最前線の育児論byはやし浩司(Biglobe-Blog)

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●子どもの自我がつぶれるとき

2009-06-02 07:28:49 | Weblog
【子どもの自我がつぶれるとき】



●フロイトの自我論 



フロイトの自我論は有名だ。それを子どもに当てはめてみると……。



 自我が強い子どもは、生活態度が攻撃的(「やる」「やりたい」という言葉をよく口にする)、も
のの考え方が現実的(頼れるのは自分だけという考え方をする)、創造的(将来に向かって展
望をもつ。目的意識がはっきりしている。目標がある)、自制心が強く、善悪の判断に従って行
動できる。



 反対に自我の弱い子どもは、ものごとに対して防衛的(「いやだ」「つまらない」という言葉をよ
く口にする)、考え方が非現実的(空想にふけったり、神秘的な力にあこがれたり、まじないや
占いにこる)、一時的な快楽を求める傾向が強く、ルールが守れない、衝動的な行動が多くな
る。たとえばほしいものがあると、それにブレーキをかけることができない、など。



 一般論として、自我が強い子どもは、たくましい。「この子はこういう子どもだ」という、つかみ
どころが、はっきりとしている。生活力も旺盛で、何かにつけ、前向きに伸びていく。反対に自
我の弱い子どもは、優柔不断。どこかぐずぐずした感じになる。何を考えているかわからない
子どもといった感じになる。



●自我は引き出す



その自我は、伸ばす、伸ばさないという視点からではなく、引き出す、つぶすという視点から考
える。つまりどんな子どもでも、自我は平等に備わっているとみる。子どもというのは、あるべき
環境の中で、あるがままに育てれば、その自我は強くなる。



反対に、威圧的な過干渉(親の価値観を押しつける。親があらかじめ想定した設計図に子ども
を当てはめようとする)、過関心(子どもの側からみて息の抜けない環境)、さらには恐怖(暴力
や虐待)が日常化すると、子どもの自我はつぶれる。そしてここが重要だが自我は一度つぶれ
ると、以後、修復するのがたいへん難しい。たとえば幼児期に一度ナヨナヨしてしまうと、その
影響は一生続く。とくに乳幼児から満四~五歳にかけての時期が重要である。



●要は子どもを信ずる



 人間は、ほかの動物と同様、数一〇万年という長い年月を、こうして生きのびてきた。その過
程の中でも、難しい理論が先にあって、親は子どもを育ててきたわけではない。こうした本質
は、この百年くらいで変わっていない。子育ても変わっていない。変わったと思うほうがおかし
い。要は子ども自身がもつ「力」を信じて、それをいかにして引き出していくかということ。子育
ての原点はここにある。



(参考)

●フロイトの自我論



 ジークムント・フロイト(オーストリアの心理学者、一八五六~一九三九)は、自我の強弱によ
って、人の様子は大きく変わるという。それを子どもに当てはめて考えてみたのが、次の表で
ある。



自我……意識される客体としての自己に対して、自分を意識する主体(哲学)。個々の心理現
象を、一貫した全体的な「自分」として意識する体験(心理学)。人格の中枢機関(精神分析)な
ど。自我のとらえ方は、必ずしも一致していない。英語ではego、selfという。

(はやし浩司 家庭教育 育児 育児評論 教育評論 幼児教育 子育て はやし浩司 子ど
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