ブルックリン横丁

ブルックリン在住17年の音楽ライター/歌詞対訳者=渡辺深雪の駄ブログ。 そろそろきちんと再開しますよ。

大往生

2007-04-21 | ブルックリン横丁
記録的な大雨(nor'easter)による洪水被害のレポートが相次ぐなかで堂々の真打ちがここに!よりによってうちの庭だよオイ!

5階建てのビルの高さほどもある推定樹齢100年(一説にはインディアンが植えたという話もアリ。嘘つけ!)の巨木が倒れました。雨で地盤がぬかるんだためだと思われ。電話がつながらないので風で電話線でも吹き飛ばされたかと思い庭を見て愕然。そこには見たこともない風景が。

旦那が産まれた時からそこに生えていた巨木ちゃん。我が家の庭のみならず、フェンスをなぎ倒し電話線やケーブルをぶっちぎり4軒先の庭まで届く超ドラマチックな大往生。

生い茂る葉のおかげで夏は庭の奥に行けば何をやっても見つからないという都会生活には嬉しい癒しのアーバン・サンクチュアリを提供してくれていたのだが、隣の爺さんは「はよ~切ってくれ」とシビれを切らしていた模様。

今週末はひさびさに天気の予報、巷の庭いじらー達が手ぐすね引いて待っているこの時期、あんな巨木を放置しておくのはいかがなものかと思われる。ということで庭木メインテナンスのプロに電話して処分の見積もりを頼んだところ$1800(税抜き)。20万円くらい。アイタタタ…!

NYの法律では敷地の境界線を超えている部分は、たとえ根元がこっちにあろうとも我々の責任ではない、ということになる。よって近所の庭に横臥した部分を放置しても法的には何ら問題ないんですが、確実に嫌われます。

ということで今朝は8時からプロフェッショナル木こりーズが電ノコ片手に巨木の解体作業に来てまして。上腕二頭筋フェチのワシとしては朝から非常に嬉しい展開。コーヒー片手にちょくちょく庭に顔を出してはニヤニヤ…。もうちょっと腕まくりしてくれたらオバさんチップはずんじゃうんだけどナ!

ハッスル学(三十路stand up!)

2007-04-14 | ブルックリン横丁
つーか長いよ今日は!

これからはなるべく毎日つれづれなるままに数行はアップしたいと。春だし。あれこれ考えてることはあっても何となくオチがつかないと文字にする作業が一気に面倒になるんだけどねー。

思春期やモノ想ふ時期をヒップホップに影響されて育った世代に特有の思考パターンというのがあると思う。ファッションもそうだけど、アレは流行り廃りがあるから、「ハマった時期」によって「音は聴くけど今さらあの格好は出来ねぇなー」という状況が生じてくる訳だ。しかしメンタリティは拭えない。キーワードは色々あるが「ハッスル上等」、これは基本でしょう。

しかしハッスルと一重に言ってもこれはかなりの多義語であって、一般市民的「ハッスル」とはもちろん「ドラッグを売り捌く」のではなく、「体(てい)よく稼ぐ」「損をしない」「ちゃっかりしてる」とかそんな感じの意味合いがある。娘が甘えた声を出して父親に小遣いをセビるのも立派なハスリング。ビジネスなんかで新規開拓するのもハスリング。「あーそろそろ新しいハッスルが必要だな俺も」とかそんな感じ。つまり「現状よりももっと懐にカネが入ってくるように自らを仕向ける」作業、もしくはそこへ到達するべく知恵を働かせること=ハスリング、な訳だ。路上のバムにはいかに多くの空き瓶を回収するか、そのルート選択が彼/彼女にとっての重要なハッスルであり、マーケットの動きや金利の相場を睨みつつ的確な判断を下すのが投資家のハッスル。まぁ程度の差こそあれ、金銭的に独立した普通の大人は皆ハスラーですな。

しかしだねぇ、何かこうラップのリリックとかであまりにも「ハッスル上等!夜露死苦!」みたいなことばっか繰り返されてるせいか、その言葉の響きばっかに踊らされて、実際の中身の部分の吟味をおろそかにしがちな人が多くないですかヒップホップ世代?働かずに「クレクレ」と主張する声だけデカかかったり、あまり大きな声では言えないような裏技を駆使して小銭を節約したり、どれもハッスルの定義としては合ってる訳だし本人達もしたり顔なんだけどさぁ…おめーら小せえんだよ!どうせやるならデカいハッスルしてくれよ!近所にも「あーこのオッサンきっと10代の頃からハッスルの内容が変わってないんだろうなぁ」みたいな、帳尻合わせの毎日を送ってるっぽいオヤジ(でも笑顔)とかもいるけどさ。もうホント、くわばらくわばらって感じです。「安いハスリングの毎日を時代のヒット曲がヘタに応援、そこに激しく感情移入した時点での思考停止→気が付けば20年経過」…これはかなりキビしいですよ。なんつーのかな、音世界と実世界をたまにはセパレートした方がいいですよ、って誰か言ってやれよ!みたいな。ジム・ジョーンズだって「リリックなんつーモンはフィクションだ」って言ってんじゃん。50も「これはエンターテイメントだ」って言ってんじゃん!

既に30+も当たり前なヒップホップ世代のこと、ラジオから流れるヒット曲をBGMにチンケなハスリングを続けながらも安ハスラー達は明日の世代をも産み落としてる訳で。ううむこれはいかがなものかと。

しかし同時に出自的には同じ土俵にいながらもきっちり頂点まで上り詰めたハスラーの成功例も沢山あるわけで。その勝負(=ゲーム)の分かれ目がどこにあるか、ココをこのブルックリンでしかと見届けたい(そして出来ればあやかりたい)、とアタシャそう思っているわけですよ。

なんつーか、うまくオチませんが要するに今日は「ヒップホップ的メンタリティとクオリティ・オブ・ライフの両立をビシっとキメていきたいものだのう」、というお母さんのつぶやきでした。ペェェェェイイス!

久々のアップはやはりフォクシーねたでいきますよ

2007-04-12 | ブルックリン横丁
チェルシーのネイルサロンやマイアミ某所などで揉め事を起こした挙げ句裁判所の出頭命令もぶっちぎったりとやりたい放題のイルナナに遂に逮捕令状が!…っていうニュースが数週間前に報じられて以来近所で見かけてなかったので「…隠れてる?」とか思ってたんですが。いました。しかもめっちゃ陽気です!やっぱり彼女はどうかしてるネ!

きのう近所に出かける途中にフォクシーん家の前の階段に兄二人(ヤング・ギャヴィンとアントン。二人ともナイス。)が珍しく揃っていたので「お久しぶり~」とか言って通り過ぎようとしたら空の彼方から雷雲がたれ込めはじめ、シルバーのレンジローヴァー・スポーツ登場。「ゲッやべぇまた喧嘩売られる!」とか思ってたら急停車した車の中からフォクシー足早に登場、すかさずワシが押していたベビーカーの前にしゃがみ込み「キャァァァ(はぁと)」と黄色い歓声。「子供産まれたのは知ってたけど女のコだったのぉぉぉ??」だって。つけ睫毛in full effectな感じの目をバシバシしばたたきながら隣にいた太陽の頭をぐりぐり撫で回し「テイヨウ(ジンガイにはそう発音されがち)あんたイイお兄ちゃんやってんの~??」とか。その後「きゃーアンタ達そっくり!」とか言いながらみどりのほっぺを突いたり被ってた帽子をめくってみたり、かなりのハイ・テンション。ベイビーの名前を訊かれたので答えると「ミドリ…ミドリ…聞き覚えがある名前…」と明後日の方向を見ながら渋い顔をしていたが、「そうだ私のアシスタントの名前だった!アハハハ!」と高らかに笑いながらお家に入っていきました…。「ラルフ(旦那の名前)におめでとうって言っといて!」と言いながら。何だったんだろう。まぁ春になると途端に活発になりだす類の人々もいますからね。でもコレで油断してるとまた今度いきなり罵声を浴びせかけられかねないからな…。まだまだガードは崩しませんよ。