【3月15日】
●畑作
昨夜遅く、床につく前、畑を見回った。
冬の冷気を残した、やさしい風が、頬をこすった。
無数に立てた棒の間で、風よけにつくったポリ袋が、ゆるやかに揺れる。
土のにおい。
肥料のにおい。
昨日、ショッピングセンターで、ネギの苗を買い足してきた。
それに併せて、畝(うね)を、一列、細く延ばした。
これからは畑作の季節。
部屋に入って、暖めたミルクに、ハチミツを溶かして飲む。
ミルクが9で、ハチミツが1。
それにココア、もしくはチョコレート、あるいはシナモンがあれば、少し。
これが私の好物。
床につく前には、欠かさない。
●DVD『リトル・ランナー』(英語名は、『Saint Ralph』)
夕食後、DVD『リトルランナー』を観る。
星は5つの、★★★★★。
2004年のカナダ映画。
終わりごろ、ボロボロと涙がこぼれた。
バックにやわらかく流れる、「Hallelujah」の音楽もすばらしかった。
劇場で公開されるから、よい映画とはかぎらない。
劇場で公開されないから、悪い映画とはかぎらない。
配給に乗らない映画の中にも、すばらしい作品はいくらでもある。
『リトルランナー』も、そのひとつ。
DVDを見終わってから、YOUTUBEで「Hallelujah」の曲を
探した。
何度も聴いた。
主役の少年の、飾らない、自然な演技がすばらしかった!
●ウォーキングマシン
今朝も、書斎に入る前に、ウォーキングマシンで軽く運動をした。
このところ、朝は、20分と決めている。
その20分がすむころには、背中から頭まで、ジワーッと身体が温まってくる。
寒い朝は、これがいちばん。
今朝は、寒かった。
ふとんから出るのがつらかった。
Hiroshi Hayashi+教育評論++March.2010++幼児教育+はやし浩司
【援助論】
++++++++++++++++
意識のズレというのは、恐ろしい。
ズレていても、それに気づくことはない。
脳のCPU(中央演算装置)そのものが、
ズレる。
が、それにとどまらない。
さらに恐ろしいことが、起きる。
ズレたまま、それを基準に、世界を見る。
たちえばこんな話がある。
A氏とB氏は、兄弟。
A氏は、ビジネスに成功して、かなりの余裕が
ある。
一方、B氏は、何をしても失敗。
B氏には、これといった定職もない。
暴力団に属しているといううわさもあるが、
下っ端。
貧乏のドン底を這うような生活をしている。
毎日の食事すら、ままならない。
そこでA氏は、B氏を何とか援助してやろうと、
ときどき庭仕事を頼むことにした。
最初は土日だけの、アルバイト的な仕事だった。
たいしか金額ではなかったが、そのつどA氏は
B氏に、現金で日当を払った。
が、B氏がA氏に感謝したのは、最初だけ。
B氏の仕事は、月を追うごとに雑になって
いった。
一度は、飼い主の犬がほえたことに腹を立て、
棒でたたいてけがをさせたこともある。
B氏は、短気だった。
それに気分屋で、言うことがクルクルと変わった。
で、A氏は、土日の仕事を断わることにした。
が、これにB氏のほうが、激怒した。
「仕事をよこさないなら、たいへんなことになる」と。
「暴力団の、元仲間を呼び寄せて、報復する」とまで、
言った。
意識のズレというのは、そういうもの。
A氏はB氏を、見るに見かねて、助けの手を伸ばした。
B氏は、それに感謝した。
しかし援助もしばらくつづくと、やがて当たり前になる。
さらにしばらくつづくと、援助される側が、それを
要求するようになる。
援助してもらっているという意識が、消える。
そしてB氏のように、それまでの恩義を忘れ、
逆に、「援助しなければ報復する」と、A氏を脅す。
ソウル発、聯合ニュースは、つぎのように
伝える。
++++++++++以下、聯合ニュースより++++++++++++++
【ソウル2010年3月14日聯合ニュース】
北朝鮮の朝鮮アジア太平洋平和委員会が4日の報道官談話で金剛山・開城観光事業の破棄を警告したことについて、週刊新聞「統一新報」は13日付で、「南朝鮮(韓国)当局に与えられた最後の機会であり警告」だと報じた。
北朝鮮ウェブサイトの「わが民族同士」が14日に伝えた。統一新報は、韓国当局が本当に金剛山・開城地区観光の再開を考え、南北関係がさらに取り返しのつかない対決局面に駆け上がることを望まないなら、ア太平和委員会報道官談話に慎重に対処しなければならないと主張している。
この報道官談話発表後の韓国側当局者らの発言についても言及し、「事態の厳重性にまったく気付かない愚鈍な行為にほかならない」と非難した。
また、韓国当局は、機会はいつでも訪れるものではなく、時間は常に彼らだけのために流れるのではないということを知るべきだと指摘。「彼らの固執的でふそんな態度が観光再開はもちろん北南(南北)関係に及ぼすことになる厳重な結果を正しく知り、分別をもって身を処すとよい」と威嚇した。
++++++++++以上、聯合ニュースより++++++++++++++
●何も韓国の肩をもつわけではないが……
この記事は、読めば読むほど、「?」マークが並ぶ。
援助してもらう側が、逆に、援助してくれる側を、脅迫している。
要するに韓国は、観光事業を再開して、金(マネー)をよこせと言っている。
別のニュースでは、「観光事業を再開しないなら、(韓国側が建てた設備すべてを)、
没収する」と、韓国側を脅している。
しかしこの論法すべてが、おかしい。
私たちのもつ常識(意識)と、大きくかけ離れている。
が、何も韓国の肩をもつわけではない。
今から25~30年ほど前、これとまったく同じことを、韓国は日本に対して
繰り返していた。
そのためにストにつぐ、スト。
嫌気がさした日本企業は、韓国からつぎつぎと撤退した。
が、韓国人は、日本国内まで追いかけてきて、「金よこせ!」を繰り返した。
もちろん設備は、「補償」と称して、そのまま韓国側が、没収。
●独裁国家
話は少し脱線するが、発達心理学の世界には、「自己愛」という言葉がある。
自己中心性が極端に肥大化した状態を、「自己愛」という。
つまり自己中心性のかたまりのような人を、「自己愛者」と呼ぶ。
やることなすこと、自分勝手。
自分のことしか考えない。
「自分だけがよければ、それでいい」と。
自分の失敗すら、他人のせいにする。
軽蔑してさしつかえない人ということになる。
現在のK国を見ていると、まさにその感じがする。
とくにK国のように、きわめて独裁色の濃い国では、独裁者の心情がそのまま、
国の姿勢となって外に現れる。
K国のおかしさイコール、あの独裁者のおかしさと考えてよい。
が、それにしても、常識をはずれている。
問題は、しかし、そのことではなく、どうしてこうまで意識がたがいにズレて
しまうかということ。
似たようなことを、私たちも、日常生活の中で経験する。
冒頭に書いたような話は、いくらでもある。
●援助
話を戻す。
日本は戦後、毎年数兆円規模の海外援助を繰り返してきた。
国連への供出金も、相当な額になる。
しかしその分だけ、外国の国々が日本に感謝しているかというと、それはない。
日本のバブル経済がはじけたとき、それを笑った国はあるが、日本を助けて
くれた国は、ゼロ。
韓国や中国にいたっては、「援助を止めるな」「もっと金をよこせ」と要求してきた。
おおざっぱな言い方だが、大筋では、まちがっていない。
つまりここに「援助」の落とし穴がある。
援助される側は、(感謝)→(当然)→(要求)→(脅迫)というプロセスを経て、
「援助の意味」そのものを空洞化させてしまう。
だからというわけでもないが、知人、友人関係、さらには親子関係においても、
「援助」するときは、慎重にしたらよい。
一度、(保護)(依存)の関係ができてしまうと、保護する側は、一方的に保護し、
依存する側は、一方的に依存するようになる。
それを断ち切ることもできなくなる。
意識そのものが、ズレてくる。
話を戻すが、現在の韓国とK国との関係が、その一例ということになる。
●『いっしょに釣りに行け』
私たちは、常に自分の意識をもとに行動する。
それが私たちにとっては、「常識」ということになる。
しかし同時に、そうした意識を、絶対的なものと思ってはいけない。
たとえば援助してやるばあいも、援助するすることによって、相手は感謝している
はずと、考えやすい。
が、そういう意識ほど、アテにならないものはない。
さらに厳密に言えば、金銭的な援助には、意味がない。
これには、先にも書いたように、知人、友人関係、さらには親子関係においても、
同じ。
もちろん国際関係においても、同じ。
だからイギリスでは、こう言う。
『(子どもの心をつかみたかったら)、釣り竿を買ってやるより、いっしょに釣りに行け』
と。
つまり『金でモノを買ってやるより、いっしょに苦楽を共にせよ』と。
この格言は、あらゆる場面に通用する。
またそれによってのみ、たがいの意識のズレを防ぐことができる。
国際的な「援助」を考えるときの一助になればうれしい。
(はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司 BW はやし浩司 援助論 自己愛者 援助 意識のズレ 常識のズレ)
Hiroshi Hayashi+教育評論++March.2010++幼児教育+はやし浩司
●畑作
昨夜遅く、床につく前、畑を見回った。
冬の冷気を残した、やさしい風が、頬をこすった。
無数に立てた棒の間で、風よけにつくったポリ袋が、ゆるやかに揺れる。
土のにおい。
肥料のにおい。
昨日、ショッピングセンターで、ネギの苗を買い足してきた。
それに併せて、畝(うね)を、一列、細く延ばした。
これからは畑作の季節。
部屋に入って、暖めたミルクに、ハチミツを溶かして飲む。
ミルクが9で、ハチミツが1。
それにココア、もしくはチョコレート、あるいはシナモンがあれば、少し。
これが私の好物。
床につく前には、欠かさない。
●DVD『リトル・ランナー』(英語名は、『Saint Ralph』)
夕食後、DVD『リトルランナー』を観る。
星は5つの、★★★★★。
2004年のカナダ映画。
終わりごろ、ボロボロと涙がこぼれた。
バックにやわらかく流れる、「Hallelujah」の音楽もすばらしかった。
劇場で公開されるから、よい映画とはかぎらない。
劇場で公開されないから、悪い映画とはかぎらない。
配給に乗らない映画の中にも、すばらしい作品はいくらでもある。
『リトルランナー』も、そのひとつ。
DVDを見終わってから、YOUTUBEで「Hallelujah」の曲を
探した。
何度も聴いた。
主役の少年の、飾らない、自然な演技がすばらしかった!
●ウォーキングマシン
今朝も、書斎に入る前に、ウォーキングマシンで軽く運動をした。
このところ、朝は、20分と決めている。
その20分がすむころには、背中から頭まで、ジワーッと身体が温まってくる。
寒い朝は、これがいちばん。
今朝は、寒かった。
ふとんから出るのがつらかった。
Hiroshi Hayashi+教育評論++March.2010++幼児教育+はやし浩司
【援助論】
++++++++++++++++
意識のズレというのは、恐ろしい。
ズレていても、それに気づくことはない。
脳のCPU(中央演算装置)そのものが、
ズレる。
が、それにとどまらない。
さらに恐ろしいことが、起きる。
ズレたまま、それを基準に、世界を見る。
たちえばこんな話がある。
A氏とB氏は、兄弟。
A氏は、ビジネスに成功して、かなりの余裕が
ある。
一方、B氏は、何をしても失敗。
B氏には、これといった定職もない。
暴力団に属しているといううわさもあるが、
下っ端。
貧乏のドン底を這うような生活をしている。
毎日の食事すら、ままならない。
そこでA氏は、B氏を何とか援助してやろうと、
ときどき庭仕事を頼むことにした。
最初は土日だけの、アルバイト的な仕事だった。
たいしか金額ではなかったが、そのつどA氏は
B氏に、現金で日当を払った。
が、B氏がA氏に感謝したのは、最初だけ。
B氏の仕事は、月を追うごとに雑になって
いった。
一度は、飼い主の犬がほえたことに腹を立て、
棒でたたいてけがをさせたこともある。
B氏は、短気だった。
それに気分屋で、言うことがクルクルと変わった。
で、A氏は、土日の仕事を断わることにした。
が、これにB氏のほうが、激怒した。
「仕事をよこさないなら、たいへんなことになる」と。
「暴力団の、元仲間を呼び寄せて、報復する」とまで、
言った。
意識のズレというのは、そういうもの。
A氏はB氏を、見るに見かねて、助けの手を伸ばした。
B氏は、それに感謝した。
しかし援助もしばらくつづくと、やがて当たり前になる。
さらにしばらくつづくと、援助される側が、それを
要求するようになる。
援助してもらっているという意識が、消える。
そしてB氏のように、それまでの恩義を忘れ、
逆に、「援助しなければ報復する」と、A氏を脅す。
ソウル発、聯合ニュースは、つぎのように
伝える。
++++++++++以下、聯合ニュースより++++++++++++++
【ソウル2010年3月14日聯合ニュース】
北朝鮮の朝鮮アジア太平洋平和委員会が4日の報道官談話で金剛山・開城観光事業の破棄を警告したことについて、週刊新聞「統一新報」は13日付で、「南朝鮮(韓国)当局に与えられた最後の機会であり警告」だと報じた。
北朝鮮ウェブサイトの「わが民族同士」が14日に伝えた。統一新報は、韓国当局が本当に金剛山・開城地区観光の再開を考え、南北関係がさらに取り返しのつかない対決局面に駆け上がることを望まないなら、ア太平和委員会報道官談話に慎重に対処しなければならないと主張している。
この報道官談話発表後の韓国側当局者らの発言についても言及し、「事態の厳重性にまったく気付かない愚鈍な行為にほかならない」と非難した。
また、韓国当局は、機会はいつでも訪れるものではなく、時間は常に彼らだけのために流れるのではないということを知るべきだと指摘。「彼らの固執的でふそんな態度が観光再開はもちろん北南(南北)関係に及ぼすことになる厳重な結果を正しく知り、分別をもって身を処すとよい」と威嚇した。
++++++++++以上、聯合ニュースより++++++++++++++
●何も韓国の肩をもつわけではないが……
この記事は、読めば読むほど、「?」マークが並ぶ。
援助してもらう側が、逆に、援助してくれる側を、脅迫している。
要するに韓国は、観光事業を再開して、金(マネー)をよこせと言っている。
別のニュースでは、「観光事業を再開しないなら、(韓国側が建てた設備すべてを)、
没収する」と、韓国側を脅している。
しかしこの論法すべてが、おかしい。
私たちのもつ常識(意識)と、大きくかけ離れている。
が、何も韓国の肩をもつわけではない。
今から25~30年ほど前、これとまったく同じことを、韓国は日本に対して
繰り返していた。
そのためにストにつぐ、スト。
嫌気がさした日本企業は、韓国からつぎつぎと撤退した。
が、韓国人は、日本国内まで追いかけてきて、「金よこせ!」を繰り返した。
もちろん設備は、「補償」と称して、そのまま韓国側が、没収。
●独裁国家
話は少し脱線するが、発達心理学の世界には、「自己愛」という言葉がある。
自己中心性が極端に肥大化した状態を、「自己愛」という。
つまり自己中心性のかたまりのような人を、「自己愛者」と呼ぶ。
やることなすこと、自分勝手。
自分のことしか考えない。
「自分だけがよければ、それでいい」と。
自分の失敗すら、他人のせいにする。
軽蔑してさしつかえない人ということになる。
現在のK国を見ていると、まさにその感じがする。
とくにK国のように、きわめて独裁色の濃い国では、独裁者の心情がそのまま、
国の姿勢となって外に現れる。
K国のおかしさイコール、あの独裁者のおかしさと考えてよい。
が、それにしても、常識をはずれている。
問題は、しかし、そのことではなく、どうしてこうまで意識がたがいにズレて
しまうかということ。
似たようなことを、私たちも、日常生活の中で経験する。
冒頭に書いたような話は、いくらでもある。
●援助
話を戻す。
日本は戦後、毎年数兆円規模の海外援助を繰り返してきた。
国連への供出金も、相当な額になる。
しかしその分だけ、外国の国々が日本に感謝しているかというと、それはない。
日本のバブル経済がはじけたとき、それを笑った国はあるが、日本を助けて
くれた国は、ゼロ。
韓国や中国にいたっては、「援助を止めるな」「もっと金をよこせ」と要求してきた。
おおざっぱな言い方だが、大筋では、まちがっていない。
つまりここに「援助」の落とし穴がある。
援助される側は、(感謝)→(当然)→(要求)→(脅迫)というプロセスを経て、
「援助の意味」そのものを空洞化させてしまう。
だからというわけでもないが、知人、友人関係、さらには親子関係においても、
「援助」するときは、慎重にしたらよい。
一度、(保護)(依存)の関係ができてしまうと、保護する側は、一方的に保護し、
依存する側は、一方的に依存するようになる。
それを断ち切ることもできなくなる。
意識そのものが、ズレてくる。
話を戻すが、現在の韓国とK国との関係が、その一例ということになる。
●『いっしょに釣りに行け』
私たちは、常に自分の意識をもとに行動する。
それが私たちにとっては、「常識」ということになる。
しかし同時に、そうした意識を、絶対的なものと思ってはいけない。
たとえば援助してやるばあいも、援助するすることによって、相手は感謝している
はずと、考えやすい。
が、そういう意識ほど、アテにならないものはない。
さらに厳密に言えば、金銭的な援助には、意味がない。
これには、先にも書いたように、知人、友人関係、さらには親子関係においても、
同じ。
もちろん国際関係においても、同じ。
だからイギリスでは、こう言う。
『(子どもの心をつかみたかったら)、釣り竿を買ってやるより、いっしょに釣りに行け』
と。
つまり『金でモノを買ってやるより、いっしょに苦楽を共にせよ』と。
この格言は、あらゆる場面に通用する。
またそれによってのみ、たがいの意識のズレを防ぐことができる。
国際的な「援助」を考えるときの一助になればうれしい。
(はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司 BW はやし浩司 援助論 自己愛者 援助 意識のズレ 常識のズレ)
Hiroshi Hayashi+教育評論++March.2010++幼児教育+はやし浩司