BLACK SWAN

白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

グレイプニル 第61話 『願い、苦しむ。』 感想

2021-02-02 19:48:55 | グレイプニル
前回が、修一の記憶の再訪の後の、クレア&修一の側の話だったとしたら、

今回は、ほのか&海斗の側の話。

ほのかも、修一の記憶の世界の中で、修一に会っていたからなのだけど。

前回と、サイドを分けた対象的なエピソードなだけに、ほのかもまた、クレア&修一のように、2段階変身をしてみせるのだけど。。。


うーん、やっぱり、この物語、もうお話として破綻してない?

だってさ、コイン1枚に対する能力として、修一が、きぐるみとしての自分の中に包んだ人の身体を変形させ、場合によると、その人を一旦死んだ状態から完全再生させる能力までもっているのに、

コインを100枚集めて海斗が得た能力が、虫からなる身体での死者の再生、って、

もうそれだけでおかしいじゃない。


ほのかが、髪の毛と骨から再生されただけから、という理由もつけられているけれど、いや、でも、修一の他者再生能力を見たら、髪の毛と骨からでも、完全な人間が再生されてもおかしくないじゃない?

それでもエレナや吉岡としか2段階変身ができないというのなら、きぐるみのなかに入る人も、コイン1枚分の能力者でないとダメだ、ってことになって、だったら、死んだ時のほのかも、クレア同様無能力者だから仕方がないよね、と思っていたのだけど。

でも、前回見たように、クレアも、一旦死にさえすれば二段階変身できるわけじゃない。

だったら、ほのかも同じように再生されてもおかしくはないんじゃないかな?


という具合に、なんだかもうこのグレイプニルという物語、作中内の設定がめちゃくちゃになっていて、この先どうなるか、という展開が完全に作者の気まぐれに任されてしまったみたいで。

すっかり興ざめだなぁ。

もはやオカルトですらなくて。

ほのかが、ただのメンヘラ転じた狂った女にしかみえないし。

海斗にしても、ただただ修一に、自分が招いた生き地獄に終止符をうってもらいたいだけの駄目男にしかみえない。

修一のほうにしても、クレアの過去をすっ飛ばしてしまっているし。


あと物語的に可能性があるとしたら、残るエレナと直人の方だけど。

こっちもきっと、どうでもいい個人的恨み節なんだろうな、としか思えないんだよね。

結局、幼馴染6人の関係性がぐちゃぐちゃしただけの、恐ろしいくらい狭い世界の話でしかなくて。

一応、その6人の関係に楔を打つのがクレアなのかもしれないけれど。

でもなぁ、このままクレアの過去話を秘密にしたまま進むのだとすれば、クレアって、最後に物語を都合よくひっくり返すためだけの、デウスエクスマキナにしか見えないだよね。

ということで、担当編集者、もうちょっと漫画家のストーリー作りに協力してやれよ。

これ、完全に、ダメマンガへの道を歩んでるぞ。

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