兼業歯科衛生士

自分らしい幸せを探そう。

「かまない」「かめない」の声に歯科衛生士としてできること

2015-10-04 17:52:23 | 勉強会
 
10/4 三島市民生涯学習センターにて平成27年度特定非営利法人静岡歯科衛生士会東部支部主催
日本咀嚼学会理事 塩澤光一先生の研修会に参加しました。
(写真も、録音もすべてOKという先生のスタンスでしたのでスライドアップします。)
 
 まず、咀嚼とは噛み砕くこと。上下顎の運動によって歯間の食物を粉砕する一方,唾液と食物とを混ぜて,食物を一定の大きさの食塊にする運動であり,唇,頬,舌などが補助的に働く。咀嚼は大脳皮質第4野の下端近くにある中枢によって支配され,随意運動と考えられているが,実際には不随意的な反射運動の性格が強い。(ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典より
広い意味では食べることですが、咀嚼過程での舌の働きが咀嚼には重要だということが分かります。

 最近は特に噛むことの大切さを色々なところで見聞きする機会が増えたのではないでしょうか?
脳への刺激により認知症予防、集中力を高め、ストレスを緩和、唾液の分泌を促進、消化を助ける、顎を発達させ歯を丈夫、等々たくさんの効果が言われています。が、今回は咀嚼の効果の話だけではなく、下顎、顎関節の構造や顎を支える筋肉の動き、舌の構造と三大唾液腺、唾液の分泌量と比率など、咀嚼の基礎知識を噛み砕いて説明していただきました。舌の話から、味覚のあらまし、最近では塩、甘、酸、苦、うま味の5基本味 辛味は痛覚なので味覚ではないなど、、、味蕾のエブネル腺からでるリパーゼは脂の成分を分解し味蕾が詰まらないようにしているなどなど・・・
 
 まとめでは、ゆっくりした食事は交感神経の活動量を増加、エネルギーの消費量拡大、肥満予防に繋がる? え、ダイエットの話になっちゃった(笑)
2時間の講演、盛りだくさんの内容で、皆さん殆ど眠らずに聞いていたのではないでしょうか(笑)
 
 歯科衛生士としてできることは、口腔内の刷掃指導に励み、口の中を清潔にすることによって舌の鋭敏な感覚を呼び戻す。
口のマッサージ、口腔機能訓練 などを通じて唾液の緩衝作用を高め、美味しい、うれしいに繋がる「かむ・かめる」をに変えていく手伝いをすることでしょうか。
 この講演を聴いてきた翌々日、患者さんから「歯ブラシ指導を受けて、歯を磨くようになったら食べ物が美味しく感じるようになったよ」と、
この講演内容にリンクしたようなうれしい一言がありました。
コメント
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