気まぐれ徒然かすみ草ex

京都に生きて短歌と遊ぶ  近藤かすみの短歌日記
あけぼのの鮭缶ひとつある家に帰らむ鮭の顔ひだり向く 

短歌人4月号 同人のうた

2017-04-03 00:00:24 | 短歌人
動かざる足裏(あうら)に踏絵のキリストが「吾(あ)を踏みて立て」と夢に囁く
(有沢螢)

迷うため一駅手前で降りてみる二月の風を涼しく受けて
(猪幸絵)

衣料品売り場平常営業の静けさグンゼ八分袖あり
(柏木進二)

塩町の夜の空地に消残れる半畳ほどの雪の明るさ
(倉益敬)

消耗戦となりゆくばかりの介護なりさあれ『兵たりき』読む嘔吐こらへて
(武下奈々子)

福豆をひとつぶひとつぶ選りてゐるうちに百年経つ心地せり
(洞口千恵)

薄氷がジグソーパズルのやうに割れだれにでも死はたつた一回
(小島熱子)

山墓に水仙の花たむければやさしかりけり冬の陽射しは
(杉山春代)

降る雨に市電の青き火花散る記憶ありたりこの雨の午後
(藤原龍一郎)

はたらいてお金にかえて原付を少しうるさくする使い道
(斉藤斎藤)

**************************************

短歌人4月号、同人1欄より。

今日は、短歌人関西歌会のため奈良へ。毎年四月は奈良で行われている。行きは最寄り駅から地下鉄で近鉄奈良駅まで直通で快適に行くことができたが、帰りは京都駅で乗り換え、最寄り駅でまたバスに乗り換え。とにかく観光客が多い。日本語でない言葉を話す人もかなりいて、人の多さに感心する。乗り物では、スマホで音楽を聴いてさまざまなことをやり過ごす。
今日の詠草にアーモンドの花を詠んだ歌があった。こんな花です。

最新の画像もっと見る