ふわり ふわり

北国から 珈琲の香り

夜話

2007-03-12 | 
アクセス数が異様に上昇すると
なにか悪いことをしたような気持ちになってしまう小心者。
ドキドキ。

このところ、ゆっくり本を読む余裕もない日々でした。
風邪で不調の今日こそ
大手をふってのんびりごろごろ買いためた本を読もう、と。
さて、どれから読もうか。

思考回路停止中なので
(良い意味で)ぼんやりした作品をチョイス。
いしいしんじさんの「東京夜話」

なんとも不思議で可笑しくて哀しい世界。
夢うつつでぼわ~んと読んで
『クロマグロとシロザケ』でホロリ。
『正直袋の神経衰弱』で“池袋”に思いを馳せ
『吾妻橋の下、イヌは流れる』でじんわり、ぐぐぐっ・・・。

掴みどころのない“いしいしんじ”像が
ますます遠くなったような。
でも、けして居心地悪くない。そんな本でした。

追記・長薗安浩さんという方の「あとがき」を読み
“境界を消しにいく人”という表現に
なるほど、そうだったのか・・・と腑に落ちた。

長薗さんの言葉をお借りする。
『若者と老人、日本人と外国人、東京と大阪、金持ちと貧乏人、社長と新入社員、男と女、健康と病気・・・区分され、ときには対立関係にすらなりかねない二項の境を消したくて仕方がないように映る。浮浪者も、乞食の先生も、三越前のライオンも、彼の前では等価な存在としてこの世に生きている。』

掴みどころがない、のではなくて
固定観念でガチガチに凝り固まったわたしとは
まったく別のところで生きている人なんだなぁ。
一度お会いしてお話してみたいものです。
もちろん間にはお酒を置いて。

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