高額な建設費やその難しい構造について、いろいろと物議を醸している新国際競技場ですが、白紙に戻すという談話がやっと出ました。 以下は朝日新聞の記事からの引用です。 ≪安倍晋三首相は17日、2020年の東京五輪・パラリンピックの主会場となる新国立競技場の建設計画について「現在の計画を白紙に戻し、ゼロベースで見直す決断をした」と表明した。首相は国会答弁で計画見直しに慎重な姿勢を示していたが、2520億円にのぼる総工費に国民の批判が高まったことを受けて、方針を転換した。≫ とりあえず良かったと思います。 あとは、安くて機能的なスタジアムが造られることを期待しましょう。 さて、あの自転車用ヘルメットのような形をした新国立競技場案ですが、デザイン選考で審査委員会の委員長を務めた建築家の安藤忠雄氏をテレビで観ていたら、彼が設計した横浜地方気象台のことを思い出しました。 折角ですから今日はあの建物についての記事を載せておこうと思います。 これが安藤忠雄氏の設計による横浜地方気象台新館です。 本館は昭和2年(1927)の建築ですので、2009年に内外の改修と耐震補強をしました。 改修された既存庁舎。 新旧を見比べると、デザインが統一されていることが分かります。 アールデコ調の特徴的な玄関もそのまま残されました。 ちなみに、こちらが改修前の姿。 ザハ案による新国立競技場は無駄だと思いますが、こういう何気ないデザインは無駄どころか、この建物に美しさを与えているので大好きです♪ 私が地方気象台を訪ねたのは新しい庁舎が完成してすぐの頃で、町内会の方々を招いた見学会に混ぜてもらったのです。 古いもの好きな自分にとっては、新館よりも旧館の方が見て回っていて楽しかったぁ…♪ 以下の写真は、その既存庁舎で撮影したものです。 玄関のガラス戸にはめ込まれた模様。 内側から見るとこんな感じ。 2階にあがる階段。 この曲線美! こんな階段なら、何度でも上り下りしたいものです。 いいなぁ~ 手摺だってカーブが印象的です。 現代の建築なら直線にしてしまうのでしょうね。 気象台長の執務する机だったのかな。 照明器具も素晴らしい。 室内にある窓も、なんと上げ下げ窓です。 浴室! 24時間365日で仕事をしているからね。台風の時なんかはずっと泊まり込みなんでしょうか。 大きな古時計♪ 昔の看板。 昭和2年当時のものなのでしょうか。 横浜地方気象台整備事業で明治の建物発見。 地中から煉瓦造りの建物一部が見つかったそうです。アメリカ海軍病院時代の遺構なのかな。 詳しくはこちらをクリック! 工事現場から出土した煉瓦。 詳しくはこちらをクリック! レンガやタイル。 明治の建物発見! その2 詳しくはこちらをクリック! 出土したジェラール瓦。 詳しくはこちらをクリック! レンガ造りの井戸も発見! 詳しくはこちらをクリック! レトロな吊り金具がついた扉。 これが地震計だ。 レンガ造りの井戸。 詳しくはこちらをクリック! 安藤忠雄氏が設計した横浜地方気象台の新館ですが、せっかく見学に行ったのに写真はほとんどありません。 あまり面白くないといこともありますが、この時は既に執務室が新館に移っていて営業中だったから撮影はできなかったのです。 でも、旧館を存分に見学させていただくことができて感謝しています。ありがとうございました。 ところで、話は新国立競技場に戻りますが、あれの建設については多額の費用がかかるということのほかに、もう一つ知っておかなければならないことがあります。 それは立ち退き問題。 新国立競技場建設のため都営霞ヶ丘アパートが取り壊され、すべての住民が移転せざるをえなくなったのですが、なかには1964年の東京オリンピックの際に新しい施設建設のため立ち退きを迫られ、仕方なく都営霞ヶ丘アパートに移り住んだという方もいるそうです。 あれから50年、再びオリンピックのために移転しなければならないとは、なんとも可愛そうな話です……。 ←素晴らしき横浜中華街にクリックしてね |
お祭り後の管理維持費の事考えたら、
ギリシャ以上の赤字を抱えた国の考える事じゃないですよ。
選手育成援助費などおカネの必要な事は幾らでもあります。
オリンピックなんざどっかの広々とした原っぱでやるのが一番良いです。
雨に濡れるのが嫌ならカッパか傘を利用すれば良いです。
地方気象台旧館のいわゆるモダンデザイン、いいですね~。
直線的な構造の中の曲線の装飾の対比、グッときます。
まあ安藤忠雄ももうちょっとかばってやりゃいいのに、仁義がないと思いました。もともと話し方とかチと苦手なタイプです。
実は私の母校の中学校は安藤忠雄先生設計だそうです。建てた当時の市長が有名人好きで田舎の建築業者を殆ど入れず作ったと田舎では不評でした。グチグチ言ってる地元の人を見て、豚に真珠とはこのことだと思いましたね。この建物は不幸、と思いました。もちろん有名人を使ったことを叩きたいだけの人もいました。なんでも公共事業に叩きネタを探す人、どこにでもいますね。
http://arc-no.com/arc/isikawa/isi-kinjo.htm
私の中学時代は木造校舎の学校がコンクリに変わっていった時代だったので、木造イコール前近代でしたから時代の変化を感じました。
オリンピックを機会に街がきれいになるのはいいことです。
でも、都営住宅まで撤去してしまうのはどうかなと・・・
長野オリンピックで造った施設なんかどうなっているのか気になるところです。
どこも大抵は新館より旧館の方がいいですよね。
横浜地方気象台の旧館、もう一度見学に行きたいです。
最終選考に残った作品の中で、
私は伊藤豊雄建築設計事務所の案が気に入っています。
それと加賀市立錦城中学校の校舎はコンクリートの壁かと思ったら木材なんですね。
なかなか面白いです。
壊した国立をもう一度、作り直してくれてもいいのに・・・。
すごいですよね、責任の押し付け合い。
原発事故だってそうだし…