伊豆の寺田歯科

趣味(船釣など)と仕事の独り言

第27回BSC大会 

2009年10月28日 | 歯科医療
25,26日と仙台に行ってまいりました。
仙台といば、牛タン、牡蠣、伊達政宗 
しっかり食してまいりました。

大会の内容は、徹底した診断、治療計画にもとづく治療と、症例
といったところでしょうか。
自分を振り返ると、まだまだ修行がたらん、
会長の口演の中で、レントゲンを見て、僕は治療後のトレースがかけるよって
おそれいりました。

目が点になった口演は、懇親会の後の口演 アルコールがたっぷりと入った上、アルコールを飲みながらの聴講です。
以前、このブログでも紹介した元開先生が発掘してきたIgA腎症根治治療ネットワーク代表の堀田修先生
矯正治療の大敵である口呼吸や扁桃腺肥大が、IgA腎症の根本的原因であるなんて
糖尿病と歯周病の医科歯科連携の次になるかもしれません。
でも、一般歯科には収入につながらないからだめかも
このことを患者さんにアドバイスできる歯医者はきっといい歯医者さんですね。

このお話、やはりしらふで聞きたいものです。三島に呼べるかな?

歯科医療の進歩もすごいですねぇ

2008年05月21日 | 歯科医療
久々の書き込みです。
保険医協会主催の講演会をプロデュースしました。
講師は、昨年の秋BSC大会で講演された寺内吉継先生、
まだ若い先生ですが、おそらく歯内療法専門医として開業成功されている方は、
まだ日本に指折り数えるほどしかいないのじゃないかなぁ。

聴講者は20数名、会員なら最先端の話をただで聞けるのにもったいないです。
というより、あまにも不勉強すぎ、ともなければ・・・仕事が忙しくて出られない?
まあ、それはそれでうらやましい話なんですけど。

懇親会で、私自身どうしていいかわからない症例のレントゲン写真を
見てもらいましたけど、
講演の後でですが、CT検査の結果さえあれば問題なく治療してしまいそうな感じでした。
専門医さすがです!
治療成功させる自信のある先生は尊敬しちゃいます。

一般の方にも一言
1本の歯の保存治療がうまくできなくて、抜歯になると
1.そこにインプラントを1本・・・30~50万
2.両隣の歯を削ってブリッジに・・・自費のセラミックものなら25万ぐらい
3.歯内療法専門医が保存治療すると・・・うわものいれて20万
みなさんどちらを選択しますか?
ちなみに「保険で」なんて話は論外ですよ




第二の目実態顕微鏡と第三の目CTでみる最新歯内療法

2008年05月21日 | 歯科医療

東部支部では515日(木)、三島市民文化会館にて「第二の目実態顕微鏡と第三の目CTでみる最新歯内療法」と題して歯科研究会を開催しました。

 講師の寺内吉継先生はCT&米国式根管治療センターの理事長を務める数少ない歯内療法専門医です。米国歯内療法学会に毎年参加発表され、4月のバンクーバーの大会に出席されたばかりで、まさに最先端の話をまじえての講演でした。

 講演内容はおおまかに以下の項目とキーワードです。

  1. 歯科用CT

  2. 実態顕微鏡

  3. NiTiファイル(Active Instrument, Passive Instrumentの使い分け、使用限界)

  4. 根管形成(感染牙質の除去など超音波チップ使用が標準)

  5. 垂直加圧充填(レジロン、MTA、ガッタパーチャは感染源になりうる)

  6. 根管洗浄(側枝や扁平な根管、イスムスに対して重要、MTAD、音波洗浄、エンドバックシステム)

  7. マイクロサージャリー(歯根端切除術).

  8. 破折ファイルの除去法

 今まで見えなかった根管は、歯科用CTと実態顕微鏡を使用することにより、ほぼ死角がなくなったといえる。各項目の説明に使われた症例、湾曲根管、S字状根管、根尖分岐、側枝などわたしの感覚では困難症例が絵に描いたようにきれいに治療されていた。また、自らの失敗症例を供覧、原因について明確に解説された。

 根管洗浄には、さまざまの薬液、器材が開発されている。また、洗浄液の還流がいかに大切か動画を交えて示された。

 抜髄は1回治療推奨されていること、感染根管治療は24回、それ以上は無意味、CTなどで原因を再確認する必要があるなどなど、あくまでエビデンスベースの治療である。

 #70以上まで拡大された根管、パーフォレイションに適用する根管充填剤、MTAについて、開発の経緯や高い封鎖性、生体親和性が詳しく説明された。

 最後にさまざまな角度から、歯内療法の点数の低さ、歯科医師の収入の低さについて訴えられた。歯内療法は、毎日の診療でしない日はない、歯痛を対象とした治療の中でもっとも医療的な治療である。また、インプラント全盛の今日ではあるが、やはり保存できる歯は残したい。また患者さんにとっても保存は恩恵であることを忘れてはならない。

私の世代が歯内療法のバイブルとしてならったグロスマン・エンドドンティクスは、すでに過去のものになったようであり、従来難易度の高かった症例でも治療が可能となり、歯内療法の進化にはただただ驚きであった。

 日本では、最新の器材、薬剤が使えない、CTや実体顕微鏡を設備する環境、経済状態にない、などさまざまな障害があることは否めないが、歯科医師自身も低診療報酬に甘んじることなく、歯科医療の進歩に目をむけ治療の質の向上に努めるべきであり、歯科開業医を取り巻く環境を考え直す必要があると感じたのは私だけでしょうか?

 講演終了後、懇親会に場を移して講演会では聞きにくい話、自由診療としての料金の設定、経営の推移、患者さんの受け止め方など率直なお話をお聞きすることができ、寺内先生の屈託のない会話から、歯内療法専門医として成功されているまさにトップランナーとして実感させられた。


BSC25周年記念大会

2007年11月29日 | 歯科医療
パシフィコ横浜で開催されました
数年前に何かの大会で行きましたが、
東横線とみなと未来線がつながり、さらに開発されている横浜にびっくり。

大会のタイトルは「明日への指針ー矯正歯科の新た可能性を求めて」
講演の内容は、世界の最先端の話ばかりで、自分のしている臨床とのギャップをあらためて認識させられました。

前日は、ロッキーマウンテン主催のVanarsdall の講演、
写真がその先生です

初日のGuginoのオープニングの講演、その声の大きさと衰えを知らぬパワー、79歳という年を伺ってびっくりでした。
イタリアのDalboscoの講演では、早期治療がいかに大切か
SureSmileのJohn LohseはGuginoの弟子らしく、少し控えめ?
3Dデジタルデータ化をワイヤベンドをロボット化したもの、
カスタマイズすることでより精確で早く治療が進むという理想的なシステムを見せていただきました。
2日目のTraceyの講演では、ブラケットをCADでオーダーメイドするというもので、カスタマイズすつと言う点では、同じ概念でしょう。

坂本先生の仮骨延長法の応用では、外科矯正の概念が変わってしまいました。

京都の宮本先生の「再生歯科の応用により進歩する歯周治療とインプラント治療」では、歯周病で失った歯槽骨がまさに戻る症例をみせられ、ただただ驚くばかりです。

大和で開業する寺内先生の「最新歯内療法の実際」では、0.1mmの解像度マイクロ3DCTが歯内療法の臨床を変えたこと、器材の進歩にも驚かされました。

とても楽しかったのが懇親会、会場が少し狭かったのが良かったのでしょうか。
余興でもものすごく盛り上がり、多くの先生ともお話しすることができましたし、私にとってはサイコーにエキサイティングな時間だったかもしれません。

今年は実行委員の端くれとして少しお手伝いをさせていただき、これだけの大会を運営できる皆さんの謙虚なパワーにただただ敬服いたします。

蛇足ですが、帰り道、伊豆長岡の駅を降りた瞬間、昭和にワープしてしまったようです。
自分の診療復帰して、2日目ですが、コミュニケーションの大切さ・・・
ですが、わけのわからない事をいうお年寄りと診療報酬の低さに・・・
そのギャップがますますひらいていくような気がしてしょうがない寺田歯科、
さてさて、この感動を何とかプラス思考にしなけりゃいけません!

ケープレ午後の部

2007年07月03日 | 歯科医療

午後は根津先生、Gugino 永田先生による症例検討。
エキスパートの先生も緊張するようです。

朝、展示の準備をしている横で根津先生がひとこと、
「これをNon Ext で・・・ 矯正専門医真っ青です」
早くも、満足の一日にさせてもらいました。

今回の優秀症例賞のなかに、愛媛からこられた先生のケース
ウルトララージオーバージェットのケースで、今私も格闘しているケースですが
機能的問題に対するトレーニング、どの様にしたのか伺ってみました。

HG, J-フックで特別なトレーニングはしていないようです。
上唇のリハビリはどうなるのでしょうか?
はたして自然と機能するようになるのでしょうか?
ケースをもっとじっくり見させていただけばよかったと・・・・残念です。

が、でも大会の時に再展示してくれることでしょう。そのときにじっくりと

いやー今年も勉強させてもらいました。
11月の記念大会が楽しみになってきました。


07' BSC ケースプレゼンテーション

2007年07月03日 | 歯科医療

今年の楽しみのひとつ、BSCケープレに症例を持って参加してまいりました。
近畿東海の学会が重なり、BSCの名古屋チームや関西の先生の参加がなく、
ちょっと静か? 少し物足りない感じがいたしました。が・・・・

内容は濃くすばらしいものでした。
Gugino先生の講義では、新しいテクノロジーの紹介(つまみだけ)がありました。
そのなかでも、

SureSmile:口腔内をハンドスキャナーで歯列をスキャン、精度の高い3Dデータからブラケットポジショニングのテンプレートを作り、ロボットがそのステップのワイヤーベンディングをしてくれるというシステム化さてたものです。このシステムによれば、治療期間が半減されてしまうようです???
とにかく、矯正歯科医のアナログ仕事より正確であることは確かです。
(サイトの中に動画もありますが、YouTube で検索するとすぐに出てきます)

で、矯正歯科医に残された仕事は?
診断・治療計画とコミュニケーション!

テクノロジーは、驚くほど速いスピードで進化しているんですねぇ

他には、

NewTom 3G 被ばく線量が少ないままに精度が上がり、アーチファクトが激減しているように見られました。CBCTはこれからなくてはならないものになっていくようです。

インプラントスクリューを固定源にした移動、診断と治療計画さえきちんとできれば、
いまや好きなところに歯をもっていけるということです。

この新しいテクノロジーの詳細は、25周年記念大会でエキスパートの先生を呼んで講演させてしまう予定だそうです。BSCってすごい集まりですね。



インド人は歯並びがきれいで頭もいい

2007年05月20日 | 歯科医療

ずばり、「手づかみ食べ」
インド人やアフリカンがテレビで手づかみで食事をしている光景、よくテレビで目にしますね。
一見、衛生的によくないと考えがちですが、
元開先生のお話を思い出すと、こどもの発育段階で
口唇閉鎖(リップシール)は、手づかみ食べによって確立する。

そうです。大人になっても手づかみ食べをしている彼らは口唇閉鎖が完璧で、
きれいな歯並びをしているじゃありませんか!

日本人は・・・・・
花粉症や、アレルギー性鼻炎、で口を閉じられない
口呼吸が原因で、乱杭歯や出っ歯、当然これからも増加の一途をたどることでしょう。
実は、これを書いてる自分もそうなんです。
食事のときに「クチャクチャ」うるさい、食べこぼし
だって、花粉症のときには、口で息しながら食事するわけだからしょうがないでしょ!

さっそくやってみました。「手づかみ食べ」
右手でですが、けっこうこぼさないで食べるのは難しいです。
それに、食べるのに時間がかかります。
でも、一口の量が少ないので、決して早食いにはなりません。

これって、メタボな私には最適な食事法かもしれません。
是非皆さんも機会があったらトライしてみたらいかがでしょう。

健康は食からといいますが、その作法も大切なひとつかもしれません。


歯科医師会元専務理事内山文博 贈賄容疑で逮捕

2007年05月20日 | 歯科医療

またまた出ました。
でも、あっという間に風化していきます。
今後も、忘れた頃にまた出てくるでしょう。

”元”専務理事とのこと、実は、3月に体調を理由に突然退職、
この時点で、こうなることがはっきりしていたのでしょう!

気になるのは、・・・・ すでに退職金が支払われてしまった?
これ、詐欺ですよ。
日本歯科医師会はどのような対応をするのでしょう?
1億円献金問題の影響を会員全員が背負っているのに(診療報酬改定で)
これでまた、次回の改定が厳しくなります。
当然、損害賠償請求はするんですよねぇ 大久保会長!

昔なら、切腹! いや 会の専務理事たるもの私利私欲のためにこんなことをするわけないか。

それにしても、日本歯科医師会の中枢の人間が会員をえさにしているなんて、
やくざ組織以下です。組員を守るのが親分さんの仕事
こんなことに黙っている会員も信じられないくらい馬鹿!
みんな何とか言えよ!

今日のあまりにも安い歯科診療報酬、どうにかしたいのだったら

まずは、日本歯科医師会解散!
すべての歯科医師は、保険医を返上、歯科保険診療が実質的になくなり
すべて、個々の歯科診療所が決める治療代、で歯科医療が自由競争2極化・・・
国民や行政が、また歯科医師が白紙から日本の歯科医療制度を築いていく時代が来る。地域が中心となって組み立てられていくものであればきっといい仕組みが出来上がっていくことでしょう。
政治家やお役人がトップダウンで作るものには決していいものはありません。

こんなことができるのは専門職ならでわです。

絵空事かもしれませんが、今の日本、政治、国民の皆さんとってもおかしいですょ



川和教授退官記念

2007年04月24日 | 歯科医療

土曜日、私が大学卒業後、7年間お世話になった昭和大学の川和忠治教授の退官記念祝賀会に出席してまいりました。
教授に就任して25年、その創世期に在籍していたわけです。
いやー、楽しかった。
同門で当時在籍していた先生にお会いでき、20数年前にワープして話がはずみました。
髪の毛が薄くなったり、白髪が増えたり、それなりに外見は変わりましたが、
話していると、それぞれの先生の個性はまったく変わりません。
昨日は、記念誌に目を通していると、当時のことが走馬灯のように頭の中を駆け巡り、
寝れなくなってしまいました。
私の、歯科医師としての岐路が・・・いろいろ
臨床ができない教授の下には、臨床のできるスタッフが育つといいますが、
残念ながら、臨床のできないスタッフは潰される>
研究ができない教授のしたには、研究ができるスタッフは、・・・育ちませんでした>
私のこと
でも、ああいたった医局という組織の中で、ずっと研究していくのは無理なんだろうなとも考えます。
今後、川和教授門下生、同門の集まりがどうなるのでしょうか?
少し心配ですが、3歩ぐらい下がって静観しています。

でも、乾杯の挨拶のさなか、末席ではもう出来上がっている状況から察しはつくことでしょう。

退官、披露宴ばんざーぁーい


歯科関連の漢方治療

2007年04月16日 | 歯科医療

先日、三島で開業されている漢方の大家、中川先生の講演会の参加してまいりました。
内科の先生が、歯科疾患を診る。けっこうあるようで、また何とかしてしまうのですから恐るべしです。というか、歯科の問題を内科の先生にお願いする患者さん、あなたよっぽど歯科が嫌いなのでしょうか?

この話は別にして、
歯科関連疾患の中で、漢方治療に頼ってもいいんじゃないかと思うものがあります。

1.口腔乾燥症。現在のところ根本的な治療はなく、対症療法がすべてではないでしょうか?トライしてみるのもいいと思います。

2.アレルギー性鼻炎。これまたいい治療がありません。というか、口呼吸という予備機能があるので、ひどいときに薬だけというのがほとんどじゃないでしょうか?口が開きっぱなしじゃ、まともな口に育つはずがありません。矯正治療の予後を左右する強敵です。