建設現場の卵

建設現場からのエッセイ。「建設現場の子守唄」「建設現場の風来坊」に続く《建設現場の玉手箱》現場マンへ応援歌。

塗装工事1

2010-03-29 13:06:20 | Weblog


塗装工事が始まる頃で現場の進捗事態が推測出来るのだ。

躯体工事が遅れ気味の状態になっていれば、
下塗りだけでも済ませておこう」
と、気が急くのも無理はないものの、コンクリートやモルタルの下地が
乾いていなければどうにもならない。
竣工検査日は言うに及ばず、竣工日当日もまだ塗装をしている現場も多く
見たものだ。

仕上げ工事の最終が色付けであるので、工事が遅れているのが塗装屋さん
の責任みたいに見えるのは、仕方のない職業のようだが、実態を分かって
あげたいものだ。

階段の手摺とか建具の扉とかはそれぞれの職人さんが取り付けてからが、
塗装屋さんの仕事始めになって、
「塗った所が傷ついた」とか「汚れた」とかで,
竣工しても補修用に色を残している。

塗装工事は何回塗るとかの決まりがあっても、決められた塗り回数以後は
「追加工事代の請求だ」との話は、あまり聞かない。

『ペンキ塗りたて』の小さな張り紙があっても、触ってみて、
「まだ乾いてないかな?」
と塗装屋さんの仕事を増やす人もいるものだ。

塗装工事を監督しながら、クダラン事をしていた(今もしているかも)話
がある。

 塗料の入った一斗缶(18㍑)を現場搬入時に数量が確認出来るように積
んで写真を数枚も撮る。

 塗装面積に対して塗布量が決められているから、大概の塗料数量は計算
出来る。

 例えば、トイレの天井だけ塗るにしてもその色の必要量を計算して、納
入写真を撮る。
建物全体の塗装面積は見積資料にあるものの、男女のトイレは普通では色
が違っているので、塗料の色毎に搬入数量を計算するのは、誰の仕事なの
だろうか。

『色々』と言う言葉のように、建設現場にて使う色は三~五色では納まら
ない。
塗装工事の色毎への気配りは色事の話に似て、綺麗な中にも面倒と思うと
前に進まない。

塗装面積を計算すれば青色
22缶、肌色30缶、アイボリー45缶…色は濃淡・
つやの量も様々であるし、塗る場所に於いても水性・油性・樹脂の他にも
多種あるし,
JIS1種2種とか、木に塗る場合と鉄面に塗る場合など、
材料搬入までの準備が煩わしいものだ。

色の三原色を持ってきて、塗装職人さんが色を調合するものと思ってい
たが、建設現場の塗装の量を思えば、塗料メーカーが品種・材種・規格に
適合した調合したものを、職人さんが塗ればいいだけになったのは、大進
歩である。

(見方を変えればクロス屋さんが指定メーカーのクロスを貼るのと同じ
かな?ただ貼るだけ…ただ塗るだけ…ならばネ)

さて、現場搬入した一斗缶は空になっても処分が出来ないのである。

空になった缶をそろえて潰して、これまた数量がわかるように撮影する。
 潰れた缶は見苦しい形になっていて、塗料の残りが缶の表面にこぼれ出て
いる。

「これを写真に撮って何の意味があるの?」
「さあ、昔から役所の仕事では塗装工事の提出写真に必要だから」

 予定量を塗ったら空き缶になって、空き缶の数で塗った事を証明出来る
からなんて本気で思っていたのだろうか。

塗料は刷毛からボタボタこぼれて床や手にまで付くし、丁寧に塗装して
塗料が缶に残った場合は地面に捨ててでも、とにかく空缶を大切に集めて
写真を撮れば、塗装監理が終わったような話である。

「クダラナイ」といえば同感出来るし、『ヤレ!』と言われても、
《やってられない》話である。

 ペンキを頭からかぶるようなシーンが、映画や劇に出て来るのは塗装屋
さんから見れば、パイを顔面にぶつける喜劇のようで、侮辱されたような
気分になるのではあるまいか。

  《塗装工事2へ 続く》

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交通安全対策・比較(3)

2010-03-15 09:10:31 | Weblog

名古屋という土地柄は変わっている。

 たまたまその交差点で運転手とパトカーのハチ合わせかと思ったら、15分もしな
い内にまた同じパトカーが右側から来る車に対して、隠れるように定位置の如く止
まっている。(まだまだ反則切符を切ってや
るぞ~)

「あんたには駐車禁止はないの?」
と聞きたいよね。
捕まえる為に赤色回転灯もピカピカ廻さないで止まっているのは、捕まえるのが
仕事と言う事になり、交通安全指導対策(死亡事故撲滅)の為に路上駐車している
のでなくて、交通違反者を待ち構えているのでしょうから、安全に対して私は腑に
落ちないのである。

 建設現場でトラックからホースを引っ張らざるを得ない仕事でも、仕事だから仕
方ないと説明しても駐車禁止だから車を移動させろと何度も命令を受けた。

 警察官の仕事も建設現場の仕事も大義名分の『仕事』としては同じである。
仕事の中の一つに『安全・無事故対策』がある筈なのです。

安全・交通安全・安全運転を掲げている愛知県警にもう一つ言わせて頂こう。
 
名四国道(名古屋~四日市)は高架を含んだ一般道路であるが、平気で時速
80㎞で
走行しているのを、取り締まらない。
時速
70㎞走行ならば遅い部類で夜間は90㎞越えは常識である。

 名古屋に赴任して来た当初は60㎞で走っていたら、長距離運転手から一撃を食わ
される寸前の恐怖を味わったのは二度や三度ではありませんでした。

 法を守っているのに他県ナンバーの車だったからか
「チンタラ走るなタワケ(馬鹿者)!」
と追い越されざまに急ブレーキをかけられて、注意と言うか叱られたのだ。

  愛知県警に質疑したら、
あんなところではスピード違反は取り締まれないから」
 には、驚いたしネズミ捕りさえ行っていないとの裏情報が生きているとは…。

 暗黙の暴走道路を、名古屋人は走っているのだから、運転は上手かも知れないが
一たび事故になれば大事故は免れない。

 それでも、何とかしようという対策は《スピード落とせ・静かに走行》の排気ガス
汚れた看板ばかりであって、安全走行の原則・死亡事故の絶滅対策とは言い難い。

 その反面、都市高速と言う全線高架道路では、走行距離で換算すると日本一高い
高速料金でありながら制限時速
60㎞であり、時速80㎞出せば当然パトカーは追っか
けて来る。

 高い高速料金を払っても制限速度が遅く、タダで走れて猛スピード走行が混在する
道路の安全監理・交通安全は誰が本気で取り組んでいるのだろうか。
 
 
警察官は事故の後処理に追われて人手が不足との声も聞こえて来るが、命に係る
ことに手を出し惜しみして他人まかせにしていて、電柱の影で安全を言っても
「死亡事故死者は減らない」
と 何故気がつかないのでしょうか?

それとも気がついているけれども何ともならないから、腹いせに捕まえられると
ころに出向いて、市民から更に嫌われる仕事を続けていらっしゃるのでしょうか?

国家に意見を言っているのではありません。市民が安全に交通事故から身を守れ
るような方針は誰に頼めば叶えていただけるのかを知りたいのです。
建設現場の安全監理と比較して無事故対策の本気度があるのでしょうか?

 最初にも言いましたが『誰の為の交通安全』なのですか・・・。

《続く》・・・コメント待ってるからね~

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交通安全対策・比較(2)

2010-03-01 08:41:46 | Weblog

 取り締まらなければ死亡事故が発生するような、また取り締まる価値のある危険
直結場所こそ、警察官が前に出れば事故防止であり安全対策と言えませんか?

 それとも反則金を徴収する為には隠れることも必要なのでしょうか?

徴収する為ではなく安全の為と言われるのならば、厳重注意で済むことです。

人と車の接触事故のない場合ならば,
「一旦停止は完全停止ですよ」
教えれば済む事だ。

 だが現実は、小さな交差点の左側にある道路にパトカーを隠すように止めて、一旦停止違反しかも
『完全に停止』
していなければ法令違反だと目を光らせて、
「ブレーキランプはついたのを見たが停止してない」
と左側から急発進して急に回転灯を廻して追跡して出ている。

 警察官二人が停止していないのを見たのが証拠だと運転者に迫る。

 狭い道路で徐行運転しているような時でも、
「見たとか見てない・止まったとか止まっていない」
と確たる証拠はないまま警察官の言いなり になる。

 裁判してもいいのだが、警察官二人の証言が《正しい》という判決が何度も出
ているらしい。

 日本の警察官は法を守り、軽犯罪すら全くないという《全員が正しい警察官》
であるならば警察官の証言は絶対のものであろうが、警察官が犯罪者の場合も多
くあり、その上司が謝っている御時世でありながら、警察官の行状がいつも正し
いと言えるのだろうか。

「謝って済めば警察はいらない」
と言う俗語があるが、警察官の上司とは、謝れば済まされるものなのですか?

「警察官だって間違いがある」
と頭を下げて言い訳をするのであれば、国民はもっと間違うし、間違っても謝る
ことすら出来ないまま、反則金を納める法令のどこに安全対策があるのですか。

 徐行運転していて人も車も前にいなくて、ブレーキは踏んだが完全に停止はしな
かったのを見逃せと言うのではありません。
その場の交通状況で判断して欲しい。

「済みませんでした、以後気をつけます」
 と警察官のトップは堂々と謝っているのに、運転者は同じ言葉を何故一度も言えな
いのはどうしてだ。

 左右確認して完全停止(3秒停止)はしなかったけれど何もなかった状態でも、何
が何でも反則金を徴収するより、犯罪警察官の上司のように
「済みません…これからは完全に停止します」
と運転者が謝る場合があっても良いでしょう。

 
一旦停止の場所で事故が起きた場合に当事者の責任を重くすれば良いのであって、
その場に事故の要因がなければ、止まる必用のないところに取り締まり用の止まれ
の標識を立てているのです。
 死亡事故を撲滅させる為に一旦停止の標識が設置してある訳じゃないって事だ。
 今、この場で一旦停止無視だから衝突事故が発生した訳でもないし、死亡事故撲滅
運動のスローガンに、この隠れた取締りは考え物ではないだろうか。

 危ないから止まれと言うならば、危なければ危険を取り除き、事前の手を打つのが
建設現場では常識》です。
看板を設置して物陰から眺めていての交通事故対策、それが死亡事故者の数を減らせね
ばならない『この地域の緊急安全対策』にどう繋がっているのか…
 
  それに、名古屋という土地柄は変わっている。

 《交通安全対策・比較 3へ 続く》・・

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