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日本の救助隊には活躍させない思惑か!?

2008-05-20 21:26:54 | 中国
【四川大地震】中国との意思疎通不足など問題点も 日本の国際緊急援助隊

日本の国際緊急援助隊の第1陣、第2陣計60人は17日夜、
四川省綿陽市曲山(きよくさん)鎮に到着した。引き続き、
約60キロ離れた最大被災地の一つ、北川県に向かう。

被災地では、日本の国際緊急援助隊の活動を高く評価する声が上がっている。
その一方で、援助隊が誇る高度な専門性が十分に生かせない現場に送られるケースもあり

援助隊の効率的な活用をめぐっての日中間の意思疎通や、
事前調整の不足が目についている。

日本の援助隊は17日早朝、青川県の病院宿舎で28歳の母親と
生後2カ月の娘を遺体で発見した。母親は寝室で娘を抱きかかえるようにして死亡していた。
援助隊員は全員で遺体に黙祷(もくとう)し、遺族らが泣き崩れる中、遺体を搬出した。

「心より感謝します」
「一番乗りしてくれた。困っているときに助けてくれた真の友人」-。
日本隊の活動は周辺住民の間に知れ渡っている。
インターネットの掲示板には、救助隊への感謝やその礼儀、
規律の正しさを讃える声が集まっている。
被災地では、不足しているはずの食料や水を、
救助隊のためにわざわざ差し入れる住民もいた。

一方、中国側から援助隊に新たに指示された北川県の救助現場は、
生徒数約1500人の中学校。すでに軍が救助活動をした場所だ。
中国外務省の同行者が日本側に伝えたところでは、
まだ捜索や救助が実施されていない校舎が1、2棟あるという。

しかし、援助隊には生き埋めになったとみられる人数すら通知されず、
そのまま現地へ向かうよう指示を受けた。

記者団から「なぜ情報が入らないのか」「軍が活動した後の現場ばかりに向かわせるのか」
などと質問を受けた援助隊関係者は、「何も知らされていない」と答えるばかりだった。
隊員からも、「なぜ軍が活動したところにわれわれを行かせるのか」と首をかしげる者もいた。

母娘の発見現場は、生き埋めになった者がもともと3人しかいないとみられる場所だった。
しかも、援助隊が母娘の救出現場に到着したのは、四川省成都を出発してから
14時間後。現場は成都の空港から400キロ。綿竹市や都江堰市など、
成都から100キロの圏内には多くの学校や病院などの倒壊現場がある。
一刻も早い救助を求める被災者も、それだけ多い。

日本隊が入った現場周辺の山は半分が崩れ落ち、大量の土砂が町を覆っていた。
80メートルに渡り土砂に埋まった小学校もあった。
現場は、都市型災害救助という援助隊の専門とは、かけ離れた状況だった。

「学校や病院など、生存率の高い現場で成果を上げたい」。
複数の隊員がこうもらし、現場到着に予想外に時間がかかったことを残念がった。

援助隊の団長を務める小泉崇・外務省国際緊急援助室長は、
「中国にとって外国の援助隊受け入れは初めて」と中国への理解を示したが、
実態は、「現段階では生存率が1割程度にまで低下している」(隊員)だけに、
援助隊には今、効率的な活用が最も求められている。(野口東秀)

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普段は決して友好的にしたいとは思わない国ですが、今回の災害に関しては
「日本人」として出来るだけ多くの人間が助かって欲しいと思いますし、
亡くなられた方々には追悼念を感じます。

災害救助の為に派遣された日本の救助隊ですが、面子を重視する中国人が、
人民解放軍が調べた後に日本人が生存者を見つけたら「無能」の烙印を
押されるのを避けるためにすでに生存者はいないであろう場所を指定して、
日本の救助隊に捜索を指示しているのでは?という話しが出ています。

その真意は判断するのは難しいですが、人の命より面子や利害を重視する
中共政府のことを知っていれば、決して考えられない話でもありません。
個人の対面や利害のために、負傷し絶望の中で救助を待つ人たちを助けられる
可能性をなくした罪は重いです。

また、中国のメディアには人民解放軍が負傷者を救出するシーンを積極的に
流すように通達しているそうです。
普段から国民に人望もなく、敵意を向けられている軍のイメージアップに
この未曾有の危機を利用するあたりからして、自分たちの保身しか考えない
中共政府の薄汚い精神が見えます。

今回の日本の救助隊は結果的には生存者を発見することはなかったようです。
「命のリミット」と言われる72時間を過ぎ、生存者の可能性が低い地域を
捜索させたり、人がどれだけ存在するのかの情報も乏しく、暗中模索の状態で
捜索をしなければいけなかった救助隊のみなさんの苦労と助けられなかった
落胆は想像にかたくありません。
(日本などと比べるべくもなく、戸籍などしっかりしていない中国で
現在、そこにどれだけの人間がいるのか正確に知ることも不可能でしょう)

しかし、それでは災害にあい助けを求める人たちあれば、日本としては
救助の手を差し伸べるのが当然で、現地人やメディアなどには
紳士で懸命に救助を行う日本救助隊は好意的に受け止められたようです。
しょせん精神に根付いた「日本憎し」の感情は変わらないでしょうし、
「恩は感じても利益のためには殺すことが出来る」中国人ですから
過剰な受け止め方はしません。
ですが、それでも実りの少ない今回の救助において、せめてもの
有益な事柄だったのではないでしょうか。

中国人の感じた日本人の印象が、今後の日中に良い関係をもたらしてくれることを
望みますし、生存されている方々には、その後の感染症など問題も山積しているので
それらも良い方向に向かうことを祈ります。

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