建設現場の卵

建設現場からのエッセイ。「建設現場の子守唄」「建設現場の風来坊」に続く《建設現場の玉手箱》現場マンへ応援歌。

設計図が何だ

2018-12-04 11:34:16 | 建設現場

設計図が何だってんだ その前に一言」

森友問題で地下のゴミ問題でゴミの金額で値引きとか実際にゴミの有無が
国会で質疑されているが、大量ゴミが埋設しているところへ学校を設計した
のかは設計図を見ればいい。

仮に、ゴミのあるところへ杭を打つ設計図面を建築確認申請して、官公庁が建設
許可したのも、現場から言えば『神風が吹いた』からだ。

ゴミのある所へオーガー(杭の錐(きり))で杭穴掘削すれば杭穴相当の土量分
のゴミが
地上へ噴き出て来るし、杭工事施工状況写真や杭打設記録写真・報告書
からも、
ゴミを貫通しての杭打ちだったとの工事竣工図書で証明か即決できるのに、
現在は建物が出来ており、建物所有者が決まってないから埋設ゴミ調査が出来ない」
と国会でA氏がワケのわからん答弁をしてる。

国交省も設計図で建設認可したのだし、大量ゴミ貫通で構造計算書も成立(許可)
させたのたら耐震偽装建築物であり、杭打設報告書を開けばゴミの量もわかるの
にね。

設計開始前段階でボーリングは最初に行い地盤耐力を確認して建築物の設計が
始まるのだ。

ゴミがあることを隠して設計図を書いて工事させて、ゴミを隠しながら設計監理
していた事になるならば設計図は何の価値があると云うのか………
地中で土と接しているから杭の耐力(水平力方向)が発揮されるところをゴミが
杭周辺にあっても建物に対する杭設定強度は偽装構造計算書を認可したのか・・・

ちなみに我が家は夫婦そろって20代で一級建築士に合格して施工現場を飛び回って
いますが、昔から 設計図・設計される先生方は・・・の話をしよう。

  …………………………(設計図が何だってんだ) 1  ………… 

「所長、今度の現場の設計図です」
と最初に手渡された設計図は、幼い頃オモチャを買ってもらった時のような
嬉しさに似たものを感じるものだ。

平成時代初期迄は表紙を開く時に青焼きコピーの鼻を突く臭いが多少気に掛かって
いたものの、(現在は白焼き図面になっている)、平面
図と立面図をゆっくりと
眺めて、立体的な感覚を描いてから特記仕様の最初か
ら読み始める。

工事概要から建物概要へと目を移し、各階の面積と延べ面積から、建物の規
模が想定出来れば、次ぎは指定条件には何があるのかと特記詳細を見る。

1枚の図面毎に内容の説明は不可能だから、設計図の最初に特記として文章
にしたためて書いてあるが、読み飛ばしたくもなる内容である。
それもかなり多くの決め事が列記されていて、中には強制的にメーカー指定
の箇所もあり、図面のそのままで創るためのものが設計図である筈なのだが、
建築の設計図に限っては、そうでない。

「一応、建築確認検査を行政機関で受けて建築基準法に適合していますよ」
というだけのもので、建物の使い勝手までは法律の範疇外である。

「こんなところにトイレがあるのかよ」
と思っても、換気と照明設備があれば狭い洗面所になっても、何ら問題のな
《設計図》としてあがめられるのである。

それにしても最近の設計図は設計図の枚数が少なすぎる。
なおかつ設計図を外注している為であろうが、図面の食い違いがやたら多い。
《子守唄》《風来坊》でも設計図について苦言を呈したが、施工図を書かなけ
れば納まらないような図面がいまだにあるのは、こと情けない限りである。

今回で三度も言う事になるのだが、厳しく言えば、完成状態の《総合設計図》
になっていなくて、不明確なところが多くても「設計図」として取り扱いをし
ているのが問題なのだ。

昨今の建築設計図を飛行機に例えれば、滑走路さえ走れない飛行機が出来る
程度の図面である。

飛行機の設計図まではいかないにしても、せめて試験飛行は出来る程度の内容
まで書かなければ「プロの設計図」として世間に顔向け出来ないのでは
なかろうか。

         (設計図が何だってんだ) 2へ つづく  ………… 

コメント
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