智徳の轍 wisdom and mercy

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◎苦しみが生じる因

2005-12-08 | ☆【経典や聖者の言葉】


【質問】
 世界において、多くのいろいろな形態のこれらの苦しみは、何でもかんでも、どこから起こったのでしょうか。

【回答】
 世界において、多くのいろいろな形態のこれらの苦しみは、何でもかんでも、愛取を発端とした結果として生じる。偽りなく、知り得ていず、愛取をなす者は怠け、何度も苦しみに堕ちる。全くこの理由ゆえに、わかっている者は愛取をなさず、苦しみへの生の根源を観察するのである。

【解説】
 これは、苦しみが何を因として生じるのかという質問である。それに対して、真理勝者サキャ神賢は、「すべては愛取、つまり、愛のとらわれ、対象の認識の欠落、偏見によって苦しみが生起するのだ」と説いていらっしゃる。したがって、偏見を完全に取り払うならば、つまり、すべての現象をリアリティー、ありのままに見つめるとするならば、その苦しみから解放されるということを説いていらっしゃるのである。


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