最前線の育児論byはやし浩司(Biglobe-Blog)

最前線で活躍するお父さん、お母さんのためのBLOG
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●マガジン(6-23日号)空の巣症候群

2010-06-06 15:49:28 | Weblog




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 子育て最前線の育児論byはやし浩司      6月   23日号
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【1】(子育てのこと)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

●愛情の勝利(2人のてんかん症の子どもをもって)

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現在、小学3年生のM男君と、小学
6年生のS男君が、同じ教室で
肩を並べて、学習している。
私の教室へ来るようになって、もう
5、6年になる。

そのM男君と、S男君のすばらしい点は、
何よりも、心が暖かいこと。
だれよりも、心が暖かいこと。
ほかの子どもたちと比較してみると、それが
よくわかる。
比較してみないと、わからない。
子どもが生来的にもつ(温もり)というのは、
そういうもの。

理由は、もちろん、愛情豊かな家庭環境で
育てられたこと。
とくに母親の、子どもたちにかける愛情が
すばらしい。
何もかも溶かし込んでしまうような、
おおらかな愛情で、お母さんはいつも
子どもたちを包んだ。

もちろん溺愛ではない。
テストの点数がどんなに悪くても、お母さんは、
いつも笑っていた。
そういうおおらかさである。

が、M男君も、S男君も、ともに、
小児てんかん症に苦しんだ。
長い闘病生活だった。
が、お母さんはめげなかった。
いつも明るい笑顔を絶やさなかった。
その病気についても、勉強した。
結果、「この子たちは叱ってはだめ」という
ことを学んだ。
だから父親には、いつもこう言ったという。

「お願いだから、どんなことがあっても、
この子たちを、叱らないで」と。
それがお母さんの口癖だったという。

その結果、……というより、こんなメールが
届いた。
読んだ。
うれしかった。
そのまま紹介する。
(一部省略したものの、原文のまま。)

バンザーイ!
おめでとう!
お母さんの勝利ですよ!!

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●林先生へ

おはようございます!

昨夜は、楽しいお話を聞かせていただき、有難うございました。
こちらこそお礼の連絡が遅くなり、
お詫びのメールまで頂いて、申し訳ありません。

弟のM男(小3)ですが、てんかんの症状が脳波にでなくなり、
薬(テグレトール)の服用を終了しました。
5/10で終了し、そろそろ薬の効果が消えている頃だとおもいます。

兄のS男(小6)が発病してから弟のM男もなり、その間8年間本当につらかったですが、
一番辛かったのは、毎日薬を飲んでいた本人達でしょう。
(二人とも最後の薬を飲んだ後、万歳しました。)

昨年夏S男は完治し、M男も今年の夏の検査で脳波に以上が無ければ、
完治に至ります。(病院に行かなくて良くなります)

「現実を受け入れる」中々出来なかったけど、
振り返れば、生きていく事の辛さや大切さを学んできたと思います。

仕事に追われる中、留守がちな母ですが、
今もまだ「本当にこれでいいのかな?」と思いながら
毎日を大切に生活してます。

まだまだ親子共々未熟ですが、はやし先生にお世話になりながら、
先生にお願いしたいと思います。

これからも、宜しくお願いします。

☆弟のM男の成長!!!

 昨年まで、授業態度を参観会で見ていたところ、
席に座っているのがやっとの事!(一人殻に閉じこもった状態)
授業なんて全然聞いていませんでした。

 今年4月の参観会では、回りの友達と楽しそうに話していて、
授業を聞いていないけど、ようやく授業に溶け込んでいる姿を見ました。
 嬉しかったです!

学校の先生方と色々ありましたが、明らかに変わった姿
M男は、担任の先生が好きなようで、話をしてくれます。
「今度の先生!美人だよ」って始業式に話してくれました。

 これからも二人の成長がたのしみです。


【2】(特集)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

●空の巣症候群

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60歳という年齢は、男性にとっても、
女性にとっても、たいへんな節目である。
この年齢前後に、多くの男性は仕事を離れ、
家庭に入る。
仕事をつづける人もいるが、現役時代の
ようなわけにはいかない。
量的にも、時間的にも、ぐんと減少する。
当然、収入も減少する。

一方、この年齢前後に、子どもたちは、
親の手を離れ、巣立っていく。
それまで「お父さん、お母さん……」と
近くにいた子どもが、そのままどこかへ
行ってしまう。
結婚すれば、なおさら。
家の中……というより、心の中に、ポッカリと
穴があく。

無気力感と脱力感。
それに空虚感。
中には、それが高じて絶望感すら覚える人もいる。
仕事一筋で生きてきた人ほど、その症状は重い。
子育て一筋で生きてきた人ほど、その症状は重い。

そうした症状を総称して、「空の巣症候群」という。

ある男性は、こう言った。
「退職と同時に、何もやる気が起きなくなってしまった」と。
またある女性は、こう言った。
「私の人生は、何だったの!」と。

男性が家庭に戻ったとき、歓迎されるとはかぎらない。
そのまま粗大ゴミとなるケースも少なくない。
それまで家庭を守ってきた(?)女が、外へ出る
ケースも少なくない。
「うちのダンナな家の中で、ゴロゴロしているだけ。
いっしょにいると、息が詰まる」と。

また子どもが巣立ちが原因となって、それが夫婦の関係が
ギクシャクすることもある。
間に、キレツが走ることもある。
ある男性はこう言った。
「息子が出て行ったとき、それまで夫婦をつないでいた
絆(きずな)が切れたような感じがしました」と。

『子はかすがい』とは、よく言う。
子どもが、夫婦の接着剤となっているケースは多い。
ほとんどが、そうではないか。
その子ども、つまり接着剤がなくなれば、当然、
夫婦の間に、すきま風が吹くようになる。

砂をかむような味気ない日々。
目標を見失って、フラフラと漂うような日々。
そこにいつものような時間があるはずなのに、
どれも色あせて見える。
輝きもない。

『空の巣症候群』がこじれて、離婚問題に発展する
ケースも少なくない。
男性にとっても、女性にとっても、この節目で人生の
一大転機を迎える。

が、転機といっても、先のある転機ではない。
その先に見えるのは、先細りの、暗いトンネル。
さんさんと輝く未来など、どこをさがしてもない。
が、それでも自分の体にムチを打って、仕事に行く。
「仕事」と言えるような仕事ではない。
「サラリーマン生活など、もうこりごり」と。
しかし、それしかすることがない。
……それしか、できない。
大きなビルの裏手に立って、車の交通整理をする。
ビルやマンションの管理人になったりする。

遊ぶといっても、余分なお金など、どこにもない。
仲間を連れ立って、安いバス旅行に行く。
それが精一杯。
ワイワイ騒いで、うっぷんを張らす。
しかし家に帰ってみても、そこにはだれもいない。
電気をつけて、冷めたご飯に、お茶をかけて口に運ぶ。

中には……ほどんどの男性と女性が、そうかもしれないが、
「それでも……」と思って、歯を食いしばる。
歯を食いしばって、立ち上がる。
かきむしるようにして、草の中から、小さな夢と
希望をさがす。
しがみつく。
『空の巣症候群』という症候群は、そうした一連の
症状を総称したもの。
言葉では理解できるかもしれない。
しかしその中身は、空の巣の中に身を落としたもの
でないと、わからない。

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●ではどうするか

 60歳なら60歳でよい。
多少の前後はあるかもしれない。
しかしその年齢を、第二の転機とするなら、その準備は、50歳のときから始めたらよい。
40歳でも早すぎるということは、ない。
そのころ収入にしてもピークを迎え、以後、下り坂へと向かう。
準備もなしに60歳を迎えると、ほとんどの人はまちがいなく、空の巣症候群に陥る。
この問題は、「どうすればいいか」ではなく、「どう予防したらいいか」、
そういう問題である。

 で、もしあなたが50歳なら、(40歳でもよいが)、自分が(すべきこと)の基礎を作
る。
(したいこと)ではない。
(すべきこと)である。
それを発見するだけでもよい。
あとは、それを少しずつ、育てていく。

●子育ての「限界」

 この時期、子育てに埋没する人もいる。
子育てに生きがいを見出し、「子育てこそ、私のすべて」と言う人もいる。
が、子育ては、けっして(生きがい)にはならない。
またしてはいけない。
そこに100%、自分を注入してはいけない。
100%、注入すればするほど、やがていつか子どもは、それを負担に思うようになる。
あるいはあなた自身が、子どもの望まない行動に出ることもある。
それが親子の間を、かえって遠ざけてしまう。

 今、若い人たちは、ささいなことを理由にし、またそれにこじつけて、親を見捨ててい
く。
ある男(=父親)は、自分の父母が、自分の子どもの運動会に来なかったという理由だけ
で、「親子の縁」(?)を切っている。
それまでに、いろいろあったのかもしれない。
そのときそれが爆発したのかもしれない。
どうであるにせよ、その結果、一方的に傷つくのは、いつも親の方ということになる。

●子離れの完成

 親は親で、できるだけ早い時期に子離れを完成させる。
わかりやすく言えば、子どもへの依存心を捨て去る。
子どもへの甘い期待と決別する。
そしてここが重要だが、「限度」(バートランド・ラッセル)をしっかりとわきまえる。
その時期には、個人差があり、家庭の状況によってもちがうだろう。
しかし早ければ、子どもが中学生になること。
遅くとも大学生になるころ。
そのころまでの完成させる。

 バートランド・ラッセルは、こう書き残している。

『私たちは子どもに対して、必要なことはする。
しかし限度を超えてはいけない。
その限度をわきまえている親子のみが、真の家族の喜びを与えられる』と。

●老後

 あとは自分の人生を考える。
自分の(命)を考える。
さらに具体的には、自分の老後を考える。
が、若い父親や母親には、それがわからない。
目が(下=子ども)のほうばかり向いている。
下ばかり向いているから、自分の顔にシワがふえ、体がたるんでいくことに気がつかない。

 しかし……。
子どもが巣立ったその瞬間、そこにドカッと待っているのは、老後。
そんなことは簡単な足し算をしてみれば、だれにでもわかること。
現在のあなたの年齢に、子どもが巣立つまでの年齢を足してみればよい。
それが現実ということになる。

●統合性

 話を戻す。

 何度も書いてきたが、老後の生きがいは、「統合性」によって決まる。
(すべきこと)と(現実にしていること)を一致させる。
それが「統合性」。

 いろいろな条件が、ある。
(すべきこと)は、無私、無欲でなければならない。
功利、打算が入ったとたん、統合性は霧散する。

 ある男性は、無料の植物観察会を開いていた。
毎月1回の観察会である。
参加者の数は、その日によってちがう。
雨の日になると、ときにゼロになることもある。
しかしその男性は、その場に行って、参加者が集まるのを待つ。
で、しばらく待って、だれもこないとわかると、そのまま帰っていく。

 その男性というのは、元理科教師。
年齢は80歳くらいと聞いた。
それを「統合性」という。

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空の巣症候群と統合性について書いた
原稿を、さがしてみる。
日付は、2009年の11月となっている。

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