お茶の里便り ◆掛川深蒸し茶で健康長寿の町◆

お茶屋に勤めている筆者の日常や感じた事を勝手気ままに綴っていきます。

秋の堆肥入れ

2010年11月27日 | お仕事

   11月というのにとても暖かい日が続きます。さくらぎ農園では今月下旬に2年もの間熟成してあった有機堆肥を茶園の畝間に施す作業を行ないました。堆肥の原料はお茶製造中に機械に張り付き残ったお茶の葉の残滓で、お茶成分100%の優良有機質堆肥です。春から秋までには堆肥舎に入りきれない位の量になります。それを十分完熟するまで堆肥舎や茶園の脇などに積み込んで置きお茶時期(お茶の刈採り、製造時期)以外の時に茶園に敷いていきます。美味しいお茶は土作りからと言います。土をフワフワの肥えた土にするために、この時期はこうした作業が行われます。
 

今日はさくらぎ農園男性総出で汗が出るほどの暖かさの中
手際よく畝間に堆肥を入れていきます。

この茶園はさわやかな香気と温和な滋味の品種
『つゆひかり』です。

よいしょ!と掛声もよく堆肥をあける戸田くん。

とても頑張りやの60代の鈴木さん。朝早くから仕事をする
とても元気な働き者です。


いい色をしていますね!これなら土も喜んで仲間に
入れてくれるでしょう。いい土になりますよ。


畝間にしっかり入れられた堆肥です。やがて土と混ざり
根にも優しい良い肥料、土壌となるでしょう。


けっトラ市

2010年11月23日 | 日常

  けっトラ市。 軽トラの方言みたいな言葉ですが掛川の農家ではみんな『けっトラ』と呼んでいます。農家の仕事の足の軽トラックがそのまま農産物の売り場に変身!
全国でも最近このような市が催され人気を集めているそうです。ここ掛川でも第2回目の朝市が11月20日に掛川駅と掛川城を結ぶ駅通りに軽トラックが20台位集まって朝の9時の開始から大勢の買い物客で賑わっていました。
新鮮な野菜が豊富にあってお客さんは大喜びです。

街路樹も紅葉してとてもきれいな町並みになっています。

シイタケ、大根、白菜など新鮮野菜がたくさんあります。

 


この軽トラック店では山芋(自然薯)が売られていました。

ご存じここ掛川を含む県西部地方は軽トラックを作っている
自動車メーカー『スズキ』 などをはじめホンダ、ダイハツ、ス
バルなどいろいろな車種が勢ぞろいでさながら『けっトラショー』
みたいですね。


大きくなった錦鯉

2010年11月20日 | 日常

 毎年新茶が始まる頃会社の敷地内にある水槽には錦鯉の稚魚が生まれます。
シュロの木の皮や竹の笹に産み付けられた卵が今年も5月上旬に生えました。
最初は何千匹といた稚魚も今は数百匹くらいしか生き残っていません。
特に今年の猛暑の影響で7月に水温が上がり過ぎたため水換えをした際に急激な
水温の低下と水質の変化に対応できなかった稚魚が大量に死んでしまいました。
全部の水を一度に変え過ぎたのが原因でした。
今元気に泳ぎ回っている稚魚たちは変化に対応できた強い稚魚たちです。

5月上旬に生まれたばかりの稚魚です。体も
透明で透き通っています。(写真中央)

6月下旬。生まれて50日たった稚魚です。やっと身体の
色が付き始めました。

8月。3か月後の稚魚です。随分大きくなりましたが
体長は3センチから5センチ位で成長には大分差が
あります。目鼻立ちがはっきりしてきました。

随分体の色や模様も親達に似てきました。生まれて6ヵ月
の今の稚魚たちの様子です。体長は5センチから6センチ
位ですが大きさはマチマチです。

写真を撮るためにタライに入れられて一時はパニックに
陥っていた稚魚たちですが、慣れるに従ってタライの中を
周回しながら楽しそうに泳ぎ始めました。

子供たちが随分大きくなって良かった!


茶園の定点観察の様子

2010年11月15日 | お仕事

 春から始まったお茶の生産も10月までにすべて終了しました。 春、夏、秋
の時期、茶園には刈採り、防除、施肥、整枝作業など常に農家の人たちの姿
が見かけられました。今は冬支度の作業が行われていますが、当社では農家
の研究会グループの茶園の定点観察が11月上旬に行われました。
 今の茶園の状態を把握しておくことで春先からの適切な施肥方法等1年間
の茶園管理の基本方針をたてる重要な観察となります。

各人記録帳を持って研究会メンバーのお互いの茶園を
採点し合い後で総合して評価します。根の量や張り具合、
土壌の密度や病害虫の有無など目で見て触って枝の数
を数えたり計ったり、葉の様子を観察するなど1年間の茶
園管理が問われます。

掛川グリーンファームの近藤さんです。チラシでお馴染み
の3人組の1人です。決められた枠の範囲内に来年春の
新茶(1茶)の母樹となる枝の数を数えているところです。

これは電子ノギスを使って決められた枠の中にある
母樹の太さを計っているところです。この母樹の太さ
と数が新茶(一番茶)にとってはとても重要な事です。

さくらぎ農園の鈴木さんです。夏に刈落とした所からど
れだけ枝が伸び、適切な整枝(ならし)作業が出来て
いるかスケールを使って計っているところです。

茶園の畝の中を覗いて見ると2年前に深刈りをした切
断面が見えます。この時同時に内部の様子と夏からの
枝と葉の伸長と葉の付き具合(葉層=ようそう)を調べ
ます。

掛川グリーンファームの山崎さんです。チラシでお馴染み
の3人組の1人です。畝間の土を採取してその土の状態
を手で触って調べているところです。

いい土の色をしていますね。昔の地層でこの辺り一帯
は少し砂利間のところですがよく管理しているため大変
土の良い状態に成っています。

この土を持ち帰って専門の検査機関にお願いして
土壌検査をしてもらいます。


茶園の冬支度

2010年11月12日 | お仕事

  9月から12月にかけては茶園周りの山草や川の堤防、草を提供して
くれる土地の草刈など出来るだけ多く集めて冬期の茶園の防寒対策と
土と混ぜることによって良い腐葉土になり,有機質肥料の施肥ともなり
ます。この日は稲わらをカッターで細かく切って茶園へ敷いていく作業
をしています。


稲わらをカッターで切って腐食しやすいように細かくし
てから茶園の畝間に敷いていきます。桜木農園の鈴
木さん親子が息の合った作業をしています。

桜木農園の合葉さんが稲わらがいっぱい入った袋を
提げて畝に入って行きます。どっこいしょと!


畝にたっぷりと、しっかり根元まで敷いていきます。

畝にたくさん敷きつめられた稲わらです。この後軽く
耕運をして土と軽く混ぜ合わせて冬支度は万全です。


この時期11月がお茶の花が一番多く咲くころです。