2014年 11月 14日 04:04 JST ロイター
[13日 ロイター] - 米著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる投資会社バークシャー・ハザウェイは、米日用品大手プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)の47億ドル相当の保有株と引き換えに、P&Gの電池部門「デュラセル」を買収すると発表した。
買収に先立ち、P&Gはデュラセルに対し現金約18億ドルを注入し資本増強を実施する。
最新の開示資料によると、バークシャーは、6月30日時点でP&G株の1.9%(5280万株)を保有。保有株の価値はP&Gの12日終値で47億ドルだった。
ウォーレン・バフェット氏は声明で、「わたしは消費者およびP&Gとジレットの長年の株主として、デュラセルには常に好印象を持っていた」と表明した。
バフェット氏はまた、フォックス・ビジネス・ニュースに対し「エキサイティングではないが、優れておりかつ堅実。これがわれわれの事業だ」と語った。
同氏は2005年、当時デュラセルを傘下に持っていたジレットをP&Gが買収した際、P&Gの株主になった。バフェット氏はジレットの筆頭株主で10年超にわたりジレット株を保有、一時は取締役も務めた。
サンフォード・バーンスタインのアナリスト、アリ・デバジ氏は「P&Gが非中核事業の売却を迅速に進めている点は良い」としながらも、「バフェット氏がP&Gではなく、デュラセルを保有するということは、望ましい兆候だとは思わない」と指摘した。
P&Gは2015年の売上高、コア利益見通しを確認した。だが発表を受け、序盤の取引で株価は1%近く下落した。
P&Gは8月、急成長している事業に経営資源を集中するため、伸び鈍化が鮮明なブランドの約半分を売却すると発表。前月には、デュラセルを売却する意向を示していた。
P&Gは今四半期に関連費用として1株当たり約0.28ドルを計上する。来年の下半期に売却手続きを完了すると見込んでいる。
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【NQNニューヨーク=神能淳志】米著名投資家のウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハザウェイが、7~9月期にクレジットカード大手のビザやマスターカードの株式保有を増やしたほか、ゼネラル・モーターズ(GM)への投資も積み増した。14日に米証券取引委員会(SEC)提出した資料で明らかになった。