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白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

魔法科高校の劣等生 九校戦編(3、4巻) 感想

2014-07-10 21:41:24 | さすおに
さて、当の九校戦編も読んでみた。
もうほとんどアニメ化されているけど、
肝心の爆裂プリンスとの闘いはこれからなので、
一応、スペース空けときます。




















































で、原作の方の「九校戦」編だけど。。。
うーん。

これ、ちょっとアニメ化スタッフの方ももうちょっと工夫できたんじゃない、という気がしてきた。というのも、結構大事なシーン、大事なセリフを端折ったり、改変しちゃたりしたところがあって。

たとえば、直近でいえば、14話の最後のところで、達也が十文字に無理矢理モノリスコードへの出場を説得されるところがあるけど、あそこで「弱者の立場に甘えるな」とか十文字が言ってるところは、原作だと実は、達也が十文字の言葉から勝手に想像して理解した意味なんだよね。だから、原作では達也の独白として記されている。

で、これは、当然、十文字の印象を変えてしまうわけで。
つまり、ものすごく鬱陶しい会社の上司みたいな存在。
だけど、原作だと、彼は基本的には言葉少なげで、しかし、最後の責任だけは自分が被る、という武将みたいなリーダーなんだよね。
まぁ、天然なところもあるわけだがw

ともあれ、こんな具合の改変はかなり加えられていて、わかりにくいだけでなく、原作のニュアンスを大分変えているところはある。

まぁ、仕方ないんだろうけどね。
原作の九校戦編自体は、実はそこかしこで「魔法の説明」がなされていて、むしろ、この世界の魔法設定や世界設定を説明するために「競技会」という場が選ばれただけのような話だから。

いやー、だって、会話でも地の文でも、魔法の説明や、十師族の説明とか、そんなのばっかりだから。

だから、その原作の意図を汲むなら、もっと魔法説明をコンパクトに行うように構成を変えても良かったんじゃないかな、と思う。

たとえば、各種競技の説明を、大会が始まる前に簡単に行っておくとかね。

というのも、セオリーの勝ち方を説明することで、必然的に魔法の説明も必要になるからで。そこは、まぁ、もう説明回として割り切って1話ぐらい使ってきっちり説明して、その上で、実際の競技会はコンパクトにテンポよく進めていけばいいのに、と思える。

なんというか、このあたりは単純にもったいない。

試合攻略上のセオリーが示されていないと、どれだけ達也が、エンジニアとして優秀で、かつ、軍師として腹黒いw かがわからないから。

多分、15話もしくは16話で描かれる一条+吉祥寺とのバトルも、なんか淡白にこなして終わりそうな気がしてならない。

ホントは、それぞれ葛藤があるんだけどね。
原作の方は、まぁ、ある意味で高校生らしい傲慢を、男子たちが示していて、それらの増長も含めて、あー、達也に手球に取られるんだろうな―、と思わせるのだけど、そういう描写も端折られてしまうだろうから。

うーん、とにかくもったいない。

で、原作の九校戦編だけど、これはまぁ、序章としてはやむなき、という展開。
学生の競技会を通じて、達也の凄さが徐々にバレていく。

で、その延長線上で、横浜騒乱編で、彼が軍属であることもバレて、彼のバカみたいな魔法力や魔法能力(分解と再生)がいかんなく発揮される。なんといっても、世界に50人ぐらいしかいない「戦略級魔法師」だから、達也は。もう、普通に考えて超スーパー兵士なわけよ。

結局、達也は、

ウィード@一高、
特尉@101部隊
弟子@九重道場
トーラス・シルバー@FLT
ガーディアン@四葉

の5つの顔を使い分けているわけで。

で、いずれも、四葉の手から深雪を開放するための努力だから。

そういう彼の境遇が早めにわかるように改変しておけばよかったんだけどね、アニメの方は。

ともあれ、九校戦編は、こうした達也の素顔が少しずつ明らかになっていく過程なので、思いの外、実は地味。

というわけで、残りをどう料理するのか。

しかしなー、これでいくと、横浜騒乱編はどれくらい話数を使うんだろう。

あれこそ、後半は戦闘シーンばかりになるから、ある意味でアニメ化して価値があるアクション場面の連続になると思うのだけど。

だんだん、仕上がりが気になってくる。

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