本当に大きな一歩だったと思います。
その一歩によって、Aくんが苦しむこともわかっていたことでした。
そして数日後。
案の定、苦しんでいる彼がいました


そんな彼がこの数日求めていたのは、
「自分を理解してくれる人が側にいてくれること」でした。


確かに、自分自身を理解してくれる人が側にいれば、
これほど心強いことはありません。
私も、そんな理解者に救われたことは1度や2度ではありません。
だけど、人は同じ場所に居続けることはできません。
何かしら環境の変化を迎え、その中で適応していかなければなりません。
しかも、必ずしもそこに理解者がいるわけでもありません。

理解者を得るには、自身の労力と時間も必要だと思うのです。


そんな彼が、わずか数日で見事復活を果たしました
きっかけは、自身の労力と友人との時間の共有でした。


Aくんは、自分が病気であることを友人に告白しました。
その告白を前向きに受け止めてくれた友人と時間を過ごし、
互いが同じ立場に立たされていること、
病気は関係なく、
抱く思いは同じであること、
その友人が頑張ろうとしていることを知り、
自分の思いが甘えであること、
そして自分もまた、明日から頑張ろうと思えたのでした。


彼の大きな成長の一歩を感じた瞬間でもあり、
私こそが自分の無力さを感じた瞬間でもありました



人は他の誰かになれるはずもなく、自分であり続けるしかありません。
だけど、ありのままの自分を認めることは、とても難しいことでもあります。
そこには、自己否定の感情もあるだろうし。。。
だからといって、自分を否定したり、卑下することは、
私と友人でいてくれる人、
私を必要としてくれる人、
そういった周囲の人に対して失礼なことだと思うのです。

ありのままの自分を見せられず、自分を取り繕ってしまうのは仕方の無いこと。
それでも、私は私のままでいいんだと誰かに認めてもらえたら、
自分を前向きに受け入れられるきっかけになるのかも知れません。


そんなことを、何となくぼんやりとだけど、考え続けた数日でした。

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6 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown ()
2008-05-08 03:13:40
初めてまして。

精神看護について興味があり、日誌を拝見させて頂きました。

今回のあるがままに。。
自分らしくと言う言葉に
私も改めて考えさせられました。

本当の自分。
心を許せる家族や友人
認めてもらえる受け入れてもらえる事で自分らしくいられる。

でも自分らしさって
一体何なのだろうって

同じ時間を共有し
同じ事で喜び悲しみ。
心の内を話し合える人は何人かいますが

本当の自分て理解してもらっているのか

相手を理解したいと思えるって事は相手も私の事を理解したいと思っていてくれているのかなぁ
なんて色々と(^ω^;)

話は変わりますが
大好きな友人がこの春
国家試験に合格し看護師としてスタートをきりました

看護学校からの付き合いで、もちろん全部を理解している訳ではありませんが、少しでも相手の事を理解したくて話を聞いたり自分で看護について調べてみたり

精神科に勤務になったと聞き、仕事の話は時々聞かせてくれますが
まったく知識の無い私はもどかしさを感じています。

少しでも理解出来たらなとここに辿りつきました。

長々失礼致しました。
返信する
>亮さん (chunk)
2008-05-08 23:18:13
>亮さん

こちらこそ初めまして♪
コメントをいただき、とても嬉しく思っています。


コメントから察するに、亮さんは、
『自分らしさ』というキーワードを、
私の文章から読み取られたのかと思います。


私は本文中、あえて『自分らしさ』と使っていません。
『あるがままの自分』と表現しています。
というのも、
私が文章に使っている言葉にはこだわりがありまして(笑)
言葉(単語)が本来持つ意味と、
人が使う言葉のニュアンスは微妙に違うのだと、
精神科に携わるようになって、実感しているからなんです。

で、今回『自分らしさ』と表現しなかったのも、
『あるがままの自分』とは違う意味と捉えているからなんです。

説明は難しいんですが(苦笑)


『本当の自分』もそうですよね。
じゃあ、私自身は『本当の自分』って知っているんだろうか?
どんなときの私が『本当の自分』なんだろうか?
って思うと、『本当の自分』って存在自体、あるんだろうか?
なんて思ってしまいます(苦笑)

だから『自分らしさ』って何?
って、私も思います。


だけど、良くも悪くも、
その時々に喜怒哀楽を感じている私なら、
ちゃんと存在していると思うんですよね。

ならば、
自分が何を感じ、何を思い、何を考えて、
その一瞬一瞬を生きているのか、と自覚することが、
『あるがままの自分』でいられることになるのかなぁと思います。


それから、ご友人の国家試験合格、
おめでとうございます!
しかも、私と同じ精神科勤務なんですね。


仕事の話はなかなか聞いても分からないかも知れません。
でも、亮さん自身が、ご友人の言葉を聞いた時、
何かを感じ、何かを思い、何かを考えていると思います。
その、あなたなりに感じたことを伝え合えば、
そこには知識などなくても、
話し合えるお二人がいるのではないでしょうか?


こちらこそ、長々と返信してしまいました。
返信する
Unknown ()
2008-05-09 00:38:32
お忙しい中、返信ありがとうございます。

なんだか、ひとつひとつの言葉の重みに深く感心させられました。

今この時をどう生きるか

ある人に言われた言葉があります。

今はもう二度とないんだよ後悔しないよう毎日を大切に過ごそうや・・・と

何か話が逸れてしまってる気がしますが(-∀-;)

あるがままに

相手がどうとかでは無く、その一瞬に一瞬に自分自身が何かを感じ思い、考えることが出来るのならそれが一番なのかもしれませんね。

て、なんか意味わかりませんね(^∀^;)スイマセン

そして看護師の友人の話ですが
とても救われた気持ちになりました。

友人に私が理解したい、話を聞いてあげたいと言う気持ちが伝わっているのかが不安で。。。

毎日クタクタになって帰宅する友人、学生時代に比べれば自由な時間も増え、遊びに行く機会も出来て
息抜きはしている様子なのですが、仕事の日は
疲労がハンパ無いと言っていました。

私の言葉は友人に伝わっているのでしょうか・・・

悪気は無いと思うのですが、よく「わからなくて当然だから」と言われます。

そんな時返す言葉もありません

看護師と言う職業
友人と出会うまで私にとってはほとんど感心がなかった世界

しかし学生の頃から実習の話や毎晩夜遅くまで国家試験に向けて勉強していた事、患者サンとの関わりや医療の知識。

こうして友人と出会えた事で看護師と言う職業を身近に感じる事が出来
素晴らしい仕事だと
思うようになったのです。
なんだか話が支離滅裂ですよね??笑
再び長々と
すいません(;¬∀¬)
返信する
>亮さん (chunk)
2008-05-10 23:03:21
こんばんわ。
再びのコメント、ありがとうございます


『あるがままの自分』ということ、
私はうまく説明できなかったんですが
亮さんがうまく読み取ってくださったとおりです。


それから、ご友人のことを通して、
私たちの仕事にこうして関心を示してくださる方ができたというのは、
同じ看護師として、とても嬉しく思っています。

私は総合病院勤務から、今の精神科勤務に変わりました。
精神科の勤務は、総合病院の勤務と比べると、
思っていた以上に、精神的な負担を感じる場でした。
それを、自分で上手く発散させたり、
気持ちの処理をしなければならない日も少なくありません。
精神的な負担が、体の疲労感として出ることも度々です。

そう考えると、ご友人もこの時期、
いろいろと負担を感じておられる可能性はありますよね。
今は、亮さんに愚痴ることも、
ご友人にとっての発散方法かも知れません。


ただ、ご友人が言う、
「わからなくて当然だから」の言葉、
本当にそう思っていたら、亮さんに仕事の話をするでしょうか?

私が仕事の話をするときは、
仕事のことを理解してもらいたくて話すのではなく、
今、苦しいと感じている私の気持ちを分かってほしいと思うから、
友人に愚痴っています。

私がそんな時に欲しい言葉は、アドバイスとかではなくて、
私の気持ちを理解したという、
「あなたの気持ちは分かったよ」
「大変だったね」などの言葉と
私が現在進行形で頑張っていることを認めてもらうこと、
「頑張ってるね」の言葉かなぁ。

この「頑張ってるね」は、
言われると、結構効果ありますよ♪


「わからなくて当然」と言われると、
ちょっと突き放されたような、
寂しいような、悲しいような気持ちがしますよね。

でも、ご友人の気持ちを理解したいという、
亮さんの気持ちは、
ちゃんと伝わっていると思いますよ
返信する
Unknown ()
2008-05-11 04:15:50
こんばんわ

コチラこそコメントを読んで下さり、ありがとうございます。

友人がまだ学生の頃
遊ぶ時間もほとんど無く
周りの同級生達に自分の状況を話ても
「本当に時間ないの??」
「遊ぼうよ」など普通に
そんな言葉を返してくる友人もいたりしたとか

理解できないのは当たり前、けどそんな人には
いくら自分の辛さを話しても無駄だから。と
悪い意味では無く、理解してもらおうとは思わないとも言っていました。

確かに自身の辛さは本人でなければわかりませんが「理解しようとしてくれている」
私にその言葉をくれた時
とても嬉しかった気持ちを覚えています。

コメントとを読み
凄いなぁ・・・と感心してしまいました。
置き換えて考えてみた時
本当その通りだと。

友人は少しでも気持ちを分かって欲しい。
そう思ってくれているのでしょうか??
まだまだ新人ナース、精神的にかなり疲れるとも言っていました。

あまり多くを話さず、滅多に仕事の愚痴や弱音を私には言わないのですが、聞く事やささやかな一言で、少しでも友人の気持ちが楽になってくれればいいなぁ。

友人が働いている姿を見る事はできませが、お互いが励まし合い、日々の辛さや喜びを解り合えたのなら、それだけ十分なのかもしれませんね。

・・・と言うか
こんな時間だぁ(-∀-;)

明日も仕事
私も頑張らないと!!

私は接客の仕事をしているのですが毎日たくさんの人とのふれあいが楽しく、色んな人がいるんだなぁと最近改めて♪

私の話はいいですね(笑)

お互い頑張りましょう!!
返信する
>亮さん (chunk)
2008-05-12 02:30:59
こんばんは。


再び、コメントを読ませていただきましたが、
亮さんが人との関わりを持つ中で
いろいろと感じておられる様子。

そのことが、
きっとご友人にも届いていると思いますよ♪


亮さんは接客業なんですね。
看護は、サービス業とも言われています。

お互い、気持ちを切り替えながら頑張りましょうね!
返信する

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