goo blog サービス終了のお知らせ 

お仕事(精神科看護)日記

精神科看護歴20年以上が経過しました。
なのに、なぜか現在訪問看護に在籍中!

死の受容

2007年02月26日 | 精神科デイケア
出勤するなり、
メンバーさんが1人亡くなられたという情報が入ってきました。


出勤途中見かけた葬儀会場の案内板に、
メンバーさんの名前と同姓同名が掲げられており、
嫌な予感を感じながら出勤。

的中でした。

まだまだ亡くなられるには若く、先週も1週間毎日デイケアに参加していました。
だから、この情報に目を疑い、耳を疑い、
どうか間違いであってほしいと感じるばかりでした。


『気は優しくて力持ち』という言葉は、
まさにこの方のためにあると思われるほど、
本当に優しくて力持ちで、物静かで、
男女問わず、メンバー・スタッフみんなから慕われていた方でした。
それは院内も同様で、
他部署スタッフが「間違いってことはない?」と聞いてくるほどでした。

そんな仲間を失った他のメンバーさんたちの動揺を思うと、
スタッフも落ち込んでいる場合じゃありませんでした。


が。
やっぱり、メンバーさんたちはすごいですね。
朝の会で、「お焼香しに行きたい」と自ら申し出がありました。
葬儀は10時から、すぐ近くの葬儀場で行われることも分かっていたようです。
そこでスタッフ1名同伴で、
約10名がお焼香のために葬儀に参列させてもらいました。

その後、決して何事もなかったような顔はしていないのですが、
本日のプログラムにもきちんと参加し、
気落ちしている仲間には互いに声をかけ合い、
プログラム参加を促す場面も、何度も見かけました。
また、午後からショートケアに参加してきたメンバーさんが、
事情を知り、泣き崩れそうな状態になったところを
お焼香に行ったメンバーさんたちが
ちゃんとフォローしてあげている一幕もありました。

みんなが互いに支えあった1日でした。

そんなメンバーさんたちの姿に、こちらこそが助けられた1日でした。

どうか、そんな彼らの思いが、
亡くなられたメンバーさんにも届きますように。
ご冥福をお祈りしています。