密閉式(最近ではアラウンドイヤーとも言うらしいね)ヘッドホンは昔からあるヘッドホン形態。昔は室内で家人に迷惑をかけず大音量で聴きたいのに適してたけど、ウォークマン登場で音楽を連れ出すようになってからは大きさと重さが敬遠されて今はカナル(耳栓)式が主流です。
ところが人間とは業の深いもので「いつでもどこでも良い音を聴きたい」というニーズが高まり、メーカーも新しい飯の種になるから雑誌でアラウンドイヤータイプ特集をドンドンして、いつの間にかオーディオコーナーでもスペースを確保するようになってました。
カナル式が最初の人には新鮮に映る「密閉式」も、自分のような密閉式しかなかった時代に育った人間にはどうしても「古臭い」イメージしかなかったんです。
ところがよくお邪魔するBlogでマーシャルのヘッドホンを見てから物欲の導火線に火がついたようで、このタイプが気になって仕方がない(笑)。
んで、中古で見つけたのがこれ。そもそも知識がないからどのメーカーのどんなのが良いのか解らない、いやそもそも自分の耳ではある程度を超えるとどれも「良く」聴こえてしまう。なのでこれをチョイスしたのも造りが良さそうなのできっとそれなりの音を出すんじゃないかというのとプリントされたNCマークでした。決して店員が「千円引きます」というのに釣られたわけじゃ‥本当は釣られました。
NC、つまりノイズキャンセリングはウォークマンで宣伝してたから私でも知ってます。カメラで言うなら「高速連射」とか「手ぶれ補正」などの飛び道具に近い技術なので、音の違いがいまひとつ良く解らない私でもきっと解ると踏んだのだ。
早速帰りの電車で使ってみる。おぉぉ!車内の騒音が一気に下がったのを実感。これは使える。実は私、通勤時間が片道1時間近く掛かるのです。なのでウォークマンは必携。これからはキースジャレットのピアノソロも聴けるなぁ。早速「サンベアコンサート」を落とし込もう。あとクラシックも聴けますねぇ。もっともこちらはショスタコーヴィチの5番しかCDないのだ。しかし何よりボリュームを以前より上げる必要がなくなるのが嬉しい。
専用キャリングケースが用意されカバンにスッキリ収納できるのも実によろしい。重さが負担にになると思ったけど、パッドの造りが良く装着感が抜群でそれほど重さを感じない。むしろボリュームを上げない分だけカナル式より長時間では疲れないんではないかしら。まさに通勤向け。
使用電源は単四1本。最新モデルは何故かリチウムになったけど、やはり単四の方が後々助かる。
NCで有名なBOSEのコンフォートシリーズより優れているのが電池切れでもヘッドホンとして使用可能なこと(BOSEは電池切れで音が出なくなる)。出てくる音は「本当に同じヘッドホン?」かと疑うくらい貧弱になるんだけど、聴けなくなるよりはまし。
最後にノイズキャンセルの本当の凄さを実感したのは実は電車ではなかったのだ。病院の待合室で何気に掛けて最初にノイズキャンセルをオンにしたら、いきなり周囲のザワメキが消えて自分だけが静寂の中に居た。いや誇張じゃなくて自分だけが隔絶された別世界にワープした感覚。これにはビックリ。ザワツキをキャンセルできるんだ。
なるほどコードがデタッチャブル式なのはノイズキャンセルだけ使うための配慮だったんですね。例えばスタバなんかで読書とか書き物するときには効果抜群です。ある意味「静寂」は現代で最高のBGMかも知れません。