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NHK「ごごナマ」 ゲスト:堀江美都子

2020年08月27日 | TV番組レビュー
 

 8月18日のNHK「ごごナマ」のゲストは、今年デビュー50周年という堀江美都子さん。もう「アニソンの女王」なんていうベタな表現では言い表せない、それこそ唯一無二の歌手です。この50年で歌った曲は1200曲にもなるとか。

 今回はトークだけではなく、スタジオライブもあっていきなり「ひみつのアッコちゃん」で開始。トークの方は「アニソン女王 50年の栄光と葛藤」という内容。デビューに至る経緯から、デビュー曲が「紅三四郎」だった事なども紹介。自分としてはフォークソング調の路線だと思っていたのが、この曲はいきなり演歌調だったので驚いたのだとか。

 これまでのキャリアで驚いたのは、歌だけではなく15歳の頃にNHK教育テレビの「なかよしリズム」という番組で、歌のお姉さんのような体操のお姉さんのようなこともやってたんですね。この番組は「なんか見た事あったかなぁ」と思ったのですが、これの初代お姉さんが小鳩くるみさん。二代目が堀江美都子さんで、私は幼稚園の時に見てたような気がするので、彼女の代ではもう見てなかったと思われ。

 その「栄光の葛藤」の「葛藤」ということでは、まず一つ目は同年代のアイドル歌手との扱いの違い。具体的には麻丘めぐみさんや天地真理さんの名前が出て来てましたが、アイドル歌手たちは歌謡ショーでちゃんとしたステージで歌い、自分は野外イベントが多くステージとはいえ極端な場合はビールケースをひっくり返した上で、マイクではなく拡声器で歌わねばならないこともあったのだとか。ご本人は言ってなかったですが、もちろん「私の方が上手いのに」という気持ちはあったのではないかと。

 二つ目は、「キャンディキャンディ」の大ヒットにより、どこへ行っても「キャンディキャンディの堀江美都子」という事がついて回り、「私は私だ!」という気持ちがムクムクと沸き上がり、それが元でオリジナルソングだけを歌ってた時期もあったそうです。ちなみに「キャンディキャンディ」は、シングルが100万枚、LPが30万枚売れたのだとか。物凄いですね。

 その時期があって、またアニメソングに戻ってきた経緯についても番組で語ってましたが、やはり歌は自分だけのものではなく聞いてくれる人があってのものだと思ったことが大きかったとか。(すごく端折ってます。) なお、それとは別に「今考えてみると、自分が歌ってきた歌は決して自分だけのものじゃなかった。聞いてくれてた人たちの思いを乗せて時を越えたのだと思う。」と言ってたのが印象的です。

 驚いたのは「ボルテスVの歌」で、日本で放送されたのは1977年でその翌年フィリピンでも放送され、大人気番組になったそうです。しかも視聴率が60%という、日本なら全盛時の紅白歌合戦並みの大ヒット。おまけに主題歌は彼女の日本語の歌がそのまま放送されたおかげで、フィリピンの人はみんなこれを日本語でそのまま歌えるのだとか。なので、初めてフィリピンに行った際は、空港から警察が先導してくれてまるで国賓級の待遇だったそうです。

 「ボルテスV」はたびたび再放送されているそうで、今も毎朝テレビでやっているとか。今回は1999年に現地で歌った時の映像が紹介されましたが、ストリートチルドレンを大勢集めた教会での様子。たしかにみんな立ち上がって歌ってて、現地では妙な振付までついてて、堀江さんはそれは初めて見たそうですが、知ってるような顔で一緒にやってみたとか。

 今回の圧巻はアニソンのメドレー。歌ったのは、キャンディキャンディ~アクビ娘~走れジョリィ~サザエさんのうた(お魚くわえない方)。アニソンはアレンジが特徴的なので、イントロ聞いただけでオリジナルカラオケだとわかりますが、当然キーは当時のまま。キーが落ちないどころか、まだ少女だった頃に歌った「アクビ娘」を当時の雰囲気そのままに歌えるのは素晴らしい。(もちろんまったく声が同じとは言いませんが。) ご本人も、聞いてくれる人の気持ちにこたえるため、当時のまま歌うことを心がけているとか。そう思ってもできる人はそういないので、やはり持ってるものが違います。彼女にはまだまだ頑張って欲しいです。

 まだまだ書き足りないですが、これの放送中のTwitterは凄いことになってたようですね。そりゃあの歌声を聞いたら黙ってはいられないでしょう。私も保存版にすることが決定しました。

 画像は50周年ベストアルバムの曲目の一部ですが、「野球狂の詩」もありますね。もちろん「ボルテスVの歌」も。私は別にアニソンのマニアではなく、どちらかというとアニメ自体は疎い方。それでも彼女の歌声は好きで、曲だけ聞いてたのもあります。「ボルテスV」も歌は好きだけど、アニメは見たことないという…。ということで、このCDは買わねば!

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