ブルックリン横丁

ブルックリン在住17年の音楽ライター/歌詞対訳者=渡辺深雪の駄ブログ。 そろそろきちんと再開しますよ。

104:「BK散策:チャイナタウン」

2005-03-23 | ブルックリン横丁
兼ねてから気になっていたブルックリンにあるチャイナタウン。Canal Stみたいに観光客でごった返すことはないのでかなり落ち着いて買い物が出来るという噂。チャイナタウンで落ち着いて買い物がしたいかどうかはさておき、まぁ話の種に行ってみますかね、天気も良いしね、ってことで朝から出かけてみた。ものすごい張り切りようだ。Nトレインの8 Av駅で降りるとそこは紛れもなくチャイナ。空気がすでに中華風。街行くヒトもみな中国人。レペゼン中華街な赤いビニール袋が目印です。駅のある60丁目付近からずーーっと15ブロックくらい、ローストチキンがフツーにぶら下がったりするチャイナタウンが続く。路上の豆腐売りも、食用カエルもまだ生きてる蟹も、何もかもがまったくそのままチャイナタウン。当たり前か?でもうちの近所の8Avは1軒あたりの価格が2ミリオンは下らないブラウンストーンが立ち並ぶ高級住宅街だってのに、60ブロック離れただけでこれだもの。ブルックリンだわ~。そういえば資生堂の店もあったよ。エリクシールとか当たり前に売ってました。っていうかその辺の雑貨屋でも日本のヘアケア製品だのアイディア商品だのが結構売ってて、しかも日本の価格よりも安かったり。どういうことなんだ?クルマで来てたらごっそりまとめ買いしちゃいそう。もうマンハッタンの日系の店には行けないな。行くけど。

せっかくここまで来たのでついでにサンセット・パーク公園まで足を伸ばすことに。道を訊こうにも周りに英語を喋る人間がじぇんじぇんいない。なので適当にそこらに混じってるノン・チャイニーズにしらみつぶしに訊いてみたがヤツらも大して役に立たず。するとどこからともなく現れた白髪の歯ナシ爺さんがめっちゃ細かく教えてくれた。訊けば退役軍人のその爺さんは昔ベトナム戦争や朝鮮戦争で戦った退役軍人、横須賀に駐屯していたこともあるという。生まれも育ちもサンセット・パーク(中華街のあるエリアね)、ちょっと前に大往生した母が所有していた物件を華僑のディベロッパーに売り渡し億単位のカネを儲けたとかで、なるほどチャイナタウンではちょっと浮いてるオサレ爺。お喋り好きな爺さんとかをないがしろに出来ないタチの私はそのまましばらく爺さんと立ち話。この辺のチャイナタウンはまだ出来て10年くらいと歴史はかなり浅いみたい。その前はプエルトリカンが多く住み、さらにその前は北欧系のエリアだったんだって。ふーん。でも10年でここまでチャイナ化するとはさすがです。恐るべしチャイニーズ。

んで爺さんと別れてサンセット・パーク公園へ。何でもここはブルックリンで一番高い場所に位置する公園らしく、確かにここからマンハッタンの摩天楼やスタッテン・アイランド、NJも一望出来る素敵な見晴らし。実はNYで一番綺麗な夕日が見られるのもこの公園だとかで、だからこの辺の地名もサンセット、なんだって。へー。しかしそんなことは知ったこっちゃないってな勢いで走り回る太陽。公園には中華系、ポーランド系(多分)、メキシコ系、プエルトリコ系の子供達(と親もしくはベビーシッター)が入り交じる。よちよち歩きの子供も沢山いたけど、何かアレだね、こうやってプチ国連みたいな公園を見てると、子供は子供なりに、すでにお国柄が出ているような気がするね。一番気になったのが中国人の男の子。子供用の遊び場をぐるっと一巡する白線の上を、カラダには似合わない程小さな三輪車でずーーーーーっと回っているのである。白線の上に小枝や小石などの障害物があれば拾って取り除くという几帳面さ。ものすごいシリアスな顔で、白線からはみ出ないように気をつけながらずーーーーーーーっと。彼を見ながら私の頭には中国雑技団の姿が浮かんで離れない。アレだな、彼はそのうち三輪車から二輪、一輪とグレードアップし、しまいには両手で皿回しとかし始めるんだろうな。

何か話が逸れちゃった。サンセット・パーク公園にはプールもあってなかなか気持ち良さそうだったよ。その後またチャイナタウンを歩いて、ベーカリーでケーキ食ってスーパーでほくほく買い物して帰宅。今もお~いお茶を飲み、亀田の柿の種をつまみながらこれ書いてるところ。太陽は自分で選んできた味付け白子のりを食いながら$1でゲットした韓国製ガンダムのプラモデル(ガンプラだ!)をチマチマ作成中。ギンビスのアスパラガスも、コアラのマーチ(イチゴ味)もヤクルトもあるし、しばらくホクホクなり~。BKチャイナタウン、あなどれないよ~。