一般にSF作家の始まりはフランスのジュール・ヴェルヌと英国のH・G・ウェルズだとされている。
このうちヴェルヌの作品は、私が小学生時代に夢中になって読んだものだった。
当時、日本語で翻訳され、出版されたものは全部読んだと思う。
大型書店に出かけて、入手の難しいものまで探した記憶がある。
ざっと作品を挙げてみると、
『月世界旅行』
『八十日間世界一周』
『十五少年漂流記』
『気球に乗って五週間』
『海底二万里』
『八十日間世界一周』
『皇帝の密使』
『黒いダイヤモンド』
『悪魔の発明』
『砂漠の秘密都市』
『地底旅行』
等・・・・。
他にも、たくさん読んだと思うが、タイトルが思い出せない。
どんな内容だったのかも、すっかり忘れてしまった。
恐らく世界中の男の子を夢中にさせていたのではないか?
フランス文学で、最も翻訳されているのがヴェルヌ作品だと聞いた。
読者数も圧倒的に多いと思う。
ヴェルヌは19世紀半ばから、19世紀末まで、次々と少年向け小説を生み出した。
「既知および未知の世界への驚異の旅」シリーズとして、刊行し、全てベストセラーになった。
19世紀後半の西洋諸国は世界中に進出して、次々と植民地化していた。
帝国主義時代に入ったのである。
少年たちは各地への冒険、征服物語を聞いて、胸を躍らせていたのだ。
科学の発達も進んでいた。
科学の力は、さらに未知の世界へと少年たちに夢を与えようとしていたのだ。
ヴェルヌの作品の背景には、このような時代の空気に満ちている。
ヴェルヌは19世紀の科学知識を元に、宇宙旅行、潜水艦、ヘリコプター、空調設備、
誘導ミサイル、映画、大量破壊兵器などの出現を予言している。
しかも世界中のヴェルヌの作品を読んだ多くの男の子たちが、
大人になって、科学者になった。
例えば、宇宙ロケットの開発の影にヴェルヌ作品の影響があるのは間違いない。
以前、NHK番組で『悪魔の発明』で登場する特殊爆弾の仕組みの
“連鎖反応”の説明を読んだ物理学者が、そこからヒントを得て、
核分裂エネルギーの応用に役立てた話があった。
ヴェルヌは現代史を動かしたのだ。
ところが、高校時代の世界史教科書に、ヴェルヌについての記述がない!
何でだ?
その代わり、19世紀の文学として、
古典主義のゲーテやシラー、
ロマン主義のバイロンやユーゴー、ハイネ・・・
写実主義、自然主義のバルザックやスタンダール、ドストエフスキー、モーパッサン、・・・
などが載っていた。
世界史試験に出るので、作者名と作品名を覚えなくてはならない。
だが、私は世界史教科書に載っている文学作品をどれも読んだことがなかった。
読んだことがあるのは、ヴェルヌのSFとか、
モーリス・ルブランの『怪盗ルパン』とか、
デュマの『三銃士』、『モンテ・クリスト伯』などだ。
だが、SFや推理小説、歴史小説は“大衆娯楽”として、価値が低いらしい。
卑しくも“文学”と名乗るには、○○○主義の系統に属する、
“高等”な作品でなければならないらしい。
ちょっと待て!!
歴史家は文学者ではないぞ!
価値の高い文学は、どうでも良いのではないか?
文化史で取り上げるべきは、
・多くの人々に影響を与えた
・現代でも影響がある
ものではないのか?
なるほど、ヴェルヌの作品は「人間を描く」点では、お世辞にも、傑作とは言いかねる。
特に作品中に登場する女性は、とても現実的ではないし、心理描写も深くない。
“文学的”に価値が低いことに、私だって同意する。
しかし“歴史的”には、どんなフランス文学よりも“価値”があると信じる。
このうちヴェルヌの作品は、私が小学生時代に夢中になって読んだものだった。
当時、日本語で翻訳され、出版されたものは全部読んだと思う。
大型書店に出かけて、入手の難しいものまで探した記憶がある。
ざっと作品を挙げてみると、
『月世界旅行』
『八十日間世界一周』
『十五少年漂流記』
『気球に乗って五週間』
『海底二万里』
『八十日間世界一周』
『皇帝の密使』
『黒いダイヤモンド』
『悪魔の発明』
『砂漠の秘密都市』
『地底旅行』
等・・・・。
他にも、たくさん読んだと思うが、タイトルが思い出せない。
どんな内容だったのかも、すっかり忘れてしまった。
恐らく世界中の男の子を夢中にさせていたのではないか?
フランス文学で、最も翻訳されているのがヴェルヌ作品だと聞いた。
読者数も圧倒的に多いと思う。
ヴェルヌは19世紀半ばから、19世紀末まで、次々と少年向け小説を生み出した。
「既知および未知の世界への驚異の旅」シリーズとして、刊行し、全てベストセラーになった。
19世紀後半の西洋諸国は世界中に進出して、次々と植民地化していた。
帝国主義時代に入ったのである。
少年たちは各地への冒険、征服物語を聞いて、胸を躍らせていたのだ。
科学の発達も進んでいた。
科学の力は、さらに未知の世界へと少年たちに夢を与えようとしていたのだ。
ヴェルヌの作品の背景には、このような時代の空気に満ちている。
ヴェルヌは19世紀の科学知識を元に、宇宙旅行、潜水艦、ヘリコプター、空調設備、
誘導ミサイル、映画、大量破壊兵器などの出現を予言している。
しかも世界中のヴェルヌの作品を読んだ多くの男の子たちが、
大人になって、科学者になった。
例えば、宇宙ロケットの開発の影にヴェルヌ作品の影響があるのは間違いない。
以前、NHK番組で『悪魔の発明』で登場する特殊爆弾の仕組みの
“連鎖反応”の説明を読んだ物理学者が、そこからヒントを得て、
核分裂エネルギーの応用に役立てた話があった。
ヴェルヌは現代史を動かしたのだ。
ところが、高校時代の世界史教科書に、ヴェルヌについての記述がない!
何でだ?
その代わり、19世紀の文学として、
古典主義のゲーテやシラー、
ロマン主義のバイロンやユーゴー、ハイネ・・・
写実主義、自然主義のバルザックやスタンダール、ドストエフスキー、モーパッサン、・・・
などが載っていた。
世界史試験に出るので、作者名と作品名を覚えなくてはならない。
だが、私は世界史教科書に載っている文学作品をどれも読んだことがなかった。
読んだことがあるのは、ヴェルヌのSFとか、
モーリス・ルブランの『怪盗ルパン』とか、
デュマの『三銃士』、『モンテ・クリスト伯』などだ。
だが、SFや推理小説、歴史小説は“大衆娯楽”として、価値が低いらしい。
卑しくも“文学”と名乗るには、○○○主義の系統に属する、
“高等”な作品でなければならないらしい。
ちょっと待て!!
歴史家は文学者ではないぞ!
価値の高い文学は、どうでも良いのではないか?
文化史で取り上げるべきは、
・多くの人々に影響を与えた
・現代でも影響がある
ものではないのか?
なるほど、ヴェルヌの作品は「人間を描く」点では、お世辞にも、傑作とは言いかねる。
特に作品中に登場する女性は、とても現実的ではないし、心理描写も深くない。
“文学的”に価値が低いことに、私だって同意する。
しかし“歴史的”には、どんなフランス文学よりも“価値”があると信じる。
「海底二万マイル」の続編、「海底二万リュ-」では人物描写はよくなっているのでしょうか?
一度、読んでみようかと思います。
ディズニーランド・パリのディスカヴァリーランド
ともにジュール・ヴェルヌを題材にしていて、視覚的にも楽しめます。
拾稔堂店長さま:
Vingt mille lieus sous les mers(海底2万哩)
の続編は、
L'ile mystérieuse(神秘の島/ミステリアスアイランド)
ではないかと思います。
TBありがとうございます
嬉しかったです
本がお好きなんですね
きっと、娘さんも本好きになりますよ
間違いないっ!!!(笑)
子供のころ、『海底二万海里』の映画や『八十日間世界一周』のアニメなど見てワクワクしていたのを思い出します。文学的評価は低くても、充分に想像力を刺激する読み物ですので、多くの子供たちに読んでもらいたいですね。
いやはや・・・お恥ずかしい。(^^;
ヴェルヌは大人になってから結構興味が湧いてきた方なのですが、空想と科学が溶け合って大変楽しいですね。
「悪魔の発明」など映画の方も面白かったです。
やはり 少年時代にヴェルヌを読まれたのですね
うらやましいかぎり
フランス文学がお好きなのでしょうか?
将来起こるかもしれない夢について、小説と言う手段を使って想像の翼を羽ばたかせる・・・素晴らしいですね。
現実だけを見ていたのでは科学の進歩はありえないと思うので、SFによって科学的ロマンを掲げた先駆者のヴェルヌはもっともっと評価されていいと思います。