智徳の轍 wisdom and mercy

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「ガナチャクラ儀軌」要約(2)

2009-03-14 | ☆【経典や聖者の言葉】

◎供物と資具の準備

 客人たちを喜ばせるために、その場に、肉、酒、米、麺、餅、固い食べ物、柔らかい食べ物、飲み物、ギー、嗜好品などを、富ある施主が準備せよ。
 また、最高のお香、塗香、花輪、灯明なども用意すべし。


◎着座

 アーチャーリヤは、輪の中央の座に、良い敷物を敷いて座る。ヨーギーは輪の右側に、ヨーギニーは輪の左側に、良い敷物を敷いて座るべし。


◎甘露の成就

 次に、アーチャーリヤは、ヴァジュラにつけたティラカで、自らの身口意の三ヵ所を、隅々まで祝福せよ。そして最高の花輪と冠と装飾品で、自らの身体を飾るべし。
 次にアーチャーリヤは、もろもろの食物の入った容器を、ア字からできたカパーラであると観想する。そして食物を五甘露であると観想し、さらにその上の空間に、フーム字からできたヴァジュラを観想すべし。
 そしてカルマの火と風によってヴァジュラが溶け、五甘露の上に降り注ぐことによって、甘露が完成すると観想すべし。
 次に、そのヴァジュラから光明が十方に放たれ、その光が、完全なる絶対なる神の叡智の甘露をひっかけて持ってくる。そして三回かきまぜることによって、カパーラの中の甘露と、その完全なる絶対なる神の叡智の甘露が一つに混ぜ合わさり、ヴァジュラの甘露になるのである。
 このときに、次のマントラも唱えるべし。

オーム サルヴァシュッダーハ サルヴァダルマーハ スワバヴァシュッドー ハム

 この次第は、ガナチャクラの最初の段階であるといわれる。



◎ホーマ

 次に、ヨーギニーたちが水を置いた場所で、ラム字から燃える炎の中に、清浄なる光明を観想すべし。
 その中央にヴァム字を観想し、そのヴァム字から八枚花弁の蓮華を観想し、その上に、自らがタントラの主神・ヴァジュラダーキニーとなる曼荼羅を観想すべし。その口は炉口であり、両手にはフーム字から生じたヴァジュラを持っていると正しく観想せよ。
 そして会集の各々が、曼荼羅の各々のタントラの主神であると観想すべし。
 ヴァジュラジャパの仕方によって、妄分別のない心で、秘密のマントラを読誦せよ。
 内のヨーガを決定するのは心の輪であるといわれる。これはガナチャクラの第二段階である。

 

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