建設現場の卵

建設現場からのエッセイ。「建設現場の子守唄」「建設現場の風来坊」に続く《建設現場の玉手箱》現場マンへ応援歌。

交通安全対策・比較(1)

2010-02-10 08:44:58 | Weblog

 

       

 
国家警察に喧嘩を売る気は全くありません。
 
 しかし、警察の交通安全対策を見ると、安全の根源が建設現場の「安全」
の感覚とどうも違う気がするから、個人的な偏見から「誰の為の安全」
守っているのか話をしたい。

 私の住んでいる愛知県を例にして申し訳ないが、忌憚無く述べさせて
頂く。

 愛知県は毎年のように交通事故死者全国一である。二位になったとし
ても一位と大差はないのでありながら、安全運転により死亡事故を減らす
方向性が、私には見えない。

 建設現場では特に重大災害・死亡事故に対して事前に危険予知対策を施
す対策をしている。
 例えば墜落してから事情聴衆しても仕方がないので、落ちる危険性のあ
る場所にはネットを張り、毎日のように事故が無いようにチェックする。

 建設現場の事故も交通事故も《安全対策》の根底は同じ筈であり、事故
を防ぐ行動・仕草の内容によって、建設現場は無災害竣工が達せられるが、
交通安全を叫びながら、不名誉記録を返上できないのは何故かと思う。

 人気女性タレントを一日警察署長として呼べば、交通事故が減る女神な
んてまさか本気ではあるまいし、もっと別の安全監理対策があるでしょう。

 さて------本題。
 車を運転していて、いつも思うのであるが、信号は誰の為のものなのだろ
うか。

 歩行者を保護する為に信号を設置して、車を止めて歩行者を守るのでな
くて、車の邪魔にならないように
「歩行者は瞬時に横断歩道を渡れ」
の如く歩行者用の青信号時間は短い。

 事故は信号のある場所で、しかも大きな同じ場所の交差点で死亡事故
が度々発生しているのだが、事故処理はするけれども事故が起こらないよ
うな方法がなされていない。
 
 事故の多い交差点付近の建物に自動カメラを設置して、どちらの車の運
転者が信号を無視したから…と言う事故解明の為の道具からは事故防止に
はなりません。
 
 私が疑問に思うのは、小さな交差点での安全の対処の仕方です。
   
5メートル幅もない一方通行道路上の《駐車違反の車は無視》しながら
「止まれ」
の標識がある電信柱の影に二人で隠れて、一旦停止違反を捕まえる行為
が『安全対策』なのだろうか。死亡事故が絶滅になるのだろうか。

 捕まえるから安全になるのか、事故を防ぐ行動が安全なのか本質を選
んで欲しい。
 
 
建設現場では開口部があればネットとか蓋を先ず整備して、作業者が墜
落しないように手前に手すり等を設置して安全を監理している。
 ネットを外したり穴が空く状態になれば、隠れたままで落ちる可能性を
待つような事は決してしない。

 《隠れて安全監理》をしていたら、目の前で落ちる人を助けられないの
は誰でもわかる。

 交差点の手前で安全を注意するように警察官が立ってくだされば、歩行者
も車にも事故は起こらない。一旦停止違反を捕まえるが為に隠れていて、
「一旦停止をしなかったから反則切符を切ります」
が悪いと言うのではありません。

 あなたが隠れている目の前で事故が発生すれば、目撃者として証言出来
るでしょうが、万一、亡くなられた人がいた場合に遺族から、

「あなたが交差点の前に立っていてくだされば」
 と言われたら心に響くモノはありませんか?

  建設現場の所長以下全員は自分の現場から事故は起こさないように、
安全には厳しい姿勢で取り組んでいます。

「誰かが手すりを外したから」
と犯人追求よりも、なぜ誰かが手すりを《復旧》しておかなかったのかと
悔やまれるのです。

「その近くで作業した時に、気になっていたのだが…」
 手すりを外したのは私ではないけれど(ごめんなさい)と仲間意識が
増し、血の涙を浮かべ、悔いが残る。

 交差点の前に立っていては一旦停止義務違反が検挙出来ないのなら、もう
一歩考えて頂けたら…と思うのは私一人でしょうか。

 危ないから一旦停止の標識を立てているのならば、危なくないようにす
れば良いだけであって、標識を信号に取り替えれば警察官の方々も電柱の
後ろに《隠れて》迄して、取り締まりをしなくて良いではありませんか。

 歩行者の為に折角設置した小さな交差点の信号に対して、今度は黄色
で進入したから信号無視という違反を《隠れて》取り締まる場所に置き
変わっているのも解せないのです。

 取り締まらなければ死亡事故が発生するような、また取り締まる価値の
ある危険直結場所こそ、警察官が前に出れば事故防止であり安全対策
言えませんか?
 それとも反則金を徴収する為には隠れることも必要なのでしょうか?

 徴収する為ではなく安全の為と言われるのならば、厳重注意で済むこと
なのです。
 人と車の接触事故のない場合ならば
「一旦停止は完全停止ですよ」
教えれば済む事だ。

          《交通安全対策 2へ 続く》・・ 

コメント
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