
普通、お粥といったら病人食を思い出しませんか。お腹をこわし寝込んでいるときなんか、枕元に運ばれてきたのを布団に伏せながら食べたあの白粥。
ダシなんかついてなくて、味付けは梅干の塩のみ。寝込んだ最初の頃は水分タップリの三分粥で、快復するにつれて五分粥、七分粥、全粥と通常食に戻っていきます。
このブログは中華街をテーマに書いていますので、お粥と書くと皆さん中華粥をイメージすると思いますが、中華街を離れて考えると、お粥のイメージは、やはり病人食、布団の中で寝て食べるものではないでしょうか。
立って食べるものの代表が〔立ち食い蕎麦〕なら、寝て食べる代表は〔病気のときのお粥〕なのです。
ところが、最近、立ち食いのお粥屋さんがあるということを、新聞記事で知りました。そのお店は、東京駅八重洲地下街の「藩街粥麺専家」。立ち食いラーメンのほかに白粥(150円)、野菜粥(280円)などがあるそうです。
なかなか東京まで行く機会がないので、そのままになっていたのですが、このゴールデンウイーク中に、ようやく東京駅へ行くチャンスがやってきました。満を持しての訪問です。
ところが!

なんと、この店、閉店していたのです。閉鎖しているのは「藩街粥麺専家」だけではなく、ここラーメン激戦区内の数軒。どうやら再開発があるようなのです。
楽しみにして来たのに、がっかりでした。こんなことなら、もっと早く、これだけのために来ればよかったなぁ…。
で、すっかり粥腹になってしまい、ゴールデンウイーク明けそうそうに、中華街中山路にある「梅林閣」へお粥を食べに行ってきました。
ここで提供しているのはモツ粥、ピータン粥、鶏肉粥、白身魚粥、肉団子粥(各650円)、海鮮入り粥(850円)です。この中からモツを選択。
注文を聞いたフロアスタッフは厨房にそれを伝えると、通行人にチラシを配るため表に出て行ってしまいました。しかしその間にお粥がリフトで到着。自動音声装置が「到着しました」と伝えていますが、一人しかいないフロア係のおねえさんは外にいるため全く聞いていません。
≪何やってんだ。早く戻ってきなよ。冷めちゃうじゃん≫
お粥が出来上がってから待つこと数分。チラシを配っていたおねえさんがやっと戻ってきました。
運ばれてきたお粥は気のせいか、いくぶん冷めているような気が…いや、そうでもないか。
さっそくモツの本数を確認。11本入っていました。ほかには揚げたワンタンの皮と刻みネギ。米粒は原形のないほど崩れたものと、原形をとどめている部分とが混在しています。ダシはちゃんと付いているようで、それなりに中華粥のお味がありましたが、何かもう一つ足りないような。
でも、杏仁豆腐が付いて650円なら文句も言えないか。よしとしましょう。
【参考】
立ち食い定食
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